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2017年3月29日水曜日

数値だけでは決まらない。戦っている相手人間なのだから。

例えばジャンケンにこんなルールをつけるとする。

グーで勝てば相手から1000円もらえる
パーで勝てば相手から2000円もらえる
チョキで勝てば相手から5000円もらえる

これをやるとして、もしも相手がランダムに三つの手を平均して出す機械とかだとするなら、
ひたすらにチョキを出し続けるのが文句無く効果的だ。

例え負けても自分は1000円しか払わない、
勝てば一方で5000円もらえる、
圧倒的なローリスク、ハイリターンだろう。

、、、が実際にこのルールで人間同士が戦った時、どうなるか?
多分ひたすらチョキを出す人はあまりいない。
チョキが数字的には有利である事を各プレイヤーが十分に承知している以上、
結局そこに「人間の思考」が介在するからだ。

さて、
競技麻雀にも「数字的には可能だが現実的には無理」という局面が多々発生する。
昔とある競技大会のトーナメント戦であったのだが、

オーラスに自分の条件は14000点差の南家をまくること、
つまりハネ満ツモか満貫直撃だった。
その中で最後のツモ17巡目にようやく以下の手を張る
二三四六七③④⑤⑧⑧345 ドラ北
ツモ番ももう無かったが渋々宣言
「リーチ」
これで南家がハイテイで放銃してくれれば条件達成である!

・・・数理上リーチしなければ勝てる道すらないのだから仕方なくかけたのだが、
書いててむなしくなる位、今考えても「起きるわけねーだろ」である。

こっちの事情をさっして苦笑いをしながら南家は安全牌を切って、親のノーテン宣言とともにこの戦いは終了した。

まあこれはちょっと極端な例だが、
やはり麻雀には「数字的な可能性と現実性での狭間での判断」というのが要求される場面が多々出てくる。
そしてそれは情報のベクトルが違うものであり、いつだって正確な答えは出せない代物なのだ。
「情報のベクトル」については以下記事もご参考までに。

http://susumutakenaka.blogspot.jp/2016/12/blog-post_28.html

さて昨日協会主催のネット麻雀リーグ「しゃるうぃー天鳳」にて麻雀を打った。
結果は3212でプラス4ポイント。
正直に「やっちまった」と思った局面が3つほどあった。
ただそれ以上に4回戦のオーラスはかなり判断が微妙だった。

着順システムは素点一切関係なしの完全順位制、
トップ +2P、2着 +1p、3着 0p、ラス -3p、
ラスが特に厳しいシステムである。

そして南4局にて点棒状況は以下の通り

東家 zero氏 25100
南家 逢川 38000
西家 蔵 25900
北家 武中 11000

8巡目に以下の手
①②②③④⑤⑥⑦⑧⑨⑨⑨北北 ドラ五

北と⑨が1枚切れ、⑥が2枚切れ、自分の河はピンズ染め超濃厚。

②を切ってリーチをかけた。
北がzero氏か蔵から出れば文句なし。
逢川からの場合、リーチをかけてれば裏次第ではトップもある。
③⑥ツモで裏からのラス抜けもある。
ラス抜けのパターン数や、トップの可能性とか考えると、数理上はリーチかもしれない。

がラスだけが強烈なマイナスを負うこのルール、
「リーチをかけた時の出にくさ」というのは上記の人間的判断が加わるとどうなるかは想像に難くない。
特に北についてはダマとリーチでかなりの出やすさに差がある。

だがこのリーグ戦はいわゆるタイトル戦に近い戦いであり、皆が優勝目指してゴリ押しをしてくる可能性がある。
俺としても優勝目指すには無難な三着の可能性を多少低めてでも、更に上の着順も追えるメリットはある。

協会ルールなら素点も意味があるから確実に満貫クラスを拾う為にダマ?いや協会ルールこそリーチ?

・・・とか色々と考える間もなく、優勝目指してゴリ押ししてきた蔵から一発で北が出て僥倖の2着終了となった。

いつだって麻雀は、曖昧かつベクトルの異なる情報を統括的に判断するバランスゲームなわけで、
そんな事を改めて思った、たった一局、されど一局だった。
どーなんでしょうねこの一手

リーチ?ダマ?いっそテンパイ崩し?
皆さんの意見を是非に^^
特に天鳳なれてる方の意見をぜひtwitter等にて頂ければ幸いです^^


【追記】
こんな事を書いていたら、
協会の二見さんから「ダマで逢川から北が出たら西入だからまだラスは決まらんぞ」
って突込みが着ました。
・・・・・皆さん、
ルールの把握漏れに気をつけましょう!

m(_ _)m

https://freshlive.tv/npm2001/97696