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2017年7月28日金曜日

君より強いかどうかはわからないが、熱心さなら君に負けない

若手と麻雀の議論をするとき、
常にこの言葉を頭に思い浮かべて話をするようにしている。

これは将棋界にその名を残した故・米長邦雄永世棋聖の言葉である。

米長氏については以前以下記事でもちょっと触れたが、
多くの勝負事における考え方や言葉を残しており、
米長哲学は今でも多くの棋士の中でいき続けているといわれている。

http://susumutakenaka.blogspot.jp/2016/12/2.html

そして氏を語る上で欠かす事が出来ないのが、
史上最年長50歳での名人位獲得である。
多くのタイトル歴があった氏が、宿敵中原誠を破り将棋界の最高峰タイトルを獲得した事、
その大きな要因として「若手との研究」があった事はとても有名だ。

そして特に有名なエピソードが、森下卓氏(現九段)との以下のやり取り

【「升田幸三の孤独」より引用】
今から25年前、
「長野将棋まつり」の帰路の途中で、米長と森下卓がいっしょになった。
そのときの森下は、C級2組(最下層リーグ)を抜けだせずにもがいていた。
その森下に「研究会をやって、教えてくれないか」と米長は持ちかけた。
才能ありと見ていたのは確かだろうが、伸び悩んでいるから鍛えてやろう、との気持ちがあったと思う。
それに対し、すかさず森下が答えた。
「私は、私より強いか、私より熱心な人としか研究会はしません」
今になって森下は、大先輩になんて無礼なことを言ったのか、と思い出すたびに冷や汗をかいているとか。
しかし、森下の強くなりたいとの思いは米長に通じた。
「君より強いかどうかはわからないが、熱心さなら君に負けない」と言い、二人の研究会が始まった。





米長氏は至る所で「若手から学ぶ事」「自分を変革させる事」についての大事さを説いている。
長年の棋風も自分の立場もかなぐり捨てて若手を「先生」とよび自分の将棋を大きく見つめなおした事、
この姿勢により最新の棋風を取り入れた事、
それにより悲願を達成した事は将棋界の色あせない逸話の一つだ。

実際に麻雀においても技術というのはほっとくとサビ付く。
これは当人の問題もあるが、周りの問題もある。
世間の傾向が変ったりレベルが上がれば昔の強者もあっという間に弱者になる。

そしてもう一つ

【米長邦雄の名言】
「若者に教えを請う」と言っても世の中ギブ&テイクですから、ただ飛び込むだけでは無理があります。
若者だって尊大な年寄りが自分たちの中に割って入ってきたのでは嫌がるばかりです。
「一緒に研究をする」という謙虚な気持ちと情熱がなければ、若者は去っていきます。
   

これは金言かと
競技選手が一番意識すべき点、
これは「技術のギブアンドテイクへの意識」だと個人的に思っている。

実際に米長氏は森下氏に教わりつつ、教えるつもりだっただろうし、森下氏もそうだったんだろう。
いや本人達にそんな意識はなかったのかもしれない。
それでもお互いの技術と意見を立場に関係なく素でぶつけあった結果、
米長氏は名人を獲得し、森下氏も九段まで上り詰める名棋士となったわけである。

競技の技術とはそういう性質を持っていて、お互いの意見を正直にぶつけ合う事こそが、最良の上達法なのである。
そして誰も自分の技術を簡単に無償では教えてくれない。
正確に言うなら自分が良いカード(情報)をださなければ相手も良いカードを簡単に提示してくれない。
そして相手を対等な打ち手として信頼する事、される事も大事である。

信頼される事、同じ志を持つ事、こっちが相手にとって価値があると思わせる事、
相手が隠しているカードを引っ張りだすには、技術と謙虚さと本音、いずれもが大事、
これを上記の言葉は表しているのではなかろうか。

「教わろう」とだけ考えるのも、
「教えよう」とだけ考えるのも、
実はあまり宜しくない、と思うわけです。

まあそれ以前にまず独力の勉強も大事。
カラ手じゃ相手も何も出してくれない。競技選手とはそういう関係性をすくなからずも持っているので。
うーん、、、言いたい事伝わるかな。微妙だけどまあいいか。

