follow us in feedly このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年4月30日月曜日

初心者が強くなる為の考え方について その3

前回の続き。
中級者から上級者あたり脳内についてちょっと説明を少々。
https://susumutakenaka.blogspot.jp/2018/04/blog-post_27.html

前回の通り、初心者は経験を積んでそこから知識を徐々に得ていきます。
そして最初はただ雑然としていた知識が増えていく。

ただそうしていくとやがて雑然とした知識についてある程度の傾向がその人の中で見えてくる。

そしてそれをある程度自分の中でカテゴリーわけ・整理される。
これがようやく中級者の域。

そしてこういった知識収集とカテゴリ分けを繰り返すと、更に見えてくるものがあります。
各知識の連結、そしてそれが対象(今回は麻雀)にどのような影響をもたらして連結しているか、そしてそもそも対象の実態がどのようなものなのかという根本的事実です。
これが上級者と呼べるレベル。



ここまでくると対象の実体を捕らえることが出来ているレベルであり、今まで直面しなかったようなケースでも全て自己判断で対応できる様になります
日本の武道等で「守・破・離」という考えもあるので、興味ある人はググって見てください。

さて細々色々書きましたが、
ぶっちゃけこれらは麻雀の上達と直接の関係はない文章ですw
が、イメージを持っておいて欲しい部分なので書いてます。

理由は前回も書いたように、
「効率的な学習方法ばかりを追い求めるのは危険」
という点を知っておいてほしいからです。

以前にネットで見つけた記事もちょっと紹介
https://note.mu/matsuhiro/n/n3753f0e311f6


一部抜粋
現在の世の中にはネットを使って効率よく学習できる方法がいくらでもある。
例えば料理であればクックパッドを開けばどんなものを作るにも困らない。
しかしこれを使って経験をつみ続けても「食材をどう組み合わせると何ができるのか」「どんな調味料を使うとどんな風味になるのか」という”感覚”がいつまで経っても育たない。効率があまりにも良いからこそ、そこで思考停止してしてしまうこともあるのだ。
本当に応用の効く力をつけたいと思ったら効率という考え方からは一度離れて、自分なりに試行錯誤を繰り返していく必要がある。

まさに僕が言いたいことの一つ。
初心者・中級者が「手っ取り早く上手くなりたい」という事でとにかく良質な情報を求めてくる姿を見かけますが、これに対して多くの上級者は「楽しむ事が大事」と返す最大の理由です。

今回の関連記事で触れてきたような脳内遷移を引き起こすには
①経験を知識に変換するスキル
②不要な知識を整理・削除するスキル
③知識を連結させるスキル
こういったものが必要になってきます。

ですがこれらは他人に教わることは出来ない。
細かい理由はいつか別記事で書くかもですが、
最大の要因は「自分の経験や脳内に既にある知識を利用するスキル」であり、
他人があなたの脳内を覗くことが出来ない以上、正確に教えるのは不可能な為です。
特に②の「無駄な知識の削除」、これをやるにはそもそも知識や経験のストックが必要です。
あなたの知識(手持ち)があなたにしかわかりえない以上、
結局トライ&エラーを繰り返して本人の中で整理・構築をするしか手段が無いのです。


最後に改めて、
ここまで何回も「とにかく経験をつむべき」と書きました。
でも実は効率を追求した学習(有名プロに教えをこう等)も別に悪いわけではないです。
というか効率を追求する時期も確かに必要です。

早い話、ルールを覚えた後に手っ取り早く中級者レベルになる為にまずは書籍をはじめとしたそういった情報を仕入れることを優先するのもいいでしょう。

しかし、いつまでもこういった「効率的な学習法」に依存していると、その先が開拓できません。基礎的な力が身についたら、お仕着せの教材は捨ててその世界にドップリと浸り、手持ちのストックを増やす必要性が必ず出てきます。

まあ「そこまでの域で十分」と考えるならそれもOKですが、
麻雀を深く理解した人の多くは、これから学びたい人に対してやっぱり更にその先を楽しんでほしいという思いが前提にあるからこそ、楽しんで経験を増やす事をすすめるわけです。
自分なりに冒険をし、道に迷いながら自分の世界を少しずつ広げる、これが大事と。

私見をいえば、
今まで書いてきた地道な経験と勉強は、一見効率的に見えないかもだけど、長い目で見ると手戻りが少ない確実で効率的な方法と思われます。

そして本人のやる気は本人の失敗がトリガーになる場合が多いのも事実。
僕自身の経験を一ついえば、生まれて初めて「意識して狙ってあがった役」、実はジュンチャンでした。
本に書いてある「3ハン」という数字を見て凄そうと思い、
実際に鳴いてあがって2000点貰ったときに安くてびっくりして、
そしてこれが印象に残って「もっと点数計算をちゃんと覚えたい」ってスイッチが入ったのです。

結局自分を動かせるのは経験と印象。
そういう意味でもやっぱり経験です。



とまあ、三回にわたり長々書いたがついでに改めてのまとめをもう一つ。
多くのプロが「麻雀上手くなりたければとにかくたくさん打て」というてのに対して、
「経験が大事なんて当たり前の事解ってる。質問者が聞きたいのはそうじゃなくて、もっと効率的な方法だ。教えることを放棄するな」
という人がたまにいます。まあこれは前回も書いた通りw

その手の方々に、
「専門家が”クックパッドみたいなマニュアルレシピを見ればちゃんと料理はできるが、スカスカな知識ゆえに本質は全く理解して程度のレベル”を推奨すると思います?」という点、
「そもそも貴方の知識はスカスカだったりしないですか?」
という点、
これをちょっと問いかけたいところです。
「俺は専門家じゃないからそれが当然」と仰るならまあごもっともですが、それなら一々口を(ry

そして最後に、
特定個人を効率的に上達させる方法、これは一応あります。

でもこれをするには、その人の考え方や現時点の知識を徹底的に理解したうえで、興味を刺激する形で教育していく必要があるのです。
つまり「効率的」ではあれ、すでに「手軽」ではない物になります。
ゆえにとてもお勧めとして書けるものではありません。

以上かな

2018年4月27日金曜日

初心者が強くなる為の考え方について その2

さて前回の続き
http://susumutakenaka.blogspot.jp/2018/04/blog-post_25.html

まず前記事でとにかく「経験をつむ事が大事」と説いたがその必要性について理解を深める為に、
「そもそも上達とはどういう事か?」、初心者・中級者・上級者の知識の違いについてのイメージを踏まえてこの点を説明しようかと(あくまで僕の中でのイメージ)

そして前提として経験というのは
・麻雀を打つ
・点数計算等を勉強する
・本を読む
・対局番組を見る
・他人の話を聞く
もうあらゆるものだと思って下さい。


まず麻雀を覚え始めた初心者について。
初心者の脳内は基本的に空っぽから始まります。
当たり前の話麻雀についての経験が一切無い、ここに経験を詰め込んでいくところから全てが始まるわけです。

ところが経験というのはこれだけではあまり意味がありません。
これが知識として消化されて始めて意味がある。
食べ物を食べて消化されて栄養素になってこそ始めて意味がある、位の感じですね。


ここで注意しなければいけないのは以下の点
①経験が無ければ知識をつむ事はそもそも出来ない点
②経験をつんでも、それを知識にしてあげなければあまり意味が無い点

「経験をつんでもあまり上達してない」
という状態は、以下の下の方の図の様に経験が全然知識として消化できてない状態が一つとしてあります。



そしてもう一つ大事なのが
③経験には良質な物(知識にしやすい物と)とそうで無い物がある
という点。

今回「経験」の形を四角形にしたり八角形にしたりしてます。
丸に近い物ほど知識にしやすい経験、とイメージして頂ければよいかと。
丸に近い物とは主に
・ルールや点数計算のように明確に記憶・学習ができる知識
・経験が含んでいる情報の質が良い(全く無意味な情報しか持ってない経験もある)
といった種類の物です。
書籍による勉強等は比較的丸に近い物が多いですね。
そして「出来る限り良質の経験をする」という事が、知識を増やすことになる、というのは事実です。



