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2019年10月29日火曜日

直感のススメ その2 同じ"カン"でも違う物

前回の続き
http://susumutakenaka.blogspot.com/2019/10/1.html

『じゃあ改めてお聞きします。
南2局 6巡目
五五六七七八九⑤⑥⑦⑧23 ツモ⑤ ドラ3
このリーチをした時に嫌な予感がした理由は何でしょう?』

「えっ?、、、、、それは、親が1sがアンコとかにされてて1-4sが薄いというのをなんとなく感じて・・・」
『あんまり答えになってないですが。
じゃあ今振り返って1がアンコになってるのを感じた論理的根拠はなんですか?』
「論理的根拠?」
『はい。直感でそう思ったにして、今振り返ってみて根拠と思える情報はあったのでしょうか?』
「そんなの無いですよ。感じただけです。」
『じゃあやっぱりそれはただの気のせい、結果が悪かったからそう思ってるだけです。』
「・・・・・」


『前回述べたように、直感というのはあくまで情報・知識から結論を導く処理を並列かつ高速にする力にすぎません。
”時間や労力をかければ至れる場所に瞬間的に到達する力”、ってだけなんですよ。
つまり逆に言えば”当人の知識や理論を超えた結論付け”というのは出来ないのです。』

「・・・・えっと、つまり直感はあくまで自分の力の延長にあるもので、
算出できる回答は自分の知識や技術の範囲でしかない、
そして冷静な分析をした際には根拠となる情報があるはず、
って事ですか?」

『はい。
もちろんアナログゲーム等は、全てが数値化されたような正確な情報、ではありません。
でもアバウトな幾つかの情報があった等、
背景無くして”直感”は生まれないのです。
だから今回のケースの様に改めて振り返って根拠らしいものが特に見つけられないのであれば、
それは脳の力=直感ではなく、
① 只のヤマ勘がたまたま当たった、
② 実はあなたはエスパーだった
のどっちかですね。』


「ちょっと待って下さい。
となると”カン”には、
① 自分の力によって導き出した直感
② 特に理由のないでたらめな感覚(もしくは超能力)。いわばヤマ勘。
の二種類がある、って感じでしょうか?」
『その通りです。』
「そんな二つが混在したら、どこまでが自分の右脳の直感なのか解らなくないですか?」

『だからこそ今回のケースの様に、
なんとなくの直感が出した選択に対して、
”なぜこの選択が良く見えたのか?”、
”そこに至った理論と情報の根拠は何か?”
と結果を無視してプロセスを常に見つめるのが大事なんです。
特に麻雀みたいに選択技術と結果が直結しにくいゲームでは。
そこの検討を見誤ると、直感力も鍛えられず、訳の解らない方向に麻雀の技術が迷走するんですよ。
まあ世の中にはそんな脳の直感をさらに超えた領域、
言うなら第六感を鍛える事に重きを置く人も結構いるんで、
何が正解かは解りませんけどね^^;』

「なるほど。」
『改めて結論を言えば、
キバヤシさんの今回のケースみたいに、後で理由付けをロクに出来ない件は直感に分類しない方がいいです。
そうしないと左脳で管理する基本的知識も、そして直感力も鍛えられません。
右脳はあくまであなたの出来る範囲の事しかやってくれないのですから。』


「・・・・もう一つお聞きしてもいいですか?」
『どうぞ』
「今のお話を聞いててまあ納得はしたのですが、
そう考えると結局直感って奴は情報の速く処理するに過ぎない力ですよね?
そんな物を鍛える必要性ってあるんですか?
別に時間かけてしっかり左脳を使えば何の問題もない(フリーで迷惑な客になるかもだけど)、
直感はいらないって聞こえたのですが。」

『いい所つきますね。
たしかにそう思えるかもしれませんが、それは大間違いです。
麻雀に勝つには直感=右脳を鍛えるのが絶対に必要です。
ちょっと次の記事でその理由に触れましょう』