ようやくの週末。皆さん楽しみましょう。

2017年7月26日水曜日

ドラクエが麻雀界にもたらしたとある悲劇のエピソード

麻雀プロとはやはりゲームマニアの類である。

幼少期からゲームが大好きだった人はかなり多いし、やりこみ癖のあるやつも多い。
たとえば僕自身は大学生のときにファイナルファンタジーXに物凄いはまってやりこんだ。
1週間ぐらい引きこもって周りと音信普通になったほどである。

「全てを超えし者」という裏ボス、
コイツを倒すには(というか出すだけでも)プレイ時間100時間くらいが必要であり、
大学仲間の中でも倒したのは自分だけだった。
まわりに狂人呼ばわりされた。

だが麻雀プロになると「全てを超えし者なんて倒して当たり前」とかいうヤツがゴロゴロいた。
やはり類は友を呼ぶと言うべきなのだろうか。

さて、
そんな麻雀プロ達が数年前にはまっていたゲームがある。
それが「ドラゴンクエスト9 星空の守り人」である。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%B4%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%82%A8%E3%82%B9%E3%83%88IX_%E6%98%9F%E7%A9%BA%E3%81%AE%E5%AE%88%E3%82%8A%E4%BA%BA


日本で一番多くの麻雀プロがやりこんだゲームではなかろうかと個人的には思ったり。

やりこみ要素が多かったのが魅力だった。
特に通信によって最大4人が同一空間にて協力できる「通信プレイ」、この要素に多くの麻雀プロはとりこになった。
地図に色々なバリエーションがあったのも魅力的だった。

大浜岳がメタルキングだけが出る地図を手に入れた瞬間、
それまで彼をさんざん足蹴にしていたプロ達は、彼に対してとたんに手のひらを返した。

吉倉万里がゴールデンスライムだけが出る地図を手に入れた時(麻雀プロ初の快挙)、
「アイツがクリアするの待ってたら日が暮れる」といって、
皆で吉倉が飲んでいた飲み屋に無理やり押しかけてDSを押収し、通信プレイでクリアしたりもした。
とにかく多くの思い出をくれた。

ただこのゲームのせいで麻雀界にとある一つの悲劇が生まれた事もここに書いておこうと思う。

さて、
かって大久保に「麻雀 ポン」というお店があった。
ここの店長はかの須田良規であり、「東大を出たけれど」の一部モデルにもなった店である。
自分を含め多くの協会員が従業員・客としてたむろしていた店でもあった。

そしてこの店の人達は麻雀にも熱心だったが麻雀以外の遊びを探す事にも熱心だった。
雀卓を時にはポーカーテーブルにし、
時にはカタン用のテーブルにしたり、
時には店のテレビで桃鉄をしたり、

あまりにもゲーム代を落とさない客が多く、
「今に潰れるんじゃないか」と言われたりしていたわけである。

そんな店の人達がドラクエ9にはまった事とこの店が潰れた事には大きな因果関係がある。

それは先述の「通信プレイ」だった。
多くのプロが入手したダンジョンマップを協力する為、毎日新宿・渋谷あたりに集まっては一緒にプレイをしていたのだが、
とある日、気付いてはいけない事に気付いたのである。

その日も「ポン」で麻雀を打った後、仕事上がりの数人をひきつれてドラクエをやろうとしていた。

ワシ「居酒屋で通信プレイするか」
大浜「待て、雀卓ってちょうど4人がけだよね?ここでプレイすればよくね?」
須田「しかも皆で向かい合ってプレイできるし飲み物もサイドテーブルに置けるよね」
小川「そうか。この卓は実はドラクエ9のために作られた物だったんだね・・・・

数日後、
店にいる16人が4卓使って4パーティーの通信プレイをする光景がそこにはあった。

店員、客含めもはや誰も麻雀をしなくなった結果、
2ヵ月後に売上不振により閉店が決定したわけである。

オーナーさん、
もしもこのブログを読んでいたら謝ります。
申し訳ありませんでした・・・・・

そしてそんなドラクエ9から数年、
ついに年末にドラクエ11が発売!
ドラクエ10はネットゲームだったのでやらなかったけど(はまるのが怖くてw)、
こっちは本気出そうと思います!