最初のうちはとにかく経験をつむ事を試みましょう。
そしてその時に知識にする、という点を少しだけ意識するのがベスト、
、、、なのですがこれを意識してやれる人はもう初心者ではありませんw

だからまず楽しむこと目当てで経験をつむだけでOKです。
まあ出来れば最初から知識を増やすイメージももって、
例えば役と点数計算を書籍買って覚える、とか意識を持った方が上達は早いです。
が、それによって楽しむ事ができずに経験数を下げるよりは、自分の中での貯金を増やすことが良いと思います。


というわけで改めてここで言っておきたいのは、
①とにかく楽しんで経験を積みまくる=知識の材料を増やす
②「知識にする」という点をちょっとだけ意識する。(書籍はそれに対して一番やりやすいアプローチの一つ)
③楽しむことが第一。自分から経験を増やしたいという「欲」を持たなきゃ増えない。
これですね。

そして多くの人がここで陥りやすいのが
「とにかく無駄な経験をしたくない」
「出来る限り良質の経験だけしたい」
という考え方です。

早い話が今回および前回の記事読んで、
「そんなことより上達の為にうまくなる為のポイントを書け」とか、
「初心者が知りたいのは上達のために抑えるべき重要点なんだよ」とか、
まさに「初心者が知りたいのはそこじゃない」という考えですね。

確かに良質の経験をつみまくくれば初心者からの卒業”だけ”は比較的早いです。
ただそこから先でほぼ間違いなく行き詰る時間が来ます。
早い話が気づいた時には「解ってるようで本質をとらえきれてないスカスカの自称上級者(実は初級者から毛が生えた状態)」、となる危険性があります。
これにならないためには経験をとにかく積むべきなんです。

というわけで次回は中級者~上級者の知識の違いについて続く

2018年4月25日水曜日

初級者が強くなる為の考え方について その1

よく巷で「麻雀を強くなりたいです。どうしたらいいですか?」
という質問を見る。

これについてはどうやって回答したらいいかちょっと難しい点がある。
何せ質問している人のレベルで求めている物がそもそも違う。
特にビギナーがこの質問をする場合、「どの程度強くなりたいか」という明確なビジョンは無論あるはずもない、アバウトなものになる。
いうなら「短時間で今より確実にうまくなるにはどうしたらいいか」という感じだろうか。


ただ今までの自分や友人がこの質問を受けた時のリアクションを振り返ってみると、
麻雀プロはこの質問を真面目に捉えすぎる感がある。

自分たちの今までの経験などから、
とにかくこの質問を選手目線でとらえ、
強くなる事の難しさや強さの定義の曖昧さを考え、
大体の場合「楽しむのが一番ですよ^^」というそもそも強くなることを度外視させる回答か、
「その質問をしない方が強くなれる」という、考え方自体を見つめ直すことを進める回答をしやすい。
実際僕もそう回答した事もあった。
※そしてこの回答をする人間は大体モテないという説もある。

けどまあ、
麻雀をある程度覚え始めたレベルの人からしたら、
もっとライトに「良く解らないけど今よりある程度強くなりたい」「無駄な時間を使わずに確実に上達する方法って何?」
って疑問があるのはもっともである。

僕も最近人狼の関係で知り合った人からその手のライトな質問に直面する機会が何回かあり、今まで上記のようなコテコテの麻雀プロ視点回答をしていた自分を反省したりもしたのである^^;


というわけで、
初心者の人がどうやったら中級者になれるかという観点から、
お勧めする方法をちょっと書いてみようかと。
「自分はもう初級者ではない、と思う」
って人にもある程度参考になる内容も含めて。

ただ最初に前提を言っておくと、
短期間で上達する方法という点よりも
これからずっと長く楽しく麻雀をするうえで、
確実な基礎力を身に着ける為の方法、
と考えて書いておく。

さて結論からいきなり。
その方法はひどくシンプル。
麻雀をたくさん打つ事(最初は出来ればネットではなくリアルで)

それと並行して役と点数計算を勉強する事
それと並行して「何切る」の問題集を一冊読んでみる事

以上!


凄いシンプルだがこれだけ。
ベースとなる考えは「とにかく経験を積むこと」これである。
少ない経験や時間で上達したいという気持ちはわかるが、そこはぐっとこらえて欲しい。
とにかく「まずは麻雀の経験値を増やす」という大前提を考え、
そこからベースとなる能力を養う意識を持つ、これだけである。
経験なくして正しい基礎力は絶対に身につかない。
これは何事でもだ。
少ない経験で物事の本質を掴む事が出来るのは1万人に1人クラスの天才だけである。

これをピンと来させるために、
次の記事で「何故経験がないと上達できないのか」という点を説明しようかと。
それを通して「何故うまい人の話を聞くだけでは強くなれないのか」という点もちょっと言及しようかと

続く

ちなみに補足として、
以前に本件に関連して以下のように「麻雀を上達するための考え方」というシリーズ記事も書いた。

http://susumutakenaka.blogspot.jp/p/blog-page_78.html

これはどちらかというと中級者ぐらいの人たちがさらに上達する為のトップダウン思考についての記事だが、今回書くのはここでも紹介した図の中での「ボトムアップ」の一番最初の部分である「とにかく打つ」「何切るを解く」の部分を主にしたものである。
興味のある方はそっちもご参照を。

2018年4月23日月曜日

4/21,22 名古屋スリアロ村 改めましてありがとうございました!

ツイッターのほうでは既に山ほどつぶやいていたのですが、
改めまして先日4/21(土)、4/22(日)の名古屋スリアロ村、
ご参加頂きました皆様、ありがとうございました!


スリアロ村から樋口清香・大浜岳・五反地清一郎・ケルヴィン(本名省略)・武中真・武中進と6人が参加する初の試みという事で、
「盛り上がるかなあ・・・」とか「空きが出ると申し訳ないなあ・・・」とか色々と考えていたのですが(なんせ6部合計200人分超の枠って事もあり^^;)、
皆様のおかげで無事満席で滞りなく終了し、本当に感謝の一言ですm(_ _)m


改めて当方、あまり人狼イベントに参加している身ではないので(兄とか大浜とか樋口みたいに色々と呼ばれるわけでもなけりゃ、ケルごたみたいにイベントもしておらずw)、
普段スリアロ関係者以外と人狼やる事があまりなく、特にここまでの大型イベントは初経験だったし、6部みたいに大人数の前で人狼やるのも実は初で、普段の放送は目の前にギャラリーはいないのもありちょっと緊張でした^^;


先月にアルティメット人狼を現地に見にいった時に特に思ったんですけど、
やっぱ「現場の持ってる空気」って凄いいいですね^^
まだまだ対面人狼自体をほとんど経験したことがない方もいらっしゃって、今回を機にますます人狼を好きになって、さらにスリアロ村をごひいき頂ければこれ幸いです^^
僕もこんなにがっつり人狼やった二日間は人生初だったし本当に楽しませてもらったし、ますます人狼ゲームが好きになりました。本当、今後の放送での糧にもなった経験です。

そして個人的には
「スリアロ村がきっかけで麻雀はじめました」という方がいらっしゃった点、が特にうれしく^^
僕個人の中では麻雀人口増加に貢献出来たと思うのがやっぱり一番嬉しいですね。

どの試合も凄い印象的でちょっと全部はかけないのですが
個人的に一番面白かった試合は第5部2戦目。
① 全員が男の村にて「スリアロ村のどの女流が推しか?」という極めて無意味な初日作戦を展開
② 樋口推しがマジョリティとなった中で「ひぐみんの好きな所を言おう」とかいうガチで人狼を見つける主旨0の会話で初日が終わる
③ ぬるっと票があつまった2人が両方とも人狼で終わってみたら村圧勝
初日とか深いこと考えない方が案外勝てるのか・・・とか思ったわけでした。

他にも
第3部2戦目 ラストウルフの必死の粘り勝ち
第4部2戦目 5COの役ロラにて真占いが先に吊られた所から残った狂人が誤爆して狼陣営逆転負け(ちなみにワシが誤爆されたLW)
第5部1戦目 初心者の子が黒打たれた中で頑張った霊CO(ちなみに真霊媒が手心加えて対抗COを控えたら翌日に噛まれやがって村大混乱)
第6部超スリアロ村1戦目の狼陣営の見事な身内切り連携からの最終日の村勝利
書き始めるときりがない^^;

最後に今回この企画をご提案頂き当方含めた6人を呼んで頂き、
運営でも色々とご尽力いただいた人狼Projectのスタッフの皆様、
改めましてありがとうございました!