続く

2019年10月28日月曜日

直感のススメ その1

「武中さん。ちょっと聞いてもらえますか?」
『ああ、キバヤシさん。どうかしましたか?』

「先日こんなことがあったんです。
南2局 6巡目
五五六七七八九⑤⑥⑦⑧23 ツモ⑤ ドラ3
27000点持ち、トップ目32000点ぐらいでした。」
『1-4のピンフドラ1聴牌ですね。まあリーチでしょうけど。それが何か?』
「この時僕、なんかダマテンの直感が入ったんです。嫌な予感というか・・・」
『ほう。』

「でも冷静になってこの状況で2000点ダマとか温いと思ってリーチしたんですが、しばらくして親に追っかけられて放銃して、これが響いてこの半荘ラスになったんです。
ちなみに親の手に1が暗刻で。リーチ時点では1-4待ちの薄さが分からなかったけどなんかダマにした方がいいと感じるような直感が働いたのに、それに従えなかったゆえに、、、って感じで。」
『はあ。そうですか。』
「こういうイヤな予感というか直感って、武中さんも感じたりします?素直に直感に従ってダマにすべきだったのでしょうか?」


『そうですね。まず一つ答えるのであれば、直感っていうのは人間誰でも備えてますし僕にもあります。それはすごい大事なものです。』
「、、、」
『なんでしょう?』
「意外です。”そんなオカルトあるわけない”とか言われると思ったのに。」

『オカルトでも何でもないですよ。直感というのは人間の脳のすごい優れた能力です。
多くの情報を受けた後、本人の持ってる知識(理論)をもとにそれを並列処理して瞬間的な一つの判断を即時に下すことが出来る力、これはスーパーコンピューターですらマネする事ができません。』
「そ、そうですか(いきなり熱く話し始めたな)。」
『有名なケースで言えば将棋ですよ。ルールの決まったテーブルゲーム、と言われればそれまでの分野なのに、この中でさえ人間を上回る事にコンピューターは長い時間を要してます。人間の直感がいかに優れた武器かを表した証拠ですね。』
「ああ、そういえば将棋とかでプロとアマじゃ利用する脳の部分が違う、とか聞いた事ありますね。」


『はい。アマの人が左脳を積極的に使うのに対してプロはそれに右脳も積極的に使っている事が研究で解ってます。』
「両者の違いは何ですか?つまり右脳が直感?」

『すごいざっくり言えば、
・左脳:知識をつかさどる脳。直列処理型。
・右脳:直感をつかさどる、並行処理の脳。
と言われていたりしてます。

両者の処理を超ざっくり比較したのが以下の図です。
左脳は順番に一つ一つの物を処理しますが、右脳はこれらを同時処理します。
これが直感と呼ばれるものの正体です。コンピュータも凌駕する大量瞬間処理ができる人間の武器ですね。
ただこれには無論多くの知識の蓄積も必要だし、無意識的に選択を引き出すには長い鍛錬も必要です。
将棋でも経験と鍛錬を積み続けたプロだからこそ、右脳で多くの事象を処理できるわけですね。


「つまり直感とは知識の無意識的な活用であり、脳の力の延長線上ってわけですね。」
『はい。知識を瞬間的に利用して答えに変換する、これが”直感”の正体です。けしていい加減な能力じゃないしオカルトでもないです。
ましてや麻雀は曖昧かつ方向性の違う情報が多々存在しているゲームです。
自分の手、捨て牌、巡目、点棒状況、ほかにも相手の所作などの細かい情報含めて一つの解を瞬時で出す”直感”は勝つ上で大事な要素だし、これを鍛えるのは大事ですよ。』


「という事は、僕はやっぱりあの時自分の心の声に素直に従うべきだったんですね!ミスったなあ。。。」
『それは違いますよ。僕が思うにキバヤシさんのケースはただの気のせいです。』
「・・・へ?」