そして、
ドラクエを1~9まで全てプレイしている生粋のドラクエフリークのわたし、
そのわたしが今度の7/30(日)にて出演する「人狼スリアロ村」

https://freshlive.tv/jinrou-ch/134624
http://live.nicovideo.jp/watch/lv302535300

スペシャルゲストは私にとって神にも等しい堀井雄二先生であります。
今までも色々な方と競演させていただいた番組ですが、これはさすがに一番クラスで嬉しい。

いいプレイできるように頑張ります。
是非ご視聴 & TSを^^

2017年7月24日月曜日

麻雀漫画について書いてみる⑦ 天 ~ 天和通りの快男児

今日紹介するのは福本伸行先生の「天 ~ 天和通りの快男児」。
福本先生の代表作の一つである。
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]
天 8【電子書籍】[ 福本伸行 ]
価格:432円 (2017/7/23時点)



まずピックアップすべき部分を二つ。
  • いわずと知れた福本先生の代表作「アカギ」はそもそもこの作品の主要キャラクター「赤木しげる」の青年期を描いたスピンオフである。もっともスピンオフの方が長寿となった関係でこの原作を知らない人も出てきてしまっているがw

  • この作品以前の福本作品は人情描写部分をメインとした物が多くこの作品も1,2巻まではその色が強い。しかし中盤以降は徐々に麻雀勝負ものへと移行し、現在も続く「カイジ」等のベースとなる部分が当作品にて作られていく事になる。そういう意味で先生の漫画家としての新境地開拓の過程をたどることができる作品でもある。

麻雀の天才井川ひろゆきが、
町のゴロツキの天に出会うところから始まり、
そこから徐々に舞台を大きくし、東西ヤクザの利権を争う麻雀対決「東西戦」を描いたものになっている。

正直に、 麻雀描写部分を細かくみると結構ツッコミ所は多い。
ある程度は作りこまれているが、それでも片山作品あたりから比べると劣る。
がこの作品の面白さはそこではなく、 通常麻雀ルールの一部を変更した変則ルール、そしてそこで織り成される思考と戦略の描写である。

例として以下の通り

①クリア麻雀
麻雀の代表的2ハン役(一気通貫・三色同順・混全帯么九(チャンタ)・三暗刻・七対子)を先に全てあがった陣営が勝利

②減点麻雀
8000点以下の和了は無効。 自分があがっても得点は増えず、ただ減点だけがカウントされ、トビは脱落

③二人麻雀
2人で通常の麻雀をうち、聴牌競争および相手の待ち牌予想をする。
詳細に興味ある人はこれ見てねw

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9_%E5%A4%A9%E5%92%8C%E9%80%9A%E3%82%8A%E3%81%AE%E5%BF%AB%E7%94%B7%E5%85%90

改めて麻雀漫画界の大御所といえば、片山先生・押川先生・福本先生だが、 
片山先生は細かい麻雀理論・作りこまれた牌姿・ギャグ要素、 
押川先生は麻雀というより鉄火場の人達の心理描写と魅力的なキャラクター、 
といった点が大きな作品の売り(魅力)だが、
福本先生はこういった「勝負そのもののルール」「その中で発生する心理描写と駆け引き」という点が売りといえる。

アカギの「鷲頭麻雀」
 カイジの様々なギャンブル勝負、 
これら作品のベースとなったのがまさにこの「天」なわけだ。 
その奇抜な展開と緊迫した心理描写で多くの麻雀ファンを虜にした作品である。

ちなみに僕が近代麻雀にて初めて読んだ作品もこれである。 
マガジンの「哲也」を読んだ後、友達にすすめられてこれを読み、初めて麻雀に強い興味を持った、そういう意味で競技プロになる本格的なきっかけを作ってくれた物は、この漫画と安藤先生の著書だったろうな、と今になると思うわけだ。

総括として、
この作品は麻雀初心者~中級者、特に男性には結構お勧めのである。 麻雀の物凄い細かい理論描写は無いので解りやすく、その上で作品の中で描かれる様々な特殊麻雀とそれが作る駆け引きが読者を飽きさせない。

ただし最終巻はちょっと蛇足だったかもな、と個人的には思ったり。

2017年7月21日金曜日

実は終盤よりも序盤の方が選択が難しい

麻雀にしても
人狼にしても
将棋にしても
囲碁にしても

アナログゲームには
「序盤」「中盤」「終盤」という段階があり、

一つのゲームでありながら、各段階で求めらるスキルは実は結構異なるわけだ。

基本的に終盤は、打てる手が大体限られてくる。
まずある程度「優勢」「劣勢」という立場がある、
麻雀だったら半荘単位なら点棒状況、局単位なら巡目等、これらによりもはや打つ手は限られてくる。
そしてこういった場の情報量が増えている為、各選択の優劣に差がでやすい。