あっ、
なんかその人狼Projectさんで来週以降もやるイベントがあるみたいなので、
ご興味のある方は是非^^
https://www.jinrou-pj.com/

2018年4月19日木曜日

麻雀漫画について書いてみる⑭ 幻刻の門 新撰組70’s

今日紹介するのは「幻刻(とき)の門 新撰組70’s 」
近代麻雀にて連載されていた、まあ比較的マイナー作品でしょうか。



2008年、主人公津田ナオトは麻雀で6連勝した後、負かした男から鉄パイプで殴られ意識不明となった。
そして目覚めた時、彼はなぜか昭和43年にタイムスリップしていたのである。
書籍等で知るだけの存在だった阿佐田哲也や若き日の小島武夫と出会い戸惑う中、ナオトの知る2000年代の理論と打ち筋に阿佐田は驚愕し、麻雀新撰組を結成して彼を招き入れる。
そして自分が知っていた史実に巻き込まれる立場となった事にナオトは喜びながらもその中で様々な苦悩を味わっていく・・・

第2話まで読んだときは「面白い作品が久々に出てきたかも」と感じました。
ナオトはいうなら江戸時代にタイムスリップした医者「JIN」に近いテイストで書かれており、
阿佐田・小島の戦術観、
理論だてされていない当時の戦術観、
巷の打ち手のレベルの低さ、
ナオトの知る2000年代の研究された思考や戦術をベースにこれらに対して革新的な戦術や打風を提供していき、阿佐田も含めた様々な人々に認められていきます。

こういったナオトの視点を軸に書かれた「現代戦術と70年代の戦術の比較」「考え方のギャップ」「改めての現代戦術の合理性についての説明」もされており、
彼の時代に対する葛藤等も含めた様々な描写も面白い作品です。


2巻の途中までは^^;

これがどうも2巻後半で旅打ちに出るあたりから雲行きが変わります^^;
ナオトの戦術観がぶれ出し、色々な試行錯誤をする中で、「俺の打ち方は実は通用しないんじゃ?」という考えに向いはじめ、
ついに「理論だけじゃ勝てない。感性だ。」という方向に彼が走り始めると連載がパワーダウン。

人気も落ちたのか単行本も2巻、物語の途中までしか出ずに終了してます(近代麻雀上ではちゃんと完結)

リアルタイムで見てた当初も「すごい面白いけど、これどうやって終結させるんだろ」と思った予感が、嫌な方向に働いた作品でした^^;
うーん序盤が本当におもしろかっただけに非常に残念。

そしてもう一つ、
今読み返すと2008年当時の「好形・スピード重視」のトレンドが結構色濃く出てる作品とも見えますね。
その典型が2話目のナオトのこのシーン。

3478⑧⑧⑨七八九白白 ドラ4
ここから9をチー。

・・・まあやりたい趣旨はよくわかる。
あがりトップとか2000点が超偉い局面ならありだろう。
けどフラットな東場でどうかとなると、さすがに2018年現在のマジョリティは「鳴かない」じゃないでしょうか。
十分に好形・高得点が見込めるこの形をわざわざ速攻にしちゃうのはなあ^^;
と、改めて読み返すと2008年と2018年のトレンド比較にもなる作品かもしれないですね。


ただこの第2話、
小島がリーチ一点読みをしようとするのに対して「わからない」とナオトが堂々と言う姿などなど、
彼の麻雀への高い見識が随所にうかがえる回で、その後のストーリーの骨子にもなってます。
上述の通り後半は残念な作品ですが、逆に言えば1巻はマジでお勧めです。
興味がある方はぜひ^^

2018年4月17日火曜日

ドラゴン桜について、と思いきや麻雀だの人狼だの4/21,22の名古屋スリアロ村についての記事

漫画好きの僕がこよなく愛する作品の一つに三田紀房先生の「ドラゴン桜」がある。



落ちこぼれ高校「私立龍山高等学校」を救うため、 弁護士の桜木が教師となり同校を超進学校化すべく、偏差値底辺の生徒たちを東大合格へと導く「受験」を描いた作品、

さまざまな受験テクニックや勉強法、
それを通した「考え方」の説明、
さらに桜木は物語冒頭に大勢の生徒たちを前にして「世の中のルールは頭のいいやつに都合のいいように作られており、勉強をしないやつはそれに騙されつづける」と現実社会のシステムについて言及するなど、
実社会の様々な本質をついた名作である。

さてその中でも名エピソードとしてして知られるのが、
英語教師の川口洋が「日本人の英語に対するコンプレックス」「日本の英語教育の問題点」について語っている点。
ちょっと概要をちょっと内容を紹介しつつ、僕の経験談についても書きたい。


① 日本人の英語に対するコンプレックスについて
日本人はとにかく英語に完璧主義すぎる。
英語圏外でこんなに英語に抵抗なく触れている国民は世界でも珍しいのに、とにかく英語に完璧さを求め大体の人は「喋れない」と主張する。

僕は昔仕事で中国向けのシステム開発をした事がある。
でそれを現地ユーザーに公開し、まず最初に受けた変更要望が「この画面の英語の意味が解らないから中国語にしてくれ」という物だった。
指摘箇所を見てみると「Date/Time」そして「Total」の二か所。
「こんなの別に普通に使う英単語じゃん。何が問題なんだ・・・」
と凄い驚いた事を覚えている。
だがその後に徐々に要望を聞いていくと「Login」「Help」、もう出るわ出るわ^^;
しかも複数ユーザーから同様の問い合わせが次々とである。

この事実に会ったときに冒頭のドラゴン桜のエピソードを思い出し「日本人って結構英語を自然と使ってるんだな・・・」と思ったわけである。
10年以上前の話だし、僕の扱ったユーザーがたまたま特殊だった可能性もあるがw

まあ作中で川口先生が言っている「日本人はもっと自信をもって”英語は自分の第二言語です”と言っていい」という点は僕もこの実経験上賛成なわけだ。

そして今回特に主張したいのが二つ目

② 日本の英語教育の問題点
日本の英語教育は丘で泳ぎのフォームをひたすら練習している様なもの。英語を上達したければまず水に飛び込んでなんでもいいから泳ぐこと。






実際に海外旅行とか行くと、
丘の上で培った日本人の英語能力がいかに役に立たないかを感じる人は結構多い。
読み書きは問題ないのだが喋る力「スピーキング」のところが特にである。

英語についての学力知識は低くとも、
海外旅行経験豊富なおかげで最低限のスピーキング能力にたけてる人、というのもいる。
本当に物事をこなす力というのは「訳が分からない状態であっても積極的にならざるを得ない環境を作ってみる」これが実は何事でも一番効果的だったりする。
飛び込んだ結果「もっと色々と知りたい」という学習意欲につながるケースも多いのだ。
最初から丘で練習し続けるのはむしろその事象の面白さを肌で感じる事が出来ない行為でもある。


さて改めて、
これは麻雀にも同様である。

一見すると「役」「点数計算」「作法」と、やたらめったら覚えることが多い。
「非常に難しいゲーム」という印象を覚える人もいるかもしれない。
・・・・が、このゲームを最低限を理解する(ツモって、切って、和了を目指す)程度であれば、
5~10分あれば大丈夫である。

