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2018年12月30日日曜日

アラフォー麻雀プロの「先が見える恐怖」

2018年、まあ色々とあった。
もうここに書くと凄い量になるし、僕のプライベートなんてみんな興味ないと思うので、ちょっと麻雀とか仕事の一部だけにフォーカス当てて話したい。

ちょっと前にネットでこんな記事を見かけて
色々と共感する部分が多い記事で読んでてちょっと切ない気分になったw
40歳で「先が見えてしまった」男たちの出口


ここで将棋棋士の例を出してみる。
過去の色々な棋士の生涯成績を見てみると、人間の頭脳競技における力というのは50歳あたりから徐々に徐々に衰える傾向にある。
大山、中原、そして羽生、彼らも50に近づくと力に徐々にかげりが出てきた事実があり、
これが示すのは棋士のピークは40代までという点だ。

僕が今年38歳、
そしてプロ16年、
この16年間毎年「今年の自分が今まで一番強い自分でありたい」と思ってやってきたけど、
それをできるのも先ほどの将棋棋士の例から考えると、あと10年少々が限界、つまり選手としての折り返しを過ぎているわけだ。
こういう状態になってくると先述記事のように「自分の限界、先が見える恐怖」ってが結構ある。正直に。


この業界には僕なんか到底及ばない怪物みたいな人がいる。
まあ僕がそれを眼前で見続けてきた代表例は鈴木たろうだし、ほかにも色々な強者を見てきた。

私見だが、
物事を人間が極めるとき、二つの壁があると思ってる。

一つが才能の壁。
麻雀プロやってて本当にセンスがない人って山ほど見てきた。逆に飲み込みがいい人も色々と見てきた。
選手レベルで考えるとこのセンスの有無ってのはもう致命的で、「とっとと”選手は”辞めたほうがいい」って人も多くいる。
まあ、それを本人に言うほどみんな空気読めないわけじゃないから、本人ががんばり続けちゃうのがちょっとこの業界の残酷な構図ではあるんですが。

もう一つが経験の壁。
「経験なんてつめばいい」って考えもあるが、
「物事を極める」って観点から考えるとこの生涯総経験時間ってのも結構な差を生む要因で、そしてこれは僕くらいの年になるとどうしても埋められない差ができてたりする。
たとえば村上淳さんとかなんて、これから僕が毎日メンバーやっても追いつけないくらいの麻雀生涯経験時間を持ってるわけで、これは覆そうとしても物理的に無理。

早い話、
自分よりも高い才能を持ってて、
自分よりも圧倒的な経験を持ってる、
そんな純度の高い原石をじっくり磨いたかのような本物の打ち手、
自分と冷静に比較し、自分のキャリアと年齢考えて、「ここまで到達するのは無理だろうな・・・」とか最近結構思うのです。

若いころに多くの人が抱く「先が見えない恐怖」とは逆に「先が見える恐怖」、
そうなるとやっぱり「自分なりの落としどころ」ってのがちらほら頭をよぎる。


来年は念願のAリーグ、
僕の知る本物の打ち手がゴロゴロいる。
たとえばここで降級して、
「もう一度がんばろう」ってどれ位思えるかって点、
結構恐怖ですよ。

いや近藤誠一さんのようにアラフィフになってからどんどん実績上げてる例もあるし、
もちろん僕もそういう姿目指したいですけどね。
ただそんな夢ばっかりも追うほど僕のキャリアも浅くないしw


2019年がいよいよ来る。
麻雀について言えば、来年こそ本当の勝負の年、でもやっぱ恐怖がある。

同じAリーグの宮崎和樹と来年のリーグ戦について会話したりもしたんですけどね、
ヤツの楽天的な性格がちょっとうらやましかったりもする。(やつの場合はキャラの問題で本音言ってないだけかもだけどw)

こう見えても一応、冷静に自分と相手の実力差を見極めようとしている身であって、
鈴木たろうだの中林だと堀だの渋川だの田内だの相手に自分が一位になるイメージなんて正直俺にはわかないw
まあでも一方で、今ここからどうやって勝ちに向けて積み重ねるかを考えるのが競技生活の醍醐味でもあるんですけどね。


改めてありがとう2018年。
麻雀についてはいい年だった。
プライベートも色々あったけどいい年だった。
2019年もいい年にしたいな。

多分これが今年の日記納め、
いつもご拝読いただいている皆様、来年も是非ごひいきに。

2018年12月25日火曜日

協会の雀風とは何か?(第17期女流雀王決定戦最終日についての感想など)

以前別記事でも書いたのだが、
競技麻雀には二つの思考の潮流がある。
・勝ち負けの結果が何よりも優先されるべき
・勝ち負けの結果よりも大事なものがある
http://susumutakenaka.blogspot.com/2018/07/m90.html

どちらを好むかは人によって結構傾向が異なる。
その好みの傾向はタイトル戦決勝って奴においてさらに顕著になる。

早い話、決勝には巷のフリーのような「引き分け」と呼べるポジが無く、「優勝」「その他」に大体分類されてしまう。
だからこそどうしても終盤に「目無しポジ」が出てくる中、
従来から「目無しは出来る限り勝負に影響を与えない打ち方が大事」という思考があった。
まあこれは自然ともいえる。

が近年この考え方も変化しつつある。
「2,3着を狙うのは罪ではない」という考え方が出てきたのもあるし、
それ以上に
「徹底的に優勝を目指すのであればやる事は実は簡単には0にはならない」
「どんな打ち方をしようとも卓にいる以上結局は勝負に影響をもたらす。だったら全力で自分の利を追うべき」
麻雀界全体の研究がすすみ、こういった事実が認知されてきた点が大きい。

協会員は特にその思考が強い人が多い団体、と個人的には思っている。
そして僕としてはこれは鈴木たろうの影響が大きいとも思っている。
彼の思考を知った多くの選手が「最後まで泥臭く自分の利を追及する事の大事さ」を知り、
それが今の協会の風潮にもつながっている、のではないだろうかと。

言うなら、
泥臭くてあきらめが悪い、
それが協会が築いてきた「協会の麻雀」なのかもしれない。


先日12/23、
第17期女流雀王戦最終日、
ここに書いてきたような協会の麻雀を象徴するような、
そしてそのレベルの高さを知らしめるに十分な素晴らしい内容だった。

優勝は逢川恵夢、
(自称)若干23歳での新しい女王が誕生した瞬間である。

その逢川の体裁を気にしない必死の逃げ切りをはかる姿、
それを最後まで追い詰めなりふり構わない勝負を続けた水瀬の姿、
最後まで優勝をあきらめない態度で国士を和了した中月の姿、
それに放銃してもあきらめずに戦い続けた朝倉の姿、
「激戦」という内容がふさわしい最終日、

一見どこにでもいるようなきれいに着飾った女の子たちが、
その姿からは想像もできない位に必死に泥臭く勝ちを求めてなぐあってる、
そんな戦いだった。

いや、なんというか。
年の瀬にいい物みせてもらったな。
「協会の女流は強いんです」と堂々と宣伝したい、そんな内容だったと思うし、
「こんな気合いに入った麻雀を見せられたら自分も負けてられない」、と刺激をうけた一日だった。
まだ見てない方はぜひとも。
そして逢川さん、改めておめでとうございます。
https://freshlive.tv/threearrows-ch/250846

さて、
ちなみに最後にちょっとだけ気になって調べてみた重大な事実を書こう。

今回話題になっている逢川の(自称)協会史上最年少女流雀王記録だが、
よく見たら第一期の手塚紗掬さん(現連盟)は23歳よりさらに若くして獲得していた(実年齢とかはwiki見りゃわかるがここでは書かない。)
つまり逢川は残念ながら史上最年少女流雀王ではなかった。仮に自称年齢(23)が事実だったとしてもだ。
私も知らなかった大事な点なのでこれは改めてここに記しておきたい。

逢川さん、
ネタを通す為に今から自称年齢を18歳あたりに変更する手もありますよ。
考えてみてください。

2018年12月19日水曜日

忘れられない当たり牌のビタ止め

10年以上前、後輩にいきなりこんな質問をされた。
「以下の状況・牌姿から何きりますか?」
東1局の西家です。

123455678北北 西西西(ポン) ドラ 中
・7巡目
・親リーチが入ってる(1発目)
・1、2、9は現物(5は無筋)
・北は1枚切れている

『こんな物、5以外に何を切れと・・・』
「いや、僕1切ったんですけどどうでしょう?」
『ダメだろ』

「いや、理由は色々とあって。まずリーチに1発で無筋の5とか切ったら9とか絶対出てこないじゃないですか。それに実は5はリーチの当たり牌だったんですよ。それで(ry」

まあ彼の言い分は省略して僕の言い分だけ今回は書くが、
麻雀の打ち方の基本のひとつとして「どうせ勝負するべき手なら下手にひよるのはかえって非効率」という点がある。


上記の手、まあ仮に次に無筋を引いたときにオりる前提で打つなら1切りはまだ理解が出来る。(いやトータルでは損だとは思う。が、一貫性はある。)
が、どうせ次に引いたマンズ・ピンズの無筋も勝負する気ならここでだけひよって手広い聴牌を崩すのは明らかに非効率的である。
勝負手はもう決着つくまで殴りかかる前提で行くべきで、安全策を取って手狭にうける事は自分の和了確率を下げる、つまりトータルでみると損になるケースのほうが多数なのだ。

いうなら5があたると超能力で読みきってるケースを除いては、損なわけである。
近代になって1点止めというヤツをする競技選手がほぼ絶滅した最たるゆえんはそこにある。

ところが、
やはりいまだに「相手の当たり牌を限定的な手順で止める」という事に魅せられる愛好家はいる。
それが不可能だと知っているか知らないかは人それぞれではあるが、
やられた時のインパクトが相手に残りやすいプレイというのはまあ事実なのだろう。


かなり昔にフリーで麻雀打ってた時こんな事があった。(※多少フィクション入りますが)

ワシ、後輩の女流A、そしてその店の常連1、常連2で同卓、
そんな中、常連1の方がリーチしたのに対して追っかける女流Aちゃん、

数巡後にツモアガリをする
二3355668899発発 ツモ 二 ドラ 5 裏 四

3000-6000ではあるが、
ちょっと待てばソーズのメンホンチートイに切り替えできる牌姿、
実際にリーチ後に字牌も引いている。

(なんだそりゃ。。。)
とか思っていたら先行していた常連1がしゃべり始める。
常連1「なんで二タンキでリーチなの?」
女流A「いえ、なんかあたる気がしたので^^ホンイツはもったいなかったけど。」
常連1「ふーん。まあ俺二五待ちだったんだけどさ。裏も乗ってマンガン」

それでも100%の確証がない二タンキでリーチかける価値は乏しいんだがなあ。常連さん可愛そう、
とか思ってその日の卓を後にした。

だが数日後、
その女流Aと酒の席にて、
女流A「実はあの数日後に常連1さんからお手紙もらったんですよ。」
ワシ『手紙?』

彼女いわく手紙には
”あの二万が忘れられないのでこれを貴方に送ります”との一文があり、
そして封筒にはどこからか持ってきた麻雀牌の二万が同封されていたらしい。


ワシ『・・・よ、よかったね。ファン増えて^^;』
女流A「というかそんなに忘れられないなら貴方持っててください、って感じですよ。。本当に怖かったです。」

二万だけ抜かれたその牌セットはどうなったんだろう、さすがに店からパクったとかじゃなくて自分で買ったセットから抜いたんだよな?とか色々と思ったりもした。
その常連さんの将来(といっても既にオッサンだが)がちょっと心配だったりもした。
が、それと同時に”やっぱ一点止めって相手の心にのこるんだなあ。俺もたまたま当たり牌止めた時に次からもうちょっとドヤ顔するか”、
と極めてどうでもいい事を考えたのであった。

おしまい

2018年12月17日月曜日

冷静さを保つ事の難しさとやってはいけないポカ(第17期雀竜位B級について)

麻雀において、
アガリ逃しとか、放銃とかって、勝敗に直結する出来事ではある一方で、ある程度「結果論」が含まれるものである。
麻雀のような不完全情報ゲームでは、結局打ち手ができる事は「推察」の域を超えない物が多く、
”自分を信じ切れていれば”ってケースは確かに存在するが、一方そのせいで裏目を引いてた可能性があるケースも大半である。
そこを反省したがる人ってすごい多いけど、「ちょっと反省のポイントがずれてるな」と感じる事は競技やってると多々ある。

ただ一方で、
「点数条件の把握ミス」
「染め手の多面待ち把握ミス」
ここらへんはもうあきあらかに数学的な絶対条件を取りこぼしたわけであり、ミス以外に表現ができない事象と言える。
だからこそこういった基礎的な点については出来る限り冷静丁寧正確に正しい行動をする、
競技選手が一番心がけなければいけない点でもある。
まあそれでも、実際にその場に立たされると、精神的な動揺とか見落としとかするケースなんて多々あるし、その度に多くの選手は死にたい気分になるのだがw


先週末、雀竜位B級が行われた。
結果から言えば224421331141のプラス60PチョイでB級残留となった。

が、久々に盛大にこの「数字条件に沿えなかった」という事態が起きたのが11半荘目。
この時点で約50Pのプラスだった中、
オーラスに以下のような点棒状況。
※ある程度はアバウトです。

東(自分) 19000
南 33700
西 16300
北 31000
この最後の親番をなんとか連荘したかったのだが、
最後のツモでも聴牌する事ができず以下の牌姿になった。
五五五六八234579北中中 ドラ南
ちなみに各家の仕掛けにより、ハイテイは北家(自分の上家)である。

ここにきて聴牌出来なかった事にガックリしながらも、
「このままだと西家が聴牌だった場合に捲られる」という点をまず考えた。
そして問題が南家のタンヤオ仕掛け。
ドラも既に切られていて、副露したピンズ・ソーズを見てもタンヤオのみ1000点濃厚。
そして副露と最終手出しの5sから、もはやソーズテンパイほぼ確定。
というわけで当然差し込みを考えた。

最終手出し5s、当然マタギの36sか47sが大本線、
そう考えて場に2枚切れの4sを切った。
が、お声かからず、、、、
「後は西家がノーテンなのを願うだけか」
と考えていたのだが、
トップの為に聴牌維持をしなければいけない南家が切った③を西家がチ―する。
こうなるともはや西家の聴牌も確定的、
その光景を絶望しながら見ていた中で、
同じく聴牌維持が必須の北家が6sをツモ切る。

ここで自分の手牌に目を下す。
五五五六八23579北中中 ドラ南
さっきまでだったらチーして聴牌に取れていた牌、
がここで鳴いても結局はノーテンのまま。
「イーシャンテン崩さなければよかった、このケース(仕掛けで自分にハイテイが来る事)を見落としてた・・・」
と思い絶望しながらハイテイをツモって北を切る。

あけられた南家の手は3sと7sのシャンポン待ち。
手役はタンヤオのみだった。


そして、ここに来て色々な見落としに気づく。
まずそもそも、
ぬき打つならシャンポンの可能性がある7sの方だった、という点。
4sは既に2枚切れているし、ここは両面しかほぼない。
7sは今回のようにシャンポンがありえた。

それ以上に、
なぜハイテイで悠長に安牌を切ったか、という点である。
ここできっちり3sを切れていれば、タンヤオ・ハイテイの2000は2600、
100点差で3着を死守できていた。

というかそもそも6sはチーするべきだった。
ハイテイツモを南家までまわせる。(ツモってくれれば3着死守)
チーした後に3sを切る事も出来た。

いずれか一つでもちゃんと頭が回っていれば3着を死守できた事実に気づき、
もはや最終戦始まる前に死にたい気分になったわけである。


ただまあこうして終わってみれば当然の選択なのだが、
ハイテイが自分に回ってきたときに、組めていた聴牌を抜き打ちにより組めなかった事に絶望して冷静な判断が出来なかった事について、
色々と反省しつつも、「競技麻雀難しいわ・・・」と思ったのである。

そして残留にはトップがほぼ必須の最終半荘、
運よく最終局をトップ目で迎えたラス親、
自分の10000点ちょい下の2着目である鹿がどう考えても自分を捲りに来ていないチーをしてきた(鹿は2着のまま堀良三がラスで半荘を終わらせればトータルで卓内1位になるため)。
その中で
・あと4万点位かせげば卓内1位になってA級にいける目がある。
・ただ次局にいけばハネツモ等で鹿にトップを捲られる可能性がある。
⇒ そうなると残留があやうい。一方この局で終わらせればほぼ残留決定、しかも鹿はこの局自分を捲りに来ていない。
となった中、色々と考えたがまあ堀が和了して今年の僕の雀竜は残留で終了となった。

うーんやっぱり11回戦で冷静になれなかった事について、
難しさも覚える一方で後悔が強い。
ここでちゃんと20P死守できてればまだ最終戦で同卓の堀・鹿を捲れる目途もたってただけに。

終わってみればの残留に喜びは覚えつつも、色々な後悔も残る今期の雀竜B級でした。
そして来年はいよいよ13回目のB級。
協会18期中、13回B級にいる男。
・・・・協会記録かこれ?

2018年12月14日金曜日

雀王戦B2の番人として有名だが、実は雀竜戦B級の番人でもある男

さて、明日と明後日は雀竜戦B級、
改めて自分の雀竜位の歴史を振り返ると、参戦した第2期から順に以下の通りになっている。

②C予⇒C⇒B⇒A残留
③A陥落
④B⇒A陥落
⑤B陥落
⑥C⇒B陥落
⑦C陥落
⑧C予⇒C⇒B陥落
⑨C⇒B陥落
⑩C⇒B陥落
⑪C⇒B陥落
⑫C⇒B残留
⑬B⇒A⇒雀竜位
⑭雀竜位陥落
⑮A陥落
⑯B⇒A陥落

今期までで雀竜は15回参戦、内12回はB級で戦っている、
これ結構多いよね。

僕といえば2018年現在「雀王戦B2リーグ参戦11回」というぶっちぎりの協会記録を持ってる身で、長い間「B2の番人」って呼ばれて来たけど、
こうしてみると何気に「雀竜戦B級の番人」でもあるのです。
まあただこれは探せば俺よりB級を経験してる人がいる気がする。綱川さんあたりとか。


さて改めて、
今期のB級のメンツを見てみるとなんと来期雀王戦Aリーガーが6人いる。
矢島亨
橘哲也
仲林圭
堀慎吾
渋川難波
武中進 ←ココダイジ
これも統計とってないので何とも言えないが6人ってのは歴代でも相当多い方だろう。

ちなみに現在雀竜戦A級にAリーガーはいない。
2年前の第15期にて史上初のAリーガー不在となり先期もその状態は継続、
だが今期それが打破される可能性は結構高いと言えるだろう。

まあそういえば一昨年、
その15期A級が始まる前にこんな記事書いたんですよ。
http://susumutakenaka.blogspot.com/2016/12/a.html

この中で書いてあるとおり、
Aリーグの矢島亨って人がいて、
数年前に一度A級まで上り詰めた際、
「一度A級まで行ってその後どうやったら一番下までまた戻ってしまうのか、マジで意味が解らない。キリッ」というセリフを自信満々に述べ、
その後坂道コロコロとあっという間に一番下まで落ちて数年間くすぶっていたのですが、
今回かなり久しぶりのB級進出で、本人も多分やる気満々だと思うんですよね。

んで先日ちょっと聞いてみました。
『矢島さん、やっぱり一度B級までくると、もうどうやっても一番下の予選までまた戻る姿とかは想像できないものですかね?』
「・・・いや、何を言ってるんでしょうか。僕には良く解りません。」

果たしてB級に舞い戻った矢島はどうなるのでしょうか。
ちなみに今回はもうひとりの矢島(ヒゲ、またの名を無冠の帝王?)もB級にいます。


いよいよ今週末、
江崎雀竜位の元に行くために、全力で頑張りますかね。
場所は赤坂ぷろす、観戦自由らしいです。

2018年12月12日水曜日

3人目の最高の最強位(いや最強の最高位か?)

例えば麻雀プロになった人がいるとして、
その目標を聞かれたときに、
「MONDOに出たい」という人はいるかもしれないが、
「MONDOで優勝したい」という人は多分いないと思う。
一方で
「王位戦や日本オープンとかのタイトル戦で優勝したい」という人はいるかもしれないが、
「王位戦や日本オープンとかのタイトル戦の本戦に出たい」という人も多分いない。

麻雀プロが出る「対局」というのは大きく分けて
・出場する事(選出される事)が難しい物
・優勝する事が難しい物
の二つに分類されると思う。
無論どっちの対局も目指すものは「勝利」だが、
前者は出れる事自体が名誉なわけで、それこそが最大の難関なのである。


そんな中で「最強戦」の位置づけは、2018年現在この両方の特色を持った希有な物ともいえる。
数多くのシード枠、ベスト16に出るにはほぼほぼどれかのシード枠に選ばれなければいけない事を考えると、MONDOに近い性質の物である事は疑いようがない。

一方で一応プロ予選等もある。
その通過確率は一般的なタイトルに比べて紙のように薄いが、
当協会の近藤千雄が2年前にそれを通過して優勝したように、
本当にわずかの可能性に賭けて予選に多数のプロが毎年出ている。

だがやはり最強戦は「メディア向け大会」という性質が強いのも事実、
プロになって数年が経過した人にアンケートを取ったとしたら、
このタイトルは多分モンドやRTDと同列の「出る事が名誉」という方に分類されるのではなかろうか。

ちなみに最強戦は創設から現在まで大会形式も大きく変わっている。
僕がプロになった年およびそこからの数年は、一般店舗予選で勝ち上がった人達とプロ予選勝ち上がり者やシード者を含めた100名超がワンデー大会を行って優勝を決める形式だった。
一般店舗予選にはプロも出れたりした。
初めて僕が大会運営を手伝いしたのもこの全国大会、
そしてその時に優勝したのが鈴木たろう、
オーラス四暗刻で大逆転をした時にギャラリーの喝采とあの空気は今でもよく覚えている。


とまあ色々と書いたが、
それでも現在最強戦が麻雀界で一番メディアに大きく注目される大会であり、
麻雀界でも1番の名誉とされる大会であること、これは疑う余地は無いと思う。

そしてそんな最強戦、今年は現最高位の近藤誠一さんが優勝となった。
既にメディアで取り上げられている通り、最高位の最強位というのは故・飯田正人さん、張敏賢さんに次ぐ3人目の快挙である。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181209-00010009-abema-ent.view-001

せっかくなので過去にそれを達成された二人についてちょっと触れたい。
故・飯田正人さんが優勝したのは第6期、
だがそれよりも有名なのはその前年に決勝卓で飯田さん・小島さんが雀鬼会の山田英樹さんに敗北した事、
そしてそれにより2年連続で雀鬼会に優勝をかっさらわれた事で、竹書房が「プロ否定宣言」をした事だろう。
本人も麻雀プロとしての自分にかなりの葛藤を覚えた前年からのリベンジとして有名な話である。
http://ch.nicovideo.jp/mahjongsaikyosen/blomaga/ar641864

が、個人的にはこれよりも張敏賢さんが優勝した第19期の方が印象深い。
まあこの年に僕は運営で会場いたから当たり前なのだがw

この年、
決勝卓でオーラスまでリードをしていたのは、現在は最高位戦に所属している鈴木優さんだった。
それをオーラス親番の張さんが123の三色による12000直撃で逆転して優勝するのだが、
この手筋に切り込んだ張さんの姿に、場にいる多く人がただただ息をのんだ空気を今でもよく覚えている。
張さんは勿論だが鈴木さんの手筋が本当に見事だったのもあり、個人的には映像として残ってないのが惜しいくらいの名勝負である。
あまりに感動して、終わった後に張さんは勿論だが鈴木さんにもお声がけしたっけ。
当人たちは覚えてないだろうけどw

そして今回、
麻雀界の代表として決勝卓でその責務を全うするかのように堂々の優勝をした近藤さんである。
いや見事だった。
やっぱりハイライトはもう東1局かな。うん。


ちなみに決勝卓には第一回最強戦の優勝者である片山まさゆき先生もいた。
先生が優勝した時は一般予選もいっさいなく、メディアが選出した十数名だけで大会が行われている。
そして優勝となれば板川和俊さん以来史上二人目の複数回優勝者だったが残念ながら実らずでしたね。
個人的には金の連覇を期待してたけどな~、、、、
まあいずれにしても関係者の皆様今年もお疲れさまでした。
来年はどうなるか、今から楽しみになるようなそんな一日を今年も楽しませていただきました^^

気になる方はこちらから是非に^^
そして近藤さん改めておめでとうございます。
https://abema.tv/channels/mahjong/slots/Ab3hzceA9rSK4K

2018年12月10日月曜日

ブラフ仕掛けの是非 その2

さて前回の続き
https://susumutakenaka.blogspot.com/2018/12/blog-post_7.html

『100%ブラフは間違いなく損な行為ですが、ブラフ自体は麻雀で有効な戦略ですよ。僕も結構良くやりますし。
つまり、”10回に1回とかのレベルで高い手になる可能性”、これさえ考えた手順でブラフをすれば問題ない、って事です。』

「すみません。違いがわからないです・・・」

『前回の手を例にします。
三四①99東南西西發中 ⑦⑧⑨(チー) ドラ 4

ここから打南でしたよね?』
「はい。」
『仕掛けるならピンズの染め手ねらって四あたりきりましょ。それなら悪くないです。チャンタも一応は考えて9より三、四の方から。』
「・・・本気ですか?」
『本気ですけど。』


「そんなのあがれる訳ないでしょう?何シャンテンですか?」
『うまくツモが利けば=ツイてればあがれますよ。以下みたいなマンガンになるかもです。
南南発発 ②①③(チー)中中中(ポン) ⑦⑧⑨(チー) 
「・・・そんなうまく行くのなんて何パーセントの確率なんですか!?」
『そう考えるなら仕掛けなければいいんです。
前回述べたようにブラフだけを目的にする仕掛けは本当にメリットが無いのは数字上明らかです。ですがこういったあわよくばの加点を狙いつつ相手にプレッシャーをかける”高くて遠い仕掛け”、これは戦術として大いに有効です。』
「・・・・」
『それにキバヤシさんのおっしゃるとおり、この手面前で進めても大した手にはなりにくいです。
だったら最初から手役をにらんだ遠い仕掛けをしつつ相手にプレッシャーをかけてけん制する、って考えて⑦をしかける、これは戦術としてありですね。まあさっきみたいに8000になるのは出来過ぎでも、3900以上になるケースはいくらでもありますし。』

「なるほど。つまりカラの鉄砲じゃなくて、現状はカラだけどうまく行けば本物になる鉄砲でおどしましょう、という事ですね」

『はい。ただ本音を言いますと・・・』
「なんでしょう?」
『僕としては今回の記事内容を踏まえても⑦はしかけないですね。仕掛けても100%悪手ではないと思いますけどw』


「、、、え?」
『”高くて遠い仕掛け”に必要な条件を色々とクリアしてない点がこのチーはちょっと多く見えます。一方で9ポンはやってもいいかな、位のレベルです。』
「違いあるんですか?」
『結構ありますよ。まあこれはブラフ云々というより仕掛けのコツの話なので、今回ではなくいつかまた機会があればお話しましょう。なんせもう文字数が多くなりすぎるので^^;』
「スルーですか・・・」
『残念ですが。
ただ一つ言っときたいのは、”面前=高い手”、”仕掛け=安い手”というのは完全な間違いです。
きっちり仕掛けのコツを抑えれば、”仕掛けて高い手を作る”という行為はいくらでも可能ですし、これは今回の記事の様に他家のけん制としても大いに力があります。
このコツ(というか条件)はちゃんと知っといた方がいいですね。』
「そこまで言っといて詳細はまた次の機会とか、、、」


『いや、本当に長くなるので申し訳ないのですが。
ただいずれにしてもですね、
1. 100%ブラフは無意味。それやる位なら面前であわよくばのリーチ一発ツモ裏1あたり目指しましょう。
2. ほぼブラフになる様な仕掛けをするからにはきっちりと高打点の最終形をにらんで”高くて遠い仕掛け”にする事を目指しましょう。
これが今回の要点です。覚えておいてください。』

おしまい

2018年12月7日金曜日

ブラフ仕掛けの是非 その1

「武中さん」
『ああ、キバヤシさん。お疲れさまです。』
「ちょっと聞いてもらえます?」
『はい、なんでしょう?』

「この間、こんな手牌があったんですよ
東1局南家
三四①⑧⑨99東南西西發中 ドラ 4

それでここから⑦チーして南切ったんです。
三四①99東西西發中 ⑦⑧⑨(チー) ドラ 4
『ほう』
相手をおろすのを第一に考えて仕掛けたんですけど、こういうのってどう思います?」
『死んだ方がいいですね。』
「・・・・」
『・・・・』


「いや、僕としてはどうせ真っすぐメンゼンで行っても高打点であがれる可能性低いし、だったら相手をけん制するための仕掛けを入れよう、って思ったんですが。」
『無意味です。そもそも麻雀で相手の動きをけん制する為だけの仕掛け=100%ブラフはしない方がいいです。

「でも相手に素直な手作りさせないのだって大事じゃないんですか?
ポーカーとかでもブラフって大事って聞くし。麻雀漫画でもそういうのよく見るじゃないですか。」
『あれは漫画の世界です。現実と別です。そしてポーカーでは手の入ってない時のブラフが必要かもしれませんが麻雀ではほぼ不要です。』
「だって、、、例えば鈴木たろうさんとかよく凄い仕掛けしてるじゃないですか!」
『(たろうさんが聞いたら多分怒るだろうな・・・)
まあせっかくなので順を追って説明しましょう。
まず麻雀で100%ブラフは”やっちゃいけない”に等しいくらいの損な最大の理由、
それはシンプルに成功したところで期待できる収入が少なすぎるからです。』
「・・・期待できる収入?」


『例えば、自分のブラフが上手くはまって相手が3人とも降りたりします。
それであなたに入る点数は何点でしょうか?』
「自分がうまくテンパイなら最大で3000点です。平均は1500点でしょうか。」
『はい。つまりブラフってやつは失点を防ぐ事はできても加点はほぼ出来ません。
それなら手牌をどっしり構えて上手くツモが効けばリーチ、ダメならベタオリ、というシンプルな進行した方が100倍マシです。
なんせ上手くテンパイして裏とか乗ったら8000点とかの加点が出来るケースがあるわけですから。』

「でも相手を妨害できれば失点の確率は減らせないですか?」
『減らせるとしてそれは何パーセントでしょう?
そもそも麻雀は3人の相手がいる性質上、生半端な状況じゃその全員がオリる事もまずありえません。誰かしらは前に出てきます。
そして自分がブラフをしている以上はある程度つっぱる姿勢を中盤・後半に見せる必要もあり、それが返り討ちにされるケースもあります。
改めて、一体ブラフって失点回避の手段としてどれくらい得なんでしょうか?』

「じゃ、じゃあポーカーとかでブラフの話題がでるのは?」
『僕はポーカーをそこまで詳しくは知りませんので解る範囲の想像ですが、
ポーカーはそもそもブラフで相手を下した時の収入も毎回変わります。その額が凄い大きくなるケースもある。
加えて相手がオリてるか否かも明示されているし、
相手に与える印象って奴の重要度も麻雀より圧倒的に大きい、
ここまでそろってればそりゃブラフは大事になると思います。
でも麻雀では不要です。
さっき言った通り期待できる収支が低すぎる割にはリスクが高い、
しかも相手に与える印象もポーカー程大事なゲーム性ではない。』
「、、、、」
『つまり冒頭の貴方の仕掛けおよび南切りは極めて損なクソ手順です。』


「それって鈴木たろうさんとかの打ち方も否定するって事ですか?」
『はい?』
「あの人だってよく凄いブラフしてるじゃないですか!2,3副露して手牌残りバラバラとか!」
『僕だって2,3副露してのバラバラなんて普通にありますよ。』
「、、え?」
『僕がダメだと言ってるのは、完全な100%ブラフ、もしくはそれに近い行為です。
ちなみにですね、冒頭の形からチーとかポンするのも全然なくは無い手、と思ってますよ。
「、、、、ちょっと待ってください。”死んだ方がいい”とかさっき言ってましたよね?」
『それは鳴いた行為その物ではなく手順に問題があるからですよ。』

続く

2018年12月5日水曜日

お見送り

フリー雀荘にて麻雀を打って帰るとき、
店員さんがエレベータまで見送りにきてくれる、いわゆる「お見送り」という風習がある。
最近だと多くの雀荘で当たり前のように行われている。

が先日、「この風習っていつ出来たんだっけ?」とふと疑問に思った。


元々 僕がプロになった時期あたりにはまだ無かったと思う。
そもそもこの風習の発端は、一部の女流プロが自分のゲスト勤務にきてくれたお客さんにお礼を言うため、自主的にやった行為、
店の卓回しの関係上で自分目当てで来れくれたのにほとんど同卓出来なかったお客さん等に対するケアであり、感謝の意の表現だったわけだ。

実際に女流の人がゲストの際、
本走麻雀中にもかかわらずわざわざ代走を頼んでエレベータにお見送りに行く姿はゲスト先とかでちょくちょく見かける。それ見ると「えらいなあ」と僕とか今でも思ってしまう。

が、これはあくまで”善意の行為”なわけだ。
別にやらなきゃいけないわけじゃあなかった。

実際僕はこの行為、全く持ってやってもらう必要性を感じない。
むしろ僕の場合は大体「不要です。仕事戻ってください^^」とか言ってきたりした。
店員さんが来てくれたところで別に会話したい内容も特にないからである。
※麻雀中は会話スキルが80%減になる男。


さてそんな中で先日も、帰ろうと思ってエレベーターを待っていると店員さんの女の子がやってくる。
そして先述のとおりに『あ、お気になさらず^^仕事に戻ってください。』と言ったら、
店員さん「これも仕事なのです。お見送りさせて下さい^^」

まあ数年前からなんとなく気づいてはいただが、つまりもうお見送りを店として業務手順化しているとこが出てきている、という事である。
ゲストや女の子が必ずタイミングよくお見送りできるかは別としても、お客さんが帰るときに必ず店員がお見送りすると店のルールに記載されている、そんな時代になったわけだ。

思えばこの業界、10年位前から女流プロの数が劇的に増えてきた中で、お客さん求めるサービスの質も大きく変わってきたと思う。
その中で「なんでお見送りをしてくれないんだ」と女流に苦情を言う(困った)客が出てきた事も業界で有名な話である。
だからこそいっそ店としてルール化して対応する、これは時代に合わせた対応なのだろう。接客業って色々と大変だ。


でも一方で、店員さん達だって出来る限り気持ちよくお客さんと接したいという気持ちがあるのは自分が働く側だった経験からも良く解る。
「細かい事は抜きにして、一人立ち番の忙しい中で手を止めてお見送りに来てくれたこの子に感謝しよう」
いつも見る”お見送り”という行為に改めて色々と考えをめぐらせつつ、笑顔でお礼を言ったのであった。

『そうですか。お見送りありがとうございます^^』
「いいえ。タケウチさん、本日はありがとうございました^^」

・・・ついでにいい加減名前覚えてもらえるとうれしいけどw

2018年12月3日月曜日

勝つために足りない物は何かという疑問を考えた2018年11月

※全選手敬称略

先週、麻雀界を代表する由緒正しきタイトル戦が2つ終了。

まず今年で第四十四期となる日本プロ麻雀連盟の王位戦、
Mリーグでも活躍中の魚谷侑未が優勝。

https://twitter.com/JPML0306/status/1066651753070833664

王位戦といえば思えば第27期(筆者がプロになったのとほぼ同時期)、
清水香織が優勝を成し遂げ、「女流初のオープンG1タイトル獲得」として大きな話題になった事は今でも覚えている。
まだ女流桜花や女流最高位といった女流リーグもなく、女流選手は業界全体でも10数名~数十名程度だった時代での偉業、
そしてそれから月日を経ての女流二人目の王位戴冠という偉業が成し遂げられた瞬間である。
、、、いやそれ以上に「1年でオープンG1を2勝」という大偉業(今まで達成した人いるのか?)、
改めて彼女が女流はもちろん麻雀界を代表する選手であることを知らしめた結果といえる。

そしてもうひとつは第43期最高位、
魚谷と同じくMリーグにて活躍する近藤誠一が優勝。

https://twitter.com/saikouisen/status/1067746717045424128

ちなみにこれで近藤は4回目の最高位戴冠、これは歴代2位タイとなる偉業である。
(1位は飯田、2位は金子・近藤)

と魚谷・近藤といったMリーガー2人が伝統あるタイトルを獲得し、
Mリーグ元年に相応しい活躍を見せて11月は終わった。
まあ業界としては非常に盛り上がる内容の結果だったとも言えるだろう。

が、
まあやっぱり選手目線としてはどうしても、「敗れた選手の無念」というほうに色々と目が行ってしまうのも事実。

王位戦は魚谷と同じ連盟に所属する菊田政俊、
最高位はMリーガーとしてもおなじみの園田賢、
この両名がそれぞれ最終戦まで優勝を争うデッドヒートを展開するも涙を呑む結果となった。

菊田さんと僕は面識がない。
どれくらいプロをやられている方かもしらないし、今回の敗戦の苦さとかについて心中を察するというのも難しい点が残る。

が、園田についてはおそらくもうその日酔いつぶれるまで飲む姿が容易に想像できる敗戦である。
・・・いやまあ園田の場合勝ったら今度は朝まで祝杯やってるのも容易に想像できるがw


なんというか、
何回もこのブログで書いてるとおり、
競技麻雀とは水物であり、
タイトルというのも結局水物といえばそれまでである。
実力があっても勝てるかは運次第の部分がどうしても出てくる。

たとえば将棋の世界、
森下卓や木村一基のように何回も決定戦にいきながらタイトルに恵まれない選手がいる。
そういった選手の評価ってヤツがタイトル獲得者より低いか?と聞かれれば必ずしもそうでもない。

ただ一方でタイトルに何個も恵まれる人というのも間違いなくいるのも事実で。

腕もあって、
才能もあって、
経験もあって、
努力もしてきた、
そんな人がタイトルを獲れないのだとしたら、

あとは何だ?
勝つために何が足りない?

答えはわかりきってるのかもしれない。
けどこういう戦いの結末を見るたびに、
そんな事を考えずにはいられないのであった。

今年もあと一か月で終わる。
さて来年はどうなりますかね。
願わくば、園田が優勝しなかったが為にアップを見送りになったそヤツについての記事を、来年こそはあげれると個人的にはうれしい。