よってこれらの情報を正確に収集する能力、判断する能力、これが求められる。




対して序盤はどうかというと、
上述の終盤とは逆に場の情報量が非常に少ないケースが多い。
これはつまり各手の優劣に大きな差が出ない場合が多いといえる。

つまり序盤は「何をやってもOK」な反面、
「打てる手が非常に多く逆に選択に迷う」というケースが多いのである。

これは麻雀に限った事ではなく、終盤というのは比較的「正着」がわかりやすい。

よってレベルの高い打ち手というのはかなり似通った展開を踏むケースが多くなる。
ところが序盤というのは打ち手の個性が非常にでやすい。

序盤から色々なケースを追える幅広い選択をする人もいれば、
結構ルートを限定する人もいる。

例えば将棋なら、
人狼でも有名な中田先生は結構「序盤ルート限定型」で有名なお一人だろう。
とにかく自分の得意な三間飛車に寄せてくる。

無論相手としてはある程度対策も立てやすい一方で、自分が得意な型から常に入れるのは「序盤の迷いが少ない」という利点もあると思われる。
※あくまで将棋を良く知らない僕が麻雀からたてたイメージですw

ちなみに僕の麻雀は比較的序盤ルート限定型と思われます。
だって楽なんだもん。

序盤ルート限定の大きなメリットはズバり、「中盤以降で迷う展開を作りにくい」という点である。

「序盤に色々なケースを追える幅広く追う」というルートは、
一見は限定型より優位に見えるが、
実は後々に物凄い細かい判断を求められるケースが増え結果としてミスを増やす原因にもなったりする。
それを防ぎ中盤以降にミスをしない展開を最初から作れる、というメリットを考えると、
どちらが有効とも言いがたいわけである。

ちなみに人狼でも結構これに似た「序盤ルート限定型」が存在する。
それは人狼を引いた時、「細かい事考えずにとっとと役職を騙る」という考えである。
潜伏は選択肢が広い分、視野を広く見なきゃいけない、それをするくらいならとっと役職騙ればあとは自分目線を騙るだけですむ、というのは大きい。
これは人狼初心者に特にお勧めしてたりする。僕もまだまだ初心者なのでよくやるw
※ちょっと前に「騙りの考え方の違い」を以下記事で書いてるので興味ある方はどうぞ^^

https://susumutakenaka.blogspot.jp/2017/05/blog-post_10.html

さてちょっと話を戻すが、
序盤研究というのは実は非常に難しい。
終盤のような明確な優劣が付きにくいケースが多いからである。

よって「好み」も大きく分かれるし、将棋棋士でさえ「序盤軽視型(そこまで大きな差が付かないと考える人)」はちょくちょくいると聞く。

だが麻雀は将棋ほど展開が長くないゆえ、
この研究は結構大事なテーマである。
上級者と中級者の差が一番明確につくところの一つでもある。
というわけで、
何回かにわけて「序盤進行のコツ」ってやつについて、ちょっと書いてみようかと思う。








気が向いた時にいつの日か、ですがw




だって既述の通り明確な正解がないから凄い難しいんですよ(--;)

これはもういっそ何切るみたいな「配牌何切る」を何回も考えるのが一番いいんですよね。
記事としてして「配牌構想と何切るを」シリーズ化してみるかなあ・・・・

というわけで、
もしも「この配牌なら何考えて何きるのがいいでしょうか?」みたいな例題あったらツイッターあたりにください。
書けそうなら記事にしますのでw

2017年7月19日水曜日

【麻雀駅伝2017】 涙を流しながらハサミ or バリカンを用意します 

私見として

麻雀とはラーメンやカレーのような大衆食で、
囲碁や将棋というのは高級フランス料理や日本料理に近い
両者は求められる質にも価格にも当然差があるし、
専門家と呼ばれる人に求められる物も違えば、扱われ方も違う。
そう思っている。
以前に書いた以下記事からの引用である。

http://susumutakenaka.blogspot.jp/2017/04/1.html

麻雀というのは強者が勝つゲームではない。
そんな事は割り切っている。
早い話「努力した分だけ報われたい」と考える勤勉な人、
「強い人が必ず勝つべき」という真摯な考えの人、
これらは競技麻雀なんてやるべきじゃないし見るべきじゃない、とさえ思う。