いまはネット麻雀という媒体もあるし、初心者向け麻雀教室やイベントもある。
もしも「麻雀やってみたいかも」という人がいたとしたら、
まずは飛び込んでみてほしい、というのが僕の意見である^^
特に「最低限は解ったけどやる機会があんまりない」という人、
どんどん色々な初心者向けイベントに出てみてほしい、という思いは強い。
※なんなら当方のツイッターに問い合わせいただければ初心者向けイベントとか紹介しますので^^
実際に人を相手にこのゲームをやってみて、生でその楽しさを体感してみてほしい、そして好きになってくれればうれしい、偽らざる本音である。

そして人狼ゲームも同じこと。
我々が定期的にやってる「スリアロ村」を見て、もしも興味をもってる人がいるとしたら、
どんどん色々なイベントに参加して自分でも体感をしてもっと色々と楽しんでほしい、というのは思うところである。

アナログゲーム、対人ゲームの面白さというのはやはり見ているだけじゃ伝わらない。
肌で感じてほしい、その最初の一歩に躊躇する気持ちはわかるが、
「まず深く考えずに水に飛び込む」というのをお勧めしたいわけである。
いきなりきれいなフォームで泳ぐのを目指して「丘で練習してから」と考えてる人がいるならなおさらである。


そして最後にちょっと宣伝を(というか今日の本題w

そんな初心者の方も歓迎の「初心者村」もあるスリアロ村の出張イベント、「名古屋スリアロ村」がいよいよ4/21(土)、4/22(日)に名古屋で開催されます。

初心者村は4/21(土)の午前に開催予定、
まだ空きがいくつかあるとの事で、今回記事で書いたような方のご参加を是非お待ちしております!

なんせスリアロ勢が6人も東京外に呼ばれるイベントは初なわけで(というか当方そもそも東京以外の人狼ゲストに呼ばれたのが初^^;)
是非とも満席にしたいな~と一同思っている次第です。
初心者村の参加者の方には特典もあるかもです。

満席にしていただければ次もあると思うので、
まだ躊躇していらっしゃる方がいれば、ぽっちとして頂ければ幸いですm(_ _)m
エントリーはこちら
https://www.jinrou-pj.com/nagoyasuriaro


しかし名古屋何年ぶりだろう。
昔は年に数回言ってたんですよ。サンシャイン栄に。ライブを見に。
何もかも懐かしい。
久々に味噌カツとかエビフライとか色々と食べたいな。

いよいよ今週末!既にエントリーしている皆様、よろしくお願いいたします!

2018年4月16日月曜日

麻雀漫画について書いてみる⑬ 幻に賭けろ


今日紹介するのは嶺岸信明先生の90年代の名作「幻に賭けろ」。
嶺岸先生といえば超長期連載の「天牌」のイメージが強いですが、他にも多くの名作を作ってます。
ちなみに麻雀漫画の単行本刊行数日本一の漫画家がこの嶺岸先生です!



親の預金100万円を勝手にひきだしてやくざの経営する雀荘に勝負にむかった正真正銘のクズ男、三島麻紀男。
だがその勝負にてたまたま出会った麻雀プロの頂点に立つ男、雀聖・藤峰昴に完敗する。
やがてその打倒の為に彼は麻雀プロの世界に飛びこみ、様々な人と出会い成長をしながらもついにAリーグにて藤峰との戦いを実現させる事となるのだが・・・・
幻かもしれない、でもそんなはるかな夢を追い続けるから生きてゆく、男たちの戦いを描いた作品。


主人公の三島そして最強の打ち手藤峰、この二人が物語の中心だが、
やはりそれを一番際立たせているのは二人に次ぐライバル役の小沢と今井、そして彼らの実力を見事に表現している丁寧なつくりの闘牌シーンだろう。

小沢は場の高い色・安い色・相手の動向を見極めて鳴きを多用し場を支配する「手麻雀」の名手、
見事な仕掛けを作中でも何度も披露している。

一方今井は「浮かせ打ち」をベースにした面前順子手の名手、
例えば以下の形
三三六七八九⑦⑧446789 

ここから三打ち、そして以下のテンパイ
二三七八九⑦⑧⑨44789

三を浮かせる事で678と789の両方を睨み⑥⑨だけでなくすべての受け入れを想定した見事な一打。

彼ら二人の強さを際立たせる見事な描写は原作者である土井泰昭さんの手腕を表しているともいえる。

ノーマーク爆牌党と同じく麻雀をよく知っている人でないとわからない面白さの面は多いが、そのクオリティは多くの麻雀プロの折り紙付きの作品。

特に麻雀漫画史にも残る名シーンの一つと呼ばれる最終話、
ついに三島が藤峰をとらえ優勝をあと一歩のところまで引き寄せた最終局の戦いは必見。


藤峰の条件は三島との5700点差を捲る事。(8000以上のロン、1300-2600ツモ、3200以上直撃)

そしてその中で訪れた以下の聴牌
①②③④⑤⑥⑥⑥⑨⑨ 中中中(ポン)

③か⑨ツモなら逆転、直撃ならどれでもOK。
だが親番の小沢も懸命に連荘を目指す中で二枚目の⑨が場に切られる。
この厳しい状況で藤峰の決断は「ポン」

①②③④⑤⑥⑥⑥ ⑨⑨⑨(ポン) 中中中(ポン)

そして和了形からの打⑤

①②③④⑥⑥⑥ ⑨⑨⑨(ポン) 中中中(ポン)

覚悟のフリテン①④⑤待ち。
①を切れば5面待ち、しかしこっちならどれをツモでも1300-2600。
「雀聖が、天命を待った」と描かれた名シーン
そして三島も同時に聴牌をいれる。
越えたくても越えられなかった雀聖をあと一歩まで追い詰めた瞬間、
繰りひろげられる運命のめくりあい、
そして・・・・

気になる方は原作をご覧くださいw


そのほか多数の素晴らしい闘牌シーン以外にも、麻雀の細かいロジカルな部分についての説明も多い作品でひょっとしたら勉強になる点も多いかも。

ただ昔の作品だけに、「今となっては無理がある」というシーンがあるのも事実^^;
その典型例が1巻のこのシーン。

このシーンに至る前話にて、
「ペンチャンを八九で落とした時、九八と落とした時のそれぞれの読み方」ってシーンがあるんですね。
そしてその講釈内容うけた三島が、まさにその内容をもとに相手を挑発するシーンなんですが・・・

読めるかっw
が今の麻雀打ちのマジョリティ思考でしょう。
必死で読もうとする今井の姿が今となっては涙を誘う^^;

2018年4月13日金曜日

会社員麻雀プロ FXをやってみようかと考え中

最近、今後のお金について色々と考えるところがある。

会社員としてもっと頑張りたい
麻雀プロとしてももっとお金稼ぎたい(当ブログが頻繁に更新されている最大の理由はそこです。お金にならないと判断したらその時点でやめる予定なので、たまにでも読みたい方は本気でご協力をポチっと・・・^^;)
節税もしたい。今年からiDeCoとかも検討しつつ、、、


と色々と考えているのですが、
その中で改めて巷で「これをやるべき」「低リスク高リターン」といった謡い文句をよく聞くのがやはり「FX 外貨為替取引」である。
ここまで色々な宣伝広告を見ると否が応でも興味はわくし、麻雀プロでもやってる人は数人いて結構はぶりの良い話も聞いたりするので、

ただ、どうしても踏ん切りがつかない。
んで理由を考えたのだが、
これやっぱり麻雀を基準に色々なことのイメージを作ってしまう自分からするとFXって奴に対して、
・初心者が安定して勝つのはどーやっても無理だろ。普通。
・勝つには多大な時間と勉強必要で、結局うまい話なんてないんじゃん?
という感覚に陥るからなわけです。

早い話が、
FXというは投資の一種である。
損もすれば得もする。

麻雀は世間からすれば投資ではなく投機(ギャンブル)の域なんだろうが、
それでもこの点は近い本質がある。
つまり麻雀を投資の一種として考えるなら、根本において必要な考え方は
・リスクとリターンの見極め
・各選択肢におけるリスクとリターンの比較
→ あとはもう運次第ではあるが試行回数さえ増やせばトータルでは勝てる。