続く

2019年10月27日日曜日

麻雀漫画について書いてみる⑳ インベスターZ

さて今日紹介する漫画は「インベスターZ」。
作者は「ドラゴン桜」でおなじみの三田紀房先生です。

全国屈指の名門私立「道塾学園」に成績トップで合格した主人公の財前孝史、
彼は始業式の日に先輩に誘導され学校の運営資金を株などの投資で秘密裏に稼ぎ出している「投資部」に勧誘される。
投資について全く知識も興味もなかった彼だが、
先輩部員が息抜きで行っている麻雀に興味を持ち、とりあえずの入部をするのだが、
そのうちに投資の世界に本格的に興味を持っていろいろな経験を積んでいく。
ドラゴン桜と同様に専門分野雑学を得られる社会派漫画であり、
会社四季報はこの作品を「投資ビギナーにも、一定の経験を積んだ投資家にも勝つための”気づき"を与えてくれる」と評している名作である。

さてここで気づいた方が大半と思われるが、
この作品は投資の漫画であって麻雀の漫画ではない。
既述の通り投資部の面々が麻雀やってるシーンが幾つかあるという点もなのだがw

じゃあなんで取り上げたかというと、
この漫画で述べられている「投資の基本的な考え方」ってのが、
「麻雀の基本的な考え方」に結構近い部分があるのです。

まああまりにも多い色々な場面を全部は紹介しないが特に序盤でそれに該当するのは
「損切」
「利確」
についてである。

上記はFXのサンプル画像。
この数字は
「負けてる試合はどれくらいであきらめるべきか」
「勝ってる試合でどれくらいプラスを求めるべきか」
という考えを示しているといえる。

麻雀についていうなら、
例えばこのゲームの根幹を理解している人は、
負け試合では被害を最低限に抑えるための損切り(典型的な行動はアガラス)をするし、
トップでも低リスクでも点棒をさらに叩けると考えればそれを狙う、

一方で負ける人典型的な行動として、
負け試合でも非現実的な着順アップを狙って被害を拡大させたり、
せっかく大きなプラスを叩ける試合を小さなプラスで終わらせてしまう、
という点が多々見られる。

結局その積み重ねが大きなトータル差=勝ち負けを生む、
その当たり前に気づいているかいないかは大きな差といえるのだ。

100戦100勝なんてできる世界ではない中で、
試行回数・リスク分散・トータルの考慮、これを考えて効率的に立ち回る、
麻雀打ちは読んでいて共感できる点が多い作品じゃないだろうか。

ちなみに僕自身、
昔ちょっとFXに手を出してあっという間に手を引いたのだが、
その理由が、やってみて「損切」「利確」のポイントのつかみ方がさっぱりわからない=このまま漠然とやってて勝てる絵が見えない、
だったからである。
※まあ投資自体は地味にコツコツやってる派だが。


文字数がかなり多い作品なので、
投資に興味がない人にはつらい作品かもしれないが、
麻雀が取り上げられてて、
麻雀に精通している人は共感できる部分もありそうな作品だったので取り上げた次第。
興味のある人は是非に。

こんなシーンもありますw

●まとめ:麻雀漫画について書いてみる
http://susumutakenaka.blogspot.com/p/blog-page_57.html

2019年10月16日水曜日

麻雀のルールについて思う事 その5 ルールをちょくちょく変えてる伝統的スポーツやゲーム

ちょっと前にテレビで「柔道」を見ていていろいろと衝撃を受けた。
何に受けたかって”僕が知ってるルールと全然違う”という点である。

さて現代を生きるアラサー・アラフォー世代が”柔道”と聞くと、
この名作を思い出す人が結構いると思われる。

かの名曲「ミラクル・ガール」を探したけどなかった・・・・

改めて”YAWARA”
浦沢直樹の初期代表作の一つ。
天才柔道少女”猪熊柔”が主人公のスポーツ漫画であり、
かの金メダリスト田村亮子のニックネームもここからきている。


さてこの漫画の中での柔道といったら、
・一本、技あり、有効、効果
・抑込みは25秒で技あり、30秒で一本
だった。

が、現在の国際公式ルールでは
・一本と技ありのみ
・抑込みは20秒で一本、10秒で技あり

となっているらしい。
さらに言えば、すくい投、肩車、双手刈、朽木倒、あたりの技には制限(連続技として出す以外は禁止)があるとのこと。
これは正直に面くらった。
テレシコワなんか裏投げ以外の得意技大体NGじゃん!(解る人には解るネタ)