気軽さ
スピード感
理不尽さとの戯れ

競技麻雀の醍醐味はここらへんであり、
負けることすら日常の一部として甘受できなければ麻雀プロはつづけられない。

でもだからと言って「負けて悔しい」という思いが消える事はないのも事実である。

何が言いたいかというと、
先日から行われているAbemaTVの「麻雀駅伝」についてだ

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170717-00010014-abema-ent


【3日目終了時 チーム結果】
1位 アマチュア連合+297.3
 2位 最高位戦日本プロ麻雀協会+10.1
 3位 日本プロ麻雀協会▲61.5
 4位 日本プロ麻雀連盟▲247.9


正直に最終戦待たずしてほぼプロ勢の負け確定だろう。

アマチュア軍団にプロが負ける事を恥ずべき事とは思わない。
というかそんな事言ってたら麻雀とかやってられない。

それでも「口惜しい」というのが正直な本音である。

早い話、長期戦ならおそらくプロ団体が圧勝する、それが僕の私見(プラス負け惜しみ)だ。
技術力にはさすがに差がある。
※藤田社長とアサピンは除くとして。

でもまた麻雀のゲーム性を良く知らない人達から「麻雀プロなんて大した事ない」って話がぽつぽつ出る事を考えると正直に口惜しい。
まあそれは日常茶飯事なので我慢できるが

確率的にはこっちの勝つ目が高い、と競技選手の視点から自信を持っていえる事、
にもかかわらずここまでの大舞台で逆の目が出てしまうであろう事

「お前の目が節穴だ。未熟者」
と言われるならまだよいのだが、

「麻雀なんて所詮その程度のゲームだよ」
って神様が言っているのかもしれない。
そう考えると本当に口惜しい。


そんな事思うのであった。


しかし五十嵐代表が断髪か。

僕は協会に入ってそれなりに長い。そしてそれは代表に長くお世話になっている事も意味している。
日本プロ麻雀協会は麻雀に対する意見を先輩・後輩関係なく自由にぶつけあう気風が強い団体だと思う。そしてそれは代表の人となり、麻雀に対する貪欲さ、これらが良い方向に影響していると思うのだ。

代表今までありがとうございました。

今の我々が、協会があるのは代表の力がある事を思い、感謝をしつつ、
髪にハサミ、もしくはバリカンを入れたいと思います。







どうせやるなら
相撲取りの引退式みたいに一人一人髪切ってくスタイルで断髪式やるのかとおもってたけど、
AbemaTVさんかスリアロさん、是非企画をいかがでしょうか^^









五十嵐代表ごめんなさい




念のために書いとくと、代表は引退はしません。
というか坊主になるかも僕は良く知りませんw

さて改めてファイナルラウンドも見届けよう。
協会の、そして麻雀プロの意地に期待したい次第だ。
そして次こそは協会が勝つ!次あればだけど!以上!!w
https://abema.tv/channels/mahjong/slots/AUCXNC8RkV8GfH

2017年7月18日火曜日

人はなかなか学習しない

何回もこのブログで書いてる事だが。
僕は競技麻雀を「攻めなきゃ勝てないゲーム」だと思っている。

競技に慣れてないし人って結構この点を誤解している場合が多いが、
競技麻雀が「たった一人の勝者」を決める戦いである以上、「無難な進行」なんて物で勝利を勝ち取れる簡単なものではない。

まあそりゃ時には無難で手堅い進行してたら気付いたら優勝してしまう程にツキに恵まれるケース=バカヅキって物もある。

けれど決勝は卓上の4人のうちの1人、
そしてワンデー大会にいたっては会場にいる数十人以上のうちのたった1人、
これに当選するのに「無難」なんて進行めざすと、大体の場合は気付いたら負けてるのである。

特にワンデー大会について言えば、
ぶっちゃけ「どんな進行や選択をしても最終的には大体は負ける」が事実だろう。
単純な優勝確率は1パーセントあるかという程度である。

大事なことは無難な進行で無難な順位を取る事ではなく、
優勝できるめぐりあわせが来た時にそれを逃さず優勝すること、それ以外は惨敗でもやむなし、この考え方だと個人的には思ってたりする。


タイトル戦決勝について言えば10回進出して最終順位が
2、3、2、3、2、3、2、3、2、3
という結果になるより
4、1、4、1、4、1、4、1、4、1
となる方が現在の評価基準からすれば圧倒的に偉い。
この点から考えても肝心なのは踏み込むべきところでしっかり踏み込むことなのだ。
無難な選択ではけしてない。