である。


巷には「100回やったら100回勝つ」という考え方を本気で提唱する人が、
それが出来たら苦労はしない。
局所だけで勝利できる戦術というのは運の産物でしかなく、大局を見誤る大きな原因になる。
いうのであれば勝つための研究そしてそれが生み出す戦術の本質は「いかに効率的に、確率通りに負けるか」という点にある。

さてこれだけ書くと簡単だが、
この「リスクとリターンの見極め」というのが非常に困難なのが現実である。
麻雀プロやって10年が過ぎる身だし、色々な勉強をしてきた。
そして色々な人を見てきたが、大体の人はそもそも「何がリスクか?」「何がリターンか?」という点すら見極めきれてない。
それはある意味仕方がなくて、物事の本質を見極めるというのはそれほど困難だ、という事だと思うのだ。
まあ僕がその本質を見極められているかも、怪し部分は多いのだが^^;

さて、話をFXに戻す。
上述の通り「たかだか麻雀」でもそのういった投資の正当性を見極めるスキルを身に着けるのが極めて難しい事、
それを見極めているつもりでいるがてんでダメという人が大多数、
そして大半の打ち手が手数料(ゲーム代)に殺されている現実、
これらを見るととても新しい投資に手を出す気になれないわけである^^;

今からずぶの素人が入ってちょっと勉強すりゃお金いっぱい手に入る世界なら、
皆やってんじゃ?
と。

僕の考えすぎなのかもしれない。
もしくはFXってのは麻雀みたいなクソゲーと違ってしかりした知識をもって対応すればきっちり勝てる世界なのかもしれない。
でもやっぱりどーにも麻雀において「おめでたい人」を多く見すぎてきた経験が僕の中であり、
「実際にFXで勝っているのは全体のわずか5%程度」という統計論の方が僕にはしっくりくる。

そういえばちょっと前にサイバーエージェントの藤田社長がインタビューにて自身の投資哲学について述べていた。
https://r25.jp/article/507675171462676990

・ドキドキしながらやってる時点で負け。それははギャンブルだから。そういう気持ちでやると絶対失敗する。
・やるなら失敗しても痛くない額でやる。
・もしくは自分がちゃんと価値を分かっているものに対して、それがいま安いから買っておこうと思えるタイミングがやって来るので、そこで手を出す。

つまり知識も勝算もない物に余裕もなく手を出す事ほど愚かしいことはないって事で、
これは結構賛成できた。

自分の知識で分別がつかないものに、自分のお金を本気でかける、正直に僕にはこれがあまり想像ができない。
この年になると「自分の知識や経験をいかにお金に出来るか」とか考えることがある。
その知識がないのもやっぱ上述の通りFXとかにあまり手を出せない理由なのだろう^^;

まあそう考えると、
仮にやるにしてもしっかり勉強してからかな。やっぱり。




ただまあ一方で麻雀について言うと、
「覚えてみたい」って言う人、特に「まずはルールしっかり覚えてから打とう」っていう人がいた場合、
僕はまず「細かい事考えずにとりあえずやってみてから勉強しな」って良く言うんですよ。

習うより慣れろ、
勉強したいと思ってるならまず飛び込んでみなよ、
と。

うーんその観点から、
やっぱちょっと痛くない範囲でやってみようかな。
「投資」って本格的にやった事ないし、社会勉強の一環ってレベルで、痛くない範囲にて。
麻雀プロで投資やってる人、今度会ったらマジで色々と教えてください!

今話題のビットコインも興味はあるんだよなあ、、、
とか思ったら藤田社長のこんなセリフもあったり。

これくらいの人にそう言われるとやっぱやめといた方が、と思ってしまう・・・

2018年4月11日水曜日

「東風荘」「はこパラ」が終了、、、時代の流れってやつですかね

昨年末に麻雀プロ達に一つの時代の変化を告げる大ニュースが流れてきた。
「東風荘」終了へ オンライン麻雀の老舗、21年の歴史に幕
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1711/02/news077.html


僕は実は東風荘もそんなにがっつりやりこんだ派ではない。
東風荘が誕生した1997年頃、僕は既にフリー雀荘デビューをしていたので、「麻雀打ちたきゃ雀荘行く」という男にこの時既になっていたのだ。
でも当然プレイ経験はそれなりにある。

思えば当時のインターネットは今のようなブロードバンドではなく、電話回線を使って「使った分だけ課金される」という物だった。
やりすぎると親に怒られる為深夜の低料金時間を狙い、ダイヤルアップ接続の音を聞きながら東風荘をやったのはいい思い出である。


麻雀プロの中にはこのヘビーユーザーを経由してプロになった人も多数いる。
そして何よりとつげき東北氏の「科学する麻雀」
漠然とした戦術論しかなかった麻雀界に統計学や理論を本格的に広げたきっかけ、これを作ったのもこの東風荘だろう。
http://susumutakenaka.blogspot.jp/2016/12/blog-post_31.html

「ネット麻雀」という文化はその後も発展を続け、今では天鳳をはじめとして競技麻雀とも強い結びつきを持っている。
近年「天鳳位」が麻雀プロ業界参入をしている点、それも含めて”麻雀打ち”が競技麻雀界での実績以外(特に長期的実績)で評価される時代、このベースを作ったのも東風荘、
そう考えるとその功績はもう計り知れない。

個人が作った1ツールが生んだ大きな波、今後も途絶える事無く麻雀界に根付き続けると思います。
改めて管理人さん、ありがとうございました。
麻雀業界に携わる人間の一人として、強い感謝の意を述べさせていただきます。

そしてもう一つ、10年クラスの麻雀プロ達なら同じような感覚を受けたこのお知らせ。
「はこパラx麻雀王国」サービス終了のお知らせ
https://www.mj-king.biz/news20180406/

なんかねー東風荘の終了よりも、
個人的にはこっちの方が色々と感慨深い。

はこパラ
ちょうどmixiが大ブームとなったSNSの黎明期、
麻雀関係者だけに特化したこのSNSが発足し、最高位戦や協会のプロおよび雀荘関係者の間で大きなブームになった。
※ちなみにRMUはこの当初まだ結成されていなかった。

このSNSのおかげで僕も同団体内の新しい知人が出来たり、
他団体への交流機会も増えたりした。
色々とお世話になった。本当に。

そして麻雀プロと一般的なファンの人との接点が劇的に増えたのも、このSNS発足が多くのきっかけだったと感じる。
今までほとんどいなかった各タイトル戦の一般予選参加者も激増した印象があるし、このツールがもたらしてくれた功績もやっぱり計り知れない物がある、と個人的には思う。
僕の麻雀プロ生活も、こいつ無しじゃちょっと語れない部分が多い。

まあ一方でこの頃から特に問いただされている、
「愛好家と競技選手の距離(特に女流)」って点は、今も色々と課題が残る物の一つですね。
まあ細かいことは書かないですけどね^^;
僕からするととんでもない行動する人って世の中に結構いたなあ・・・

女流の▲▲に●●したという目撃談のあった××さんとか
女流の■■に「●●の為に××してくれ」と言った奇行が、その女流の彼氏を経由して音速で麻雀界に広まった■■さんとか、
今何してるんだろ。
皆さん、真面目に「たとえ誰に知られても特に問題ないと思われる行動」、これは気をつけましょう^^;

そのほかにも
ひたすらに麻雀小説書いてた金沢の人とか、
ヒサトと同卓して一回トップ取っただけで日記10個ぐらい書いてた人とか、
行方が気になるところです。。。嘘、特に興味なし^^;