ちなみにこれには柔道がもはや日本の文化というより世界的なスポーツになっている中で、従来の”伝統”という根拠なき風習にあまり外人が拘らない事が、ドラスティックな変更を生んでいるらしい。
日本人が中心にしきってたら多分カラー道着すらOKにならなかっただろう。

あと他の例を言えば囲碁である。
かの有名な「ヒカルの碁」では先手・後手のハンデにあたる”コミ”が5目半だったが、
2019年現在は6目半だったりする。
人狼関係で知り合った囲碁棋士の方々にこれを聞いたときは驚いたw
囲碁のコミはこの数十年の間でもちょくちょく見直しがはいっているらしい。



なんかこういった話を聞いていると、
無駄に複雑な部分が多くて、
無駄に細かくて、
不整合も多い”ゴミ屋敷”のような日本麻雀のルール、

今後のことを考えて、
まずは統一をして、
もっとシンプルな物にしていく、
この動きを業界全体がもっとしなきゃならないんだろうなあ・・・
とか考える部分がある。

ただまあ各人・各団体のこだわりとか、
色々と障壁多いのは事実なんだよなあ。
この考え方こそが古くて甘えた考えかもしれないが。
もう少々先にもっと業界に大きなスポンサーが増えて、
全団体が一つの方向に走ることを義務付けられたとき、
業界の一人として先入観ないルール整備に協力したい、とは思ったりするけどね。

麻雀のルールについて思う事 まとめ

2019年10月12日土曜日

国の危機

史上最大レベルと呼ばれる台風19号が関東にやってきている本日、
この時間はまだ上陸前なのに雨音がすさまじかったり、
色々なニュースだったり、
近くのコンビニで品切れ続出してたり、
思うところはいろいろとあるのですが、

個人的に一番びっくりしたのは、
営業を中止にしている雀荘が多数あること。


マーチャオとかウェルカムを主に、都内の多くの雀荘が臨時休業。
電車が台風によって計画的に運休するって状況も今まで都内でほとんど見た記憶がないけど、
ここまで多数の雀荘が天候を理由に休む事態はさすがに今年初めて見た。
いや本当にびっくりしましたよ。

そもそも室内でやる麻雀には天候は本来関係ないし、むしろやることない人が雀荘行くケース多いので「台風どんとこい」スタイルな気さえしてた。
僕自身も台風の日に雀荘行ったこと何回もあるし。

まあそれだけ今回の奴がすごいってことだよなあ。
どうか停電とかおきませんように。

そしてそれ以上に風害・水害で家が壊れませんように。
というのも河川も遠くて風害も食らいにくい立地の我が家、
実は火災保険の適用範囲から風害・水害を外しているのです。
食らったら結構泣きたくなります。
そういう意味で台風は地震の100倍怖い。


あと、
自然災害と雀荘といえば、
思い出すのは2011年3月11日の東日本大震災。

まあぶっちゃけ、この日は大体の雀荘は通常営業してました。
というか、電車が止まったせいで帰れなくなった客で営業時間中客であふれかえってた店も結構ありました。
大災害なのに今回とは真逆。
まああれは完全突発型だったし、今回とは事情が違うよなあ。

ちなみにそんな大地震のさなかのエピソード。

池袋のとある雀荘で働いていたN林さん(仮)
・夜から仕事だったので昼前から自宅で睡眠
・14時46分18秒大地震発生
・が、あの強烈な揺れでもまったく目を覚まさず夕方まで爆睡
・起きて仕事に向かうために駅に行く
・電車が全く動いていない
・(なんだよ、全く、、、、と思いながら店に電話)