さて、そんな考えで挑んだ昨日のチャンピオンロード雀竜位シリーズ
1、1、3と来てそれなりのポイントで迎えた4回戦だった。

44000点持ちの南3局親番、
2着目の南家(30000点持ち)に10巡目リーチをくらう

そして自分の手牌
六七③④④⑥⑦⑧11678 ドラ⑦ ツモ②

五八待ちはかなり絶好。
迷うことはほとんどなかった。

そりゃまあリーグ戦とかだったら無難に降りるかもしれない。
いくら五八が絶好とはいえ、ここで刺さるのはアホらしい。

でも今日は会場にいるたった1人の勝者になるために自分はここにいる。
これを押し切って勝つくらいの幸運に恵まれなきゃその一人にはなれない、勝手な思い込みかもしれないが個人的にはそう思うのだ。
大丈夫、ささったらその後にがんばるだけだ。けして後悔はしない。

そう決意して④を切りリーチ宣言。
速攻で開かれる南家の手牌、三色高め打って8000、トップを捲くられる。
そして次局は他家があがって2着終了となった。

その直後の率直な感想

アホか俺は(ーー;)
なんであそこからうってんだ。無難におりてりゃトップだったのに。
あの手が絶好だからといってもっとこらえる選択もあっただろうが。





いや、まあそれでも多分、
次に同じような局面になっても多分同じように勝負にいって、
そして多分同じように刺さるような事があっても同じように後悔して、
そして同じようにその次も勝負するんだろうなあ、、、、
んで、それを何回も繰り返すと学習する、人間ってそういう物なんだろう、
とかちょっと思った。

鈴木たろうとかも「人はなかなか学習しない」とか言っていて、
これは僕も賛成である。
主に自分を見てるとそう思う。
そもそも間違ってるのかどうかが良くわからんしねw

競技麻雀を長年やってる人ならわかるんじゃないだろうか、この感覚。
それを改めてちょっと思ったのであった。

そんなチャンピオンロード、
この放銃が特に響いて900点足らずの13位でベスト12に届かず敗退。
でも楽しかった!今年ももうちょっと出たい!
同卓した皆さんありがとうございましたm(_ _)m

https://twitter.com/ClubNPM/status/886914638671093760

2017年7月14日金曜日

麻雀漫画について書いてみる⑥ ショーイチ 20年間無敗の男

今日紹介するのは神田たけ志の「ショーイチ 20年間無敗の男」。
柳史一郎著作の『伝説の雀鬼』(講談社ノベルス刊)を漫画化した作品である。


題名をみれば解るとおり、
雀鬼流の祖である桜井章一氏をモデルとした作品。

幼少期に誰よりも麻雀を嫌ったはずの桜井章一が麻雀に触れ、麻雀を覚え、麻雀を愛していく。
覚えてわずか半年で裏世界の麻雀の舞台に立ち、それ以降20年間無敗となる。この作品では20年の間にある代打ちの闘牌や日常などが描かれている。

・・・・まあ桜井氏は数年前に「20年間無敗は嘘」と認めているとおり、実在人物をモデルにしたフィクションである。

雀鬼流や桜井氏は人によって好き嫌いが分かれる場合があり、
その題材からこの漫画を食わず嫌いする人もいると思われる。
が、この漫画、筆者の目からすると結構良く作りこまれた良作である。

物語の展開としては、
桜井氏が超人的なイカサマ技と雀力で相手に勝ち続けるという内容、これはまあ想像通りだろう。
というかこの漫画以外の桜井氏をモデルにした漫画も大体そんな感じだw

だがこの漫画、とにかく闘牌内容がしっかりと作りこまれている。
当時雀鬼流にも所属していた安田潤司さんが監修をしていたのだが、彼が作品のディテイルにこだわった事が良く解る内容であり、他の雀鬼をモデルにした漫画とは明らかに一線を画している。

そしてそれ以上に凄いのがイカサマ技の描写部分。
まあ世の麻雀漫画には結構麻雀のイカサワ技を題材にした物が多い。
かってこのブログでも紹介した哲也はその典型だろう。

http://susumutakenaka.blogspot.jp/2017/05/blog-post_12.html


だがこの漫画ほど、元禄積み、ドラ爆弾等の詳細をしかも各人の思考と技の応酬を交えて細かく書いている作品はおそらく他にはない。
特に作中屈指の名勝負である「治外法権麻雀」は本当にクオリティが高い。