閉鎖のまえまでに何回かログインして色々と探してみるか。
今となっては面白い記事とか、
お宝写真とか出てきそうな気がするw

まあ改めて
こうやって色々と「当たり前」が「過去」になるのが来る返されるんだなあ、と思うわけです。

思えば5,6年前は、こんな頻繁に色々な団体の対局がネット生放送される時代が来るとも思ってなかったし、麻雀プロがいろいろな麻雀以外の番組やってる姿も想像していなかった。
これがさらに5,6年たつと「ニコニコ生放送?そんな物もあったね^^」とかになるんですかねえ?
時代の流れってすごい。


でもこういった多くの先駆者の方々が残してくれた物を、
今後もプラスとして受け次いで、もっと麻雀界が盛り上がってくれれば、そんな風に思ったりするんです。

この間麻雀プロの人狼放送でスタジオに行ったら、
同じくスリアロにて人狼放送をやっているアイドル「ベイビーウルフ」の方々が麻雀をやっていた。(生涯初体験だったらしい)

自分たちの周りの活動からこうやって新しい人達(特に若い子)が興味を持ってくれる、なんかこういう図を見ると「この業界の未来も徐々に明るくなるのかも」とかうれしく思うわけですね。

自分が楽しめる範囲でルールを覚えて(役なんてリーチだけ解ればなんとかなるし)、
堂々と「麻雀楽しい」と公言してくれる。
これをやってくれる事だけが本当にうれしいし、麻雀を愛する人にはこれをし続けてほしい。
そう思うのでした。




麻雀よ。
いつも「クソゲー」「クソゲー」言い続けてごめんよ。
でも君の事心から嫌いなわけじゃないし最近は結構感謝もしてるんだ。
本当に。

2018年4月9日月曜日

個性ってやつについて その2

前回「個性」について記事を書いたんですが、
ちょっと続きを書いてみようかと。
別に特に考えてなかったのだが、先日の女流名人戦の決勝見てて思うとこがあったので。
http://susumutakenaka.blogspot.jp/2018/04/blog-post_6.html

前回書いたとおり個性というのは
経験をつみ技術を磨いた後、独自の道を探し出して更なる高さを目指した結果生み出された”邪道の部分”、
つまり「幹にそって真っ直ぐ伸びた後の最後の枝分かれ」の部分、と僕は考えている。

その一方で競技選手が実力の向上を目指すには、「自分を常に刷新する」という行為が必要になってくる。
常に同じままでいるのは相対的ゲームにおいては衰退につながるし、そもそもどんなに強い人も常に同じでいる事はできない。
http://susumutakenaka.blogspot.jp/2018/03/blog-post_55.html

そうやって常に自分を見つめなおす中で行われるのがいわば「枝切り」である。
更なる向上に向け新しい枝を伸ばす、そのために今の枝を切って再構築を試みるわけだ。

この時に「どこまで枝を切るか」という点も大事である。
いうなら「自分の中での変えない部分」「自分の中での変えるべき部分」、熟練された選手はそれをしっかり自己分析する術にもたけている。

しかし実はこれに対して外部が「変えるな」という押し付けをするケースが結構あり、これが打ち手の成長を阻害してしまうケースもある。

さてここで冒頭でも書いた先日の女流名人戦決勝について。
今回は当協会の中月裕子が、序盤リードの愛内よしえ(同じく協会)を逆転して優勝。

中月はとにかく積極的な攻撃型、
そのベースは高い打点構想力と明確な押し引きバランス。(特に押し) 

決勝1回戦目南2局
ドラアンコとはいえ愚形含みのイーシャンテンにて先手リーチを受け終盤に差し掛かろうという局面。
2着キープの為のオリも考え一あたりを切る選択肢もあるが、彼女の選択はMAX受け入れの打四。これは8000放銃で一回戦は3着となる。

がそれでもめげず。2回戦は手も入り愛内を捲くってトータルトップに。
南3局1本場ではライバル目愛内のリーチにオリてもOKのこの局面でも恐れずツッコんでデバサイの2900直撃。

オーラスもゆっくり慎重にいく手もあったが悠長な判断をせずに堂々とポンして3シャンテンに

いずれの局も愛内との点差やトータルポイントを考えると、「攻める選択も自重する選択もある」といった状況である。

そして個人的に一番印象に残ったのは南2局2本場の以下局面

トータルポイントでギリギリ愛内を捲くったところに来た早い巡目のピンフドラ1聴牌。
ただしこれを高くツモると愛内と京杜の並びを崩し却ってリードを縮めてしまう。
だからといってこのまま愛内が京杜を下回り続ける可能性も低い。この手をダマでツモったり愛内から2000点直をしたとしても京杜2着が薄氷である事に違いない。
当人もさすがにちょっと躊躇はあり最初はダマとしたが、結局リーチをしツモ和了。
「並びじゃなくて素点で勝つ」というシンプルな決断が実った局だったと言える。

とにかく「中途半端は主義じゃない」と言わんばかりの中月の選択が適所で上手くはまった勝利であった。


一方で愛内は協会女流の中でも高い守備意識をベースとした打ち手として知られる。
今回の決勝でも「中月だったら踏み込んでそう」という決断をスルーした局面もあった。まあ全体的に高いクオリティでキッチリとした選択をしていて、今回は中月の出来がそれを上回っただけ、という方がしっくり来るが。

多くのコメントを見ていても「攻めの中月」「守備の愛内」というイメージの物が多かった。実際僕の中でも現時点でそれはある。

ただ、「あんまりにも固定されたイメージだけで評価されるのもなあ・・・」というのが正直に今回思ったところである。

特に敗れた愛内についてだ。
ひょっとしたら本人の胸中には「もっと積極的な攻撃をしたい」という思いがあるかもしれない。
でも一方で周りの視線への配慮が絡んでるとしたら、ちょっと厄介だなあ、とか思うわけだ。

とにかく惜敗が多い愛内。
選手としてその原因について自問自答する点も多いだろう。
例えば彼女が敗れた第15期女流雀王戦決勝、 惜敗した中で「全体を通して私が一番この中で攻めていなかった」というコメントがあった。

これは選手目線で僕も感じた点だし、本人の中では「もっと野蛮に攻め切りたいけど周りの目線が心配」「自分は今のスタイルで評価されてる」って葛藤があるかもしれない。

周りから見て一番その選手の代名詞ともされる”個性”と呼ばれる様な部分こそ、
実は枝切りされ排除され変化する事が一番多い酷く不安定な部分なのである。
ところが世間のギャラリーにはそういった部分を「アナタの代名詞だから変えちゃダメでしょ」という意見を言ってくる事があるのだ。

多くの目に付くところで頑張る選手って改めて大変である。
当人がどう考えてるかは知らないけどw

まあ僕の勝手な願望として、
数年後に愛内が「愛内らしい全ツ」と呼ばれる姿、
中月が「中月らしい守備的なうち回し」と呼ばれる姿、
ちょっと見てみたい。

今後の2人の長いであろう選手生活考えるとそれは全然起こりうることで、むしろ健全であり。
そして起きるかもしれない選手達の「変化」を、願わくばファンも先入観なく楽しんで欲しい。
二人の激闘と多くのニコ生コメントを見終えてそう思ったのであった。


さてちなみに中月は
・最高位戦主催 女流名人戦
・μ主催 レディースOP
・協会主催 新人王戦
異なる3団体でのタイトル取得、しかもどれも各団体の公式タイトル、これは当団体の女流で初だろうし、協会員でもほとんど達成してない記録じゃないだろうか。改めて凄い話。

今年は女流リーグもAでもある。

やっぱ決勝での思い切った打ち方って僕にとっては理想形である。
なぜならこの打ち手は負けた時に「ミスはなかった」と言い訳しないし、
勝った時は「自分の力と決断で勝った」と堂々と言えるからだ。
特に後者、勝った時に僕もそうありたい。

負けた時の批判をおそれて決断をしない、こんな選手を山ほど見てきただけに、その手の言い訳と無縁の打ち方の選手を見ると「今後も貫いてほしい」と思うわけである。


あっちなみにこの決勝、気になる方は以下URLよりご視聴を^^
ニコ生 http://live.nicovideo.jp/gate/lv311876467
Fresh! https://freshlive.tv/threearrows-ch/198274