N林「すみません。なんか電車が動かなくて遅刻しそうです。店が大変かもですが。」
店長「、、、、N林、今は店の危機じゃない。国の危機だ。」

気づかないって幸せだw


しかしまあ、
雀王決定戦も中止、
出演予定だったクイズ番組も中止、
人狼スリアロ村も中止になったみたいだし、
やることないな今日。
とりあえず仕事でもするか。

ただ改めて、
皆さん事故やけがに気をつけて、
ニュース見ながら必要に応じて避難とかちゃんとしましょうね。

2019年10月11日金曜日

長い間止まっていた時計の針が今年ついに動くかもしれない(第18期雀王決定戦)

※台風19号による日程変更伴い一部修正。
※全選手敬称略です

事の発端は第6回日本オープン決勝である。
1123466678889 ロン 8 ドラ 四

最終半荘、最終局、
倍満条件の藤崎智がロンを宣言、
約15.6%の可能性の裏ドラに望みをかけた。
そこにいたのは待望の2s
倍満和了での大逆転勝利が成し遂げられると同時に、
首位だった小倉孝の手からするりと日本オープンの座が零れ落ちた瞬間である。
http://npm2001.com/nihonopen/6-nop.html

その1年後、
小倉は第7期雀王を獲得する。
そうなると小倉が既に雀竜位を獲得していたのもあり、
「あの時、あの裏ドラが乗らなければ3冠達成だったのに」という声がちらほら協会で出てきた。


”3冠”
この表現は公式ではないが、
協会のメインタイトルとして知られる、
雀王位
雀竜位
日本オープン
その3つ全てを獲得する事を意味して使われる事がしばしばある。

小倉はちなみにその後、第15期日本オープンでも決勝に行くがここでも敗退、
またもや偉業は先送りとなった。

つまりオーバーな言い方をすれば、
あの時、藤崎智がのせた1枚の裏ドラが「協会初の3冠」という偉業を10年以上停滞させていると言えるわけだ。

さて今年の雀王戦、
注目はやはりこの3冠が達成されるか否か、
しかも今回はその権利を得ている選手が2人いる。


まず1人目は矢島亨
第13期日本オープン
第18期雀竜位(現)
を獲得済み。
僕の目から見て
攻めと守り打点と速度、これらを比較的シンプルに切り分け高いレベルでまとめ上げた攻撃型、
小倉孝に近いタイプに思える。
ちなみに彼が勝った場合、雀王・雀竜の同時戴冠という協会初の偉業も達成となる。

2人目は渋川難波
第15期日本オープン
第11期雀竜位
を獲得済み。

”魔神”の通り名で知られる稀代の天才。
全てにおいて高いレベルの打ち手だが、特にその守備力の高さは今年のA1リーグでも多くの選手に”こんな奴に勝てるのか”と改めて衝撃を与えた。
あの鈴木たろうすら驚愕した彼のうち筋が以下

どちらが勝っても協会初の3冠、今期の注目の1つである。


無論残りの2人についても語らずにはいられない。
まず現雀王である金太賢、

ここを勝てば鈴木たろう以来、史上2人目の3連覇。
現協会最強の男、無論このまま突き進み続け、悲願のMリーグを目指したい所だろう。
大胆不敵なその派手な服装、恰幅のよい体、最近もう王者の貫禄すら感じる。

そして最後の1人が堀慎吾

デビュー前から凄腕の雀荘メンバーとして業界でその名を知られ、
協会に入って数年後には”協会最強は彼ではないか?”と言われるほど高い評価を内部で受け続けてきた男、
常人の遥か上をいく多くの情報を内包し、常人のはるか上を行く戦術の引き出しを用いて繰り出すその麻雀、
そのきめ細かさと繊細さから僕は彼のスタイルを「彫刻刀」とか呼んでたりする。「緻密流」って言葉もしっくりくるな。
他団体を通してみてもこの男ほど緻密な麻雀を打つ人はそうはいないのではないだろうか。


さてそして今期の決勝、
3冠、
3連覇、
このフェーズも飛び交うがそれ以上に聞かれるのが、
「雀王決定戦史上最強のメンツ」
これである。
※たろうさんとか「俺がいないだろ」って異論唱えるかもだがw