というか、この漫画を読むと「イカサマ技の描写というのが、じつはヒラ勝負の描写より難しい」という事実を知れる、まである。
このレベルの精密な作りをされると、
ヒラの麻雀に比べてイカサマ技の勝負描写は技術により管理されるフィールドが広くなる事(ヤマの積み方、サイコロの出目などの要素)、
それにより通常の麻雀漫画以上の作りこみが必要になる事、それに気がつく。

その緻密さと面白さこそがこの漫画の魅力であり、「麻雀のイカサマ技を題材にした日本で一番作りこまれた漫画」と評価されるべき出来だろう。

神田たけ志先生が麻雀漫画をこれ以外はあまり書かなかったのもあり、現在この作品は雀荘でもあまりみかけない。が、間違いなく良作の部類でありその点を解っていたファンは結構居たのだと思う。そうでなければ月刊誌にてシリーズ合計17巻続き、Vシネマとしてシリーズ化されるような作品にはならなかっただろう。

改めて考えて、この当時の麻雀漫画は本当に良作が多かったと思わされる。
麻雀オタならその面白さに嵌る内容と思うので、もしも雀荘で見かけたら、先入観なく読んでもらいたい。

2017年7月12日水曜日

過去の罪を今ここで懺悔いたします

今度の祝日、7/17(月)にチャンピオンロード雀竜位シリーズに出場する。
チャンピオンロード、まあ毎年出来る限り出たいとは思っているが忙しくてなかなかタイミングがあわず・・・
参加する皆様よろしくお願いいたします^^

http://npm2001.com/champion_road/8-champion-janryu.html

ちなみに僕は協会員でもチャンピオンロード参加回数は比較的多いほうだろう。(ここ2年はあんま出れてないが、3年前まではトップだったかもしれない)
そして多分ベスト12に行った回数なら協会員で一番かもしれない。
まあ決勝は1回しかないが・・・・(--;)

さて、
この大会は一般の方も参加するオープン大会である。
そしてここで正直に白状すると、僕は大会で一般の方と触れ合うのが結構下手である。
というのも麻雀中はとにかく麻雀の事しか頭が行かないので、
上手く話をしたり笑顔したりとかが出来ない性分なのだ。

実際にフリー雀荘とか行ってもとにかく黙々と麻雀打ってるだけである。
半荘終わりに同卓者に話をたくさんふったりできるゲストプロとかの姿を見ると「見習いたいなあ・・・」と思いつつ、
こういったトークにはまったく気が使えないまま今年で現役15年目となったわけだ。

その手の失敗エピソードもいくつかあるが、
特に数年前にチャンピオンロードで起きたとある出来事を今でも良く覚えている。


その日私は5回戦(ベスト32)を迎えていた。
6回戦(ベスト12)に進出するにはトップが必須条件だった中、

他家の猛攻にあいながらも耐え抜いたが最後の最後に叩きあいに屈してもはや結果発表を待つまでもなく敗退が決定していた。
「まあ今日はそんなもんか」と思いつつも同卓者に礼をしてそそくさと片付けの準備をはじめていたのである。

さてそんな中、
同卓の一人である若者(同じくトップ条件)はがっかりしながら卓からなかなか立とうとしなかった。

今考えるとこういった大会が初参加だったのだろう。誰にでもある経験だ。
そして片付けをする私に彼は不意に質問をしてきたのである。

「僕がベスト12に通過するのに何が足りなかったんでしょうか?」


さてこの時の武中さん、
片付け中だったのもあり特に深く考えずに素の返答をした

「点棒だと思いますけど?(・・;)」

彼は特に返答をせずに席を後にした。
そして1分後、僕は自分の空気の読めなさ加減に気付いて大いに反省したわけである。

彼はおそらくもっとこう高尚な言葉とか、この半荘の自分に対する感想を聞きたかったに違いない。
それを僕は無意識的に思いっきり素の返答を。。。。
その場に大浜あたりがいたら「だからお前は空気を読めないって言われるんだろ」とか怒られてただろう。

彼の顔を良く覚えていないのだが、
もしもこのブログを読んでいたなら伝えたい
あの時は素の返答をしてごめんなさい m(_ _)mm(_ _)mm(_ _)m

というわけで大会で同卓した皆様、
武中進は対局の日に麻雀について聞かれると、100%素の返答をします。

でもけして悪気はないのです!
素の返答が聞きたい希少な方々は聞いてあげてください!
その他の皆様、そっけない返答でも多めに見てください!