2018年4月6日金曜日

個性ってやつについて

麻雀ってゲームに個性を求める人って結構多い。
「オリジナルの打ち方」「自分だけの打ち方」
まあ良く聞く話でしょう。

以前に仲林圭の紹介記事を書いたときに、
仲林の事を「究極の王道」と書くと同時に、
邪道=個性と言う物の本質についても少々ふれました。

http://susumutakenaka.blogspot.jp/2017/06/8.html

上記記事より抜粋
競技選手はいつだって「一番」を目指して鍛錬をしている。
そしてその為にまず基礎=中核となる王道、を学ぶ。
しかしある程度経験をつみ技術を磨いた後、独自の道を探し出して更なる高さを目指す、その中で王道とは外れた「邪道」になる。
それはまるで木の枝のように、多くの部分は中心幹にそってのびていくが、最後の最後で枝分かれして、結果として中心部よりも高くなり「一番高い部分」となるのである。
 一流とよばれる人には往々としてこういった常識外れの部分が存在している、そのケースが多いだろう。
この樹木図のように、
しっかりと中心軸にそって伸びた枝が後半は枝分かれする、このイメージは大事なのです。


さて、
僕は麻雀について「自分の個性を磨きたい」って考えたことが一度たりともありません。
まあ実際僕は結構多くの麻雀うちに「極めて標準的」って呼ばれる事が多い = この話をするうえで悪いサンプルなのかもしれないですw
でもそれでも「これはちょっと僕しか打たん一打かも・・・」と思うような選択は麻雀やってて多々あります。

そしてここからが大事。
僕の目から見て、
僕の知ってる多くの競技選手は結構みんなどこかしら変わった点を持ってる「個性派」です。
※僕と全く同じ視点の人なんて見た事ない。似た人はちょくちょくみるけど。

でも実はそんな人達も、
個性なんて物を求めて麻雀勉強したことは一度もないケースが大多数だろう、という点。

例えば、
最高位戦の新井啓文は「打点追うなあ・・・」って個性派だし
RMUの谷井茂文は「そこまで山読みと心中するのか・・・」って個性派だし
協会の須田良規は「打点追わないなあ・・・」って個性派だし
協会の金太賢は「序盤の手組の趣旨が謎・・・」って個性派だし
協会の角谷ヨウスケは「リスクとリターン見合ってんのかこれ」って進撃の巨人だし

でも別に彼らが現在に至るまでの間に「個性的な自分のスタイルを作りたい」って思ったこと、
多分あんまりないんじゃないかと思います。

上述の樹木の例にある最後の最後に枝分かれした部分、
僕がここで取り上げてる選手の特徴も結局はその部分に過ぎないのです。

つまり「麻雀の本質を知りたい」「最善手を積み上げたい」って思っていた各選手が、
気づいたら個性を作り上げている、ただそれだけなんですね。

そして今回何よりも言いたいのは、
先ほどの樹木の図を見ればわかるように、
早い段階で横道にそれた邪道というのは、
「本人は個性的と思ってるのかもしれないけど実は案外似たタイプが多い只の人」
「脇にそれてはいるけど結局全体の中で大して目立たない存在」
となるケースが多い、という点です。


逆にしっかり伸び続けて最後に枝分かれした枝こそ、
上述の選手たちのように唯一無二の個性になりやすい、これが現実じゃないでしょうか。

あっ、でも結局は、
「麻雀とどう向き合うか」です。
ここがまず大事ですけどね。
思いっきり楽しみたいだけなら、別に好きに打って好きに楽しむ、まずこれで全然OKです^^
基礎とか、そもそも個性すら気にしないで良いかと^^


さて4/8(日)から協会第17期のC・Dリーグも始まります。
今期から参戦する新人さんもいるでしょう。
他団体には既に競技人生初の対局に意気込んでる新人さんも多いと思います。

目的もやりたいことも人それぞれだとは思いますが、
もしも「他人の目に留まるような打ち手」ってのを目指すなら、
上述の理由で「結局高さが必要」って点を忘れてほしくない、と思うわけです。

そんなに簡単な事じゃないです。
ましてやこの実力と結果が連動しないクソゲー、
思い描いた通りの結果を出せるのなんてほんの一握りで、実力があっても10年以上くすぶる選手もざらです。

ただ一方で我々も一応専門家としてお互いの実力は残酷なまでに分析・評価してます。
G1級のタイトルとっても数年後にはあっさり存在を忘れられてる選手も多くいるし、
一方でタイトル無冠であってもしっかり評価される選手もいますよ。
意気込みすぎずにまずはしっかり勉強してみてください。
この記事とかブログにある内容がちょっとでも参考になれば幸いと思い書いた次第。

あっ、
なんか上述のC/Dリーグ戦の後に、
Aリーガーの矢島亨さんが勉強会(協会員限定)をやるみたいです。
興味のある協会の人は参加してみるといいと思います!

●矢島亨のツイッター
https://twitter.com/yajikyun

矢島は打ち手としての腕はもちろんですが、
中級者とかのレベルを更に引き上げる為の教え手としての腕は麻雀界でもトップクラスだと僕は思ってるので、
興味のある方は参加するといいかもです。
僕は忙しくて出ないですが^^;


改めまして、日本プロ麻雀協会へようこそ。
それ以外の団体の方も麻雀プロの世界へようこそ。

まずは色々と勉強してみてください。
数年後に「あの時の自分は無知だった」って思えたなら、
さらに言えば具体的にどの点があの時は至らなかったかを明確につかめていたなら、
この業界で勉強した意味あると思います。
そうならなかったら、
① 数年たってもまだいい経験が何もできていない。
② あなたは実は百万人に一人の天才で、麻雀プロになんかならずとも麻雀の事しっかりわかってた。

どっちかです。

2018年4月4日水曜日

フリー麻雀での出来事 その5 箱下清算のアリ・ナシ

先日某店でフリー打ってたら、
対面のお父さんがハコ寸前から親国士と満貫のダブロンくらって大往生してた。

箱下清算用のマイナス棒(黒棒)も総動員して払おうとしたが、さすがに5万点にはたりず。
結局2着目に8000点払い、トップには8000点払って4万点は借り、という形で清算していた。

この店では箱下もキッチリ清算する。
その為に放銃したお父さん、その1戦にて先立つもの等の諸事情により帰宅。
「ここまでの大往生は中々にお目にかかれんな・・・」とか思ったわけで。


さて改めて、
箱下清算の有無、フリー雀荘に通う愛好家では結構好き嫌いが分かれる。
箱下清算なしだと今回のような大往生は起きないので気軽にフリー麻雀を遊べる優しいルールではあるが、一方でトップがその箱下分の割りを食う面もある。

ちなみに僕個人として、上記のように「トップが割りを食う」という点から、箱下清算が無いルールの方が違和感あったりする。

例えば協会ルールとおなじ10-30のウマがつくルールだとして。
終了時に以下点数だったとしよう。
1着 55000
2着 50000
3着 30000
4着 -35000
このような状況になると以下の様にトップのプラス分に物凄い大差が出るわけだ。

持ち点箱下清算あり箱下清算なし
1着550007540
2着500003030
3着30000-10-10
4着-35000-95-60

一見ちょっと極端な例に見えるが、
冒頭の話の様に親役満が出ると普通にこれよりも酷い状況が生まれることもある。
競技選手でも同じ理由で箱下清算ありを好む人はいるのではないだろうか。
まあそもそも競技麻雀はトビが無いので、箱下という概念自体もほぼ無いわけで。(無論1000点未満でもリーチをかけられる)


さてちょっと話が変わる。
学生時代に僕が働いていた渋谷の雀荘でも箱下清算がなかった。

で、とある日にこんな事があった。
客1人に対して、自分を含めたメンバー3人で入っていた卓にてオーラスを迎え以下の通り、
東家(ワシ) 55000
南家(メンバー) 25000
西家(メンバー) 20000
北家(客) 0

ギリギリ飛ばずの北家、
一方で南家と西家が2着争いを繰り広げる中、
親の自分が9巡目に以下の聴牌

一九①⑨19東西北北白発中

南は生牌。
「誰かが固めてるかなあ」とか思っていたが、直後に北家が打南。
がこれが打たれる前から既に「北家からはあがらない」と決めていたのでノータイムでスルー。
箱下清算が無いルール、
ここであがってもらえるのは祝儀Pだけ、
かつまず捲くられない点差と考えればこれ位はスルーしてツモか他家からの出を狙ってみるか。
とか思ったわけである。

そして直後に2着目の南家からロン、
25000点分、いただきます!
いや、これ全然当然の行為ですから!俺悪くないから!

とか言いたいんだが、
まあ騒然とする卓の人達、
そしてぶちきれるメンバー(というか店長)、
いやまあ気持ちはわかる。
俺がやられても切れるかもしれない。
というかぶっちゃけこれが客相手だったらメンバーの建前としてちょっと遠慮しただろう。
いやね、これに気を使わなきゃ行けない雀荘メンバーってヤツにそもそも多少の理不尽さを感じるトコもあるんだけど。(俺は客でやられても別にイラつかないし)

その日は一日色々と店がギスギスしていた気がした。

まあこんな余計な揉め事があった経験もあり、
改めて箱下清算ってアリにして欲しい、と思ってるわけで。


ちなみに今まで生きてて、役満スルーした事は他に2回ある。
一回は競技麻雀の条件戦で、まあやむなく。
んでもう一回はMJにて、
アガリボタンじゃなくてキャンセルボタン押してスルーしたことが。。。
まあその後にツモあがったんですが、それが全国MJリプレイで「プロの一打」とかいって流れてたの見た時は本気で死にたくなりました(ーー;)

2018年4月2日月曜日

第17期雀王戦が開幕しました

題名の通りでございます。

第一節の同卓者は渋川難波・吉田基成・矢島学の3人。
僕の着順は1423のサイクルヒットで▲7.7
まあ可も無く不可も無し、って所ですね。

https://twitter.com/ClubNPM/status/980375208933523456

今節についていえば特に大きく後悔してる半荘も無し^^;
というか、極端なまでに大物手和了が出捲くる展開が多かったしリーチ等も早かったので、微妙な判断を必要とされるポイントが少なかった、が正確^^;


たとえば1回戦は8000を2回、12000を1回和了し、しかも放銃0だったけど、他家のツモで削られまくって36500点の薄氷トップ。
そして2回戦は放銃0でも5800点のラス。

放銃0=ミス無しとかいうのは浅はかな考えなのだけど、
それとは別にして「この半荘はどうあがいても無理」と思う回は普通にあるわけで^^;

ただまあ全体的としてはそれなりに勝負手があがれる展開でした。
僕以上に渋川・吉田があがりまくってたからポイントはのびなかった、という所^^;
そして僕よりあがれなかったヒゲ@矢島は(ry

一番印象的だったのは4回戦 南1局

親番の渋川が40000少々のトップ。
それを28000ほどで僕が追いかけていた中、
6巡目にその渋川が⑥ポンして打⑤とした

■■■■■■■■■■ ⑥⑥⑥(ポン) ドラ一

・・・たったの数秒で一気に卓が凍り付いたのが良く分かった。
ドラは一、よってタンヤオなら高いケースはない。
そしてピンズの染め手にもあまり見えない河だった。
でもこの点棒状況で躊躇なく⑤⑥⑥のターツをいきなり副露する手、安いはずがない。
これがフリー雀荘とかだったらさして気にもとめないが、リーグ戦ともなるとA級クラスの警戒度となる。

「役牌絡みのトイトイ?」
とか打点の可能性を考えて何をもってオリるかを前提に考えていたが、
直後に矢島が打ったオタ風の西であっさり手が倒される

八八八222999西 ⑥⑥⑥(ポン) ロン西 ドラ一 
速攻でトップをほぼ決める12000。


「バカヅキ野郎・・・」と思いながら自分が刺さらなくてよかったとほっと一息。
でもそれと同時に、先ほどの凍った卓上の空気感を思い出し、
「ああ、今年も始まったんだなあ・・・」と改めて実感したのであった。

一人の挙動に対して、
場の全員が同じような空気感を共有し、
時には目的をもって連携する、
これはやっぱり「情報にある程度の信頼性が置ける状況」でないと実現できない。

この前提をクリアするのって多分世間の人達が想像する以上に難しい。
僕自身は、巷のフリーやオープン大会では不可能である
だってその人達と麻雀を打つ機会は多くあるが、麻雀を分析したり討論する機会なんて無いのだから。
※というかリーグ戦ですら良く解らない相手は一杯いるけどね^^;

辛辣に本音言っちゃうと、
世間の多くの打ち手は(麻雀プロも含めて)、
自分勝手にお互いの雀力を「解ったつもりでいる」状態なのである。

特に「自分はそれなりには打てると思ってる」という良く解らない自称中級者以上理論
そして「一緒によく打つAさんはそれなりに打てる」という良くわからない隣人中級者以上理論、
基本的には勘違いのケースが多い。

これは別にその人に問題があるとかではなく、
麻雀というのが多くの情報非公開部分をもっている故、しょうがないのである。
実際麻雀は相手の一部を把握するだけでも恐ろしい時間がかかる。
将棋や囲碁のように盤面のすべてが見えているゲームのほうがこれは遥かに簡単だろう。

まあ話がそれたが、
そんな日常では味わい難い空気、これを今年もいっぱい味わいたい。
できればそして勝ちたい、
終わった後に改めて今年の戦いに対して意気込んだのであった。


しかし、、、、
RTDリーグの影響なのか、
近年見たことがないくらいに一般女性観戦者が多かった(いや、実はプロの人達なのかもだけどw)。

こっちの卓にも何人か観戦に来ていた。
男としちゃ「ちょっと良い所見せてやるか。キリッ」
とか思うとこである。

ところが
3回戦に吉田に南4局で捲られトップ奪還されて萎える姿をしっかり見られただけだった。

そして4回戦、
東1局から突っ走る渋川を前にただただオリてるをひたすらに見学されていただけだった。

しかし、渋川の親番が流れた直後、ついに私にも起死回生の手がはいる。
親の吉田にリーチを受けた同巡
⑥⑥⑥⑦⑦222南南北北北 ドラ忘れた

リーチをかぶせに行く。
南はちょっと前に一枚切れたばっかり、
高確率でヤマにいるし渋川・矢島が出す可能性もある。

「遊びは終わりだ!( ・`д・´)キリッ
ギャラリーの子達、俺のこの手を見てドキドキするがいいさ!!」
とか思ってちょっと周りを見てみる。


渋川が東1局で突っ走しった為もうトップがほぼ確定したと思ったのか、
さっきまでいたギャラリーは既にもういなくなっていた

ワシ「・・・・( ^ω^)ノ ペチッ 六」
吉田「ロン、2000点」

うむ。
このタイミングでギャラリーが0になる点、
そして南とかカッコよくツモれない点、
このあたりが万年Bリーガーの所以ですね。キリリッ

いいんだ。
誰も見て無くても。
僕なんてどうせ(T_T)
とか思っていじけながら点棒を払ったのでありました。

結局3着で終わってとぼとぼ卓を離れた直後

松浦「いやー、惜しかったですね。四暗刻」

・・・・見てる人いたのか。誰も見てないと思ってたのに。

ありがとう。見ててくれてて。
”どうせなら女の子が良かった”とか思ってないよ。
今後も松浦の為に僕は頑張るよ。

でも良く考えてみたら、こいつ同じリーグの対局者だった。

とまあ色々とあった一日でありました。

次節は5/12(土)、5/13(日)にて連日対局です。
RTD見て松本や鈴木達也に興味をもった方、ぜひご観戦をどうぞ!無料です!
ついでに僕もいます!キリッ

がんばろ