既に4人ともがタイトル経験もあり、
協会内部は勿論外部でも高い評価を受けている男達、
史上空前のレベルの闘牌が予想される決勝だろう。
終わった時に笑っているのがただ1名というのがちょっと惜しい気さえもしてしまう。

10/19(土)の11時よりいよいよ初日が開始となります。
競技麻雀ファンの皆様、ぜひぜひご視聴いただければ幸いです。
僕も楽しみでしかない世紀の一戦、
ご期待ください!
※ちなみに11/2(土)はわたくしも解説として出る予定なのでそっちもTS・ご視聴是非に。

ニコ生
https://live.nicovideo.jp/gate/lv322430448
FreshLive
https://freshlive.tv/threearrows-ch/273042

各選手コメント、放送日程はこちらより
http://npm2001.com/jannou/jannou.html

2019年10月9日水曜日

一年ってあっという間ですね

あれからもう1年ね。

知人の訃報というのは正直に人生でほかにもあったのですが、
やっぱり何度聞いても衝撃の度合いというのは変わらないわけで。

10月8日の最高位戦B1リーグ最終節、
スリアロの放送見ている中で一回戦終了後に発表された突如の対局中止と放送中止、
対局者の体調不良という事と、その当人が巌と知りその時は「何やってんだアイツ・・・まあ間違っても健康体じゃないからな。。。」と思ったわけで。

ただ翌日に自分の属するライングループのいくつかで容態がただならないとの話がぽつぽつ出てきて、事の重大さを知り。
気づいた時にはそれが訃報になっていたわけで。


家族葬の予定だったところを、
麻雀ファン、人狼ファンの皆様の声があったおかげで一部ながら関係者は呼んでもらい、
僕も最後の挨拶ができたことは改めてこの日記でもお礼をいわせていただきます。
ありがとうございました。

この写真もファンの方に掘り起こしていただきました。
本当にありがとうございます。
これはすごい嬉しかった。
・・・なんか俺、この時の方がふけてるかもw

書きたいこともいろいろとあるんですが、ちょっとうまくまとまらないのでやめときます。

ちょっと話変わって、
僕の古い友人がなくなってから、来年で10年になるんです。
今年はその彼と親しかった仲林とか堀とかたろうさんとかと対局をする機会が多かった中で、この10年の移り変わりをちょっと感じることがありました。

10年前の自分から見て、
今の自分ってちょっと想像がつかなかった点が多々ある。
身の回りの奴らも僕と同様に、結婚した人、子供ができた人、中には離婚して再婚したやつとかもいてw
「10年もたつと色々と報告したいことが多すぎるな」
とか思うわけです。


そしてもちろんこの1年もいろいろな事があった。
巌がいなくなってからの1年か。
皆結構いろいろとあったぞ。
いや、全然変わってないやつももちろんいるけど。
色々と彼と話したいなあ、とやっぱりこういう日は思ってしまう。

今日の20時から人狼チャンネルでの一回忌放送です。
正直に放送として体裁を保てるのか不安な点はありますが、
まあ生暖かく見てください。
個人的には彼の人狼の思い出って僕はほとんどないですけどね。
麻雀と私生活のダメっぷりの思い出ばっかw

【ニコ生(2019/10/09 20:00開始)】田中巌 一周忌 追悼特別放送
https://live.nicovideo.jp/gate/lv322119584

僕の敬愛する友人の方々、
体も心も健康気を付けて、
80歳過ぎたくらいまでお互いぴんぴんしてましょう。
んで、その時だからこそ言える昔いた奴らの悪口とか色々な暴露話で盛り上がる。
それをちょっと僕はやりたい。
できる限り多くの人にそれに付き合っていただきたいのでw