7/17(月)もがんばります!w

2017年7月10日月曜日

第16期雀王戦Aリーグも後半戦に差し掛かり

第16期雀王戦Aリーグも10節中6節が終了しいよいよ終盤戦に突入しつつある。

https://twitter.com/ClubNPM/status/883994755041972224

まあいくつかのトピックはあるが、
やはり一番注目されていると思われる点の一つは鈴木達也の不調だろう(*・ω・)

Aリーグ在籍15期(鍛冶田さんと並ぶ歴代1位)
雀王4回(鈴木たろうと並ぶ歴代1位)、
鈴木たろうと並んで協会最強と呼ばれてきた彼がここまでの不調におちいっている姿は僕の記憶をたどっても久しくない。

そしてやはり今まで協会の雀王決定戦における数々の名勝負を思い出すと、
達也さんが大きくかかわった物が多い。
ちょっとここで僕の中で特に印象的だった回を二つ紹介しよう
※なんかこんな回顧録みたいなの書くと、既に達也さんが降級してしまったみたいでイヤではあるがw

①第6期雀王位決定戦
http://npm2001.com/jannou/kansenki/6-jannou-2.html


最終半荘開始時点で全員に優勝の可能性があった雀王戦決勝史上に残る名勝負、
最終局前では五十嵐代表と達也さんの壮絶なデッドヒートとなったが、
親の五十嵐代表が達也さんから5800を直撃し勝負あり!
・・・と思った直後、達也さんが起死回生の4000-8000で逆転優勝。

ちなみに後日、五十嵐代表が
「あんな展開で逆転してくるヤツと決勝はやりたくない・・・もしも今後決勝面子を選択できる立場になったら率先して達也を落とすまであるw」
と苦笑いしながら愚痴っていた^^;

②第7期雀王位決定戦
http://npm2001.com/jannou/kansenki/7-jannou-4.html


たろうさんの最終戦、最終局の選択と苦悩がピックアップされがちなこの決勝だが、
達也さんが3日目まで首位を独走する小倉孝を追い詰め、一時的にまくったこの戦い、
敗れたとはいえ僕の中では文句無く彼のベストバウトの一つである。
最終日の達也さんの小倉に対するプレッシャーのかけ方、その戦術の多彩さと的確さは本当に「見事」の一言だった。この決勝を見て本当に達也さんの凄さを目の当たりにしたし、自分の麻雀にも大きな刺激を貰った。
もしもこの決勝が実際の数年後、つまりニコ生動画配信等が開始されている時期に行われていれば、もっと多くの競技麻雀ファンに鈴木達也の凄さを知らしめていただろうな、とかたまに考えたりする。

そして終わった後のスピーチにて達也さんが「来年は文句のつきようがない完璧な内容で優勝する」と宣言し、それを本当に実現した事にはただただ尊敬の意しかわかなかった。


さて改めて、
そんな達也さんが不在のAリーグというのは僕はもちろんファンにとってもちょっと考えられない点が多いのが現状だろう。
まあ無論Aリーグはまだ半分近く残っているし、ここからの巻き返しは十分に考えられる。
が、しかし約二ヶ月後の最終節終了時ついに協会の歴史に一つ大きな変化が訪れることとなるのか、その動向に多くのファンおよび協会員が注目している事は間違いない。





個人的にはやっぱり残留して欲しい。
僕自身、というか多くの協会員にとって、
「いつかAリーグに行って、たろう・達也と戦ってみたい」というのは一種の目標である。
それは今後も大きな目標として存在して欲しい、とか自分勝手な願望を思い描く次第である。

●おまけ
そんな達也さんについて私的なエピソードとか何か書こうと思ったのだが、
僕はぶっちゃけ同じ団体に15年位いながら個人的な交流がほとんどなく、
紹介できるような特別なエピソードとかは特にありませんでした( ω-、)
というか大体の選手とはそれなりの交流あるんだけど、達也さんと伊達さんはとにかく接点薄い。我ながら・・・・

これを読んだ達也さんからの「そのうち一緒に飲みにいこう!」とかの誘いをお待ちしてます!キリッ
・・・・本当に来たらそれはそれでひよる、それが武中クオリティw

2017年7月7日金曜日

協会の特昇制度と佐月麻理子

日本プロ麻