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2018年12月5日水曜日

お見送り

フリー雀荘にて麻雀を打って帰るとき、
店員さんがエレベータまで見送りにきてくれる、いわゆる「お見送り」という風習がある。
最近だと多くの雀荘で当たり前のように行われている。

が先日、「この風習っていつ出来たんだっけ?」とふと疑問に思った。


元々 僕がプロになった時期あたりにはまだ無かったと思う。
そもそもこの風習の発端は、一部の女流プロが自分のゲスト勤務にきてくれたお客さんにお礼を言うため、自主的にやった行為、
店の卓回しの関係上で自分目当てで来れくれたのにほとんど同卓出来なかったお客さん等に対するケアであり、感謝の意の表現だったわけだ。

実際に女流の人がゲストの際、
本走麻雀中にもかかわらずわざわざ代走を頼んでエレベータにお見送りに行く姿はゲスト先とかでちょくちょく見かける。それ見ると「えらいなあ」と僕とか今でも思ってしまう。

が、これはあくまで”善意の行為”なわけだ。
別にやらなきゃいけないわけじゃあなかった。

実際僕はこの行為、全く持ってやってもらう必要性を感じない。
むしろ僕の場合は大体「不要です。仕事戻ってください^^」とか言ってきたりした。
店員さんが来てくれたところで別に会話したい内容も特にないからである。
※麻雀中は会話スキルが80%減になる男。


さてそんな中で先日も、帰ろうと思ってエレベーターを待っていると店員さんの女の子がやってくる。
そして先述のとおりに『あ、お気になさらず^^仕事に戻ってください。』と言ったら、
店員さん「これも仕事なのです。お見送りさせて下さい^^」

まあ数年前からなんとなく気づいてはいただが、つまりもうお見送りを店として業務手順化しているとこが出てきている、という事である。
ゲストや女の子が必ずタイミングよくお見送りできるかは別としても、お客さんが帰るときに必ず店員がお見送りすると店のルールに記載されている、そんな時代になったわけだ。

思えばこの業界、10年位前から女流プロの数が劇的に増えてきた中で、お客さん求めるサービスの質も大きく変わってきたと思う。
その中で「なんでお見送りをしてくれないんだ」と女流に苦情を言う(困った)客が出てきた事も業界で有名な話である。
だからこそいっそ店としてルール化して対応する、これは時代に合わせた対応なのだろう。接客業って色々と大変だ。


でも一方で、店員さん達だって出来る限り気持ちよくお客さんと接したいという気持ちがあるのは自分が働く側だった経験からも良く解る。
「細かい事は抜きにして、一人立ち番の忙しい中で手を止めてお見送りに来てくれたこの子に感謝しよう」
いつも見る”お見送り”という行為に改めて色々と考えをめぐらせつつ、笑顔でお礼を言ったのであった。

『そうですか。お見送りありがとうございます^^』
「いいえ。タケウチさん、本日はありがとうございました^^」

・・・ついでにいい加減名前覚えてもらえるとうれしいけどw