2019年10月7日月曜日

小倉は小倉でも孝では無い方の小倉の話

会社の近くで火事(ボヤ)があったらしい。
消防車のサイレンが昼間っから鳴り響いていた。
現場をちょっと見てみたが凄い火事ってレベルでもなさそうで一安心した。

僕は火事とかボヤの話を聞くと必ず思い出す2人の男がいる。

一人は大学時代のアホ友人の代表格だったS。
ある日彼が酔っ払って自分のジーンズにオイルライター思いっきりこぼして、
ふざけてそれに火をつけようとして引火した時、
信じられない位の速度でジーンズを脱ぐ脱皮芸(何故かパンツも一緒に)を僕に披露した男である。
「人間ってこんなすごい速度でフル●ンになれるんだな・・・」と感動すら覚えた事は今でも心に残っている。


そしてもう一人は、
かって日本プロ麻雀協会の後輩だった小倉ノリヒトという男だ。
この男は確かな麻雀の実力と端正なルックスによってかっては協会のホープと呼ばれた男だった。(現在はもうやめてる)
だが一方でとにかく色々な挙動が変人だった。
ちなみに彼はそんな変人性を生かして(?)現在動画配信の世界でちょっとした有名人らしい。
いや、凄い事だ。
https://twitter.com/bomba_yeah

そんな彼の火の思い出を語る前に、
当時の彼の状況をちょっと話そう。

彼は当時仕事を辞めたばかりで酷くお金に困っていた。
「明日のご飯にも困っている」と言っていた。

そしてそれを聞いた僕は、
『お金なら貸せないけど食べ物だったらあげるから困ったら言え』
と言ったのだ。

すると
「このままだと死ぬから助けてください」
と即返答が来た。

正直に驚いた。
だってこの日まで、
僕の「食べ物だったらあげる」という言葉は
「お金無いから助けて」と言われた相手への断り文句だったからである。

麻雀界は金遣いが荒い奴がたまにいる。その為に遊ぶ金に困ってる奴はいる。
こういう人ほど”お金に困っている”という。
実は大して困ってないのに、だ。

本当に食料欲しがるレベルで金ないやつなんてこの日まで見た事が無かったw
※後に聞いた話だと、当時は家の近くの市場に落ちてた野菜を拾い食いしていた位に困ってたらしい。


急いでスーパーでコメとかカップラーメンとか食料を色々と買って彼の家にいく。
彼はそれを受け取り本当にうれしそうだった。

そして笑顔で
「あっ!せっかくだから夕食食べていってください!餃子焼きます!」
せっかく彼が作ってくれるならご相伴にあずかる事に。

そしてフライパンで餃子を焼き始めた彼。
だが、
「あれ、差し水の後に蒸すためのフタがない・・・・・まあこれで良いか」
そんな独り言が聞こえて後ろを見ると、
差し水のフタ代わりに少年ジャンプを使っているヤツがいた。

『アホか!燃えたらどうする!!』
「大丈夫ですよ。そんな簡単に燃え・・・・・(ブワッ)・・・・・ウワー!」

いきなりジャンプが火の手をあげだす。まあ当然だ。
急いでそれを玄関外までもっていき、踏みつけて火の手をけして事無きを得たのだった。

まあ火事は無事回避されたてよかった。
だが出された餃子の中には、
少年ジャンプの燃えカスが幾つかはいっていたのはちょっと問題だったが。


『Sも小倉も元気でやってるかなあ。まあ小倉は動画見る限り元気そうだけど』
そんな事を思った数日後、
その小倉から電話がかかってきた。

『どうしたの』
「あっ、お久しぶりっす。実は今度石田晴香って元AKBの子と人狼番組やる事になりまして。知ってます。」
『ああ。知ってるけど。』

なんか昔麻雀でつながってた後輩が、
気づいたら人狼って別のゲームかつ僕もちょっとだけ関係していたフィールドで、
僕が昔追っかけてたアイドルグループとそのゲームやる。
人生ってなんだかんだで縁がつながるのかなあ・・・・
ジャンプに火をつけて騒いでいた彼を思い出しながら色々と感慨深くなった秋でありました。

ちなみにその番組がこれみたいです。
彼も石田晴香も元気そうで何よりだw
人狼好きな方等、ご視聴してあげてください。

https://www.openrec.tv/live/d1rn51lm5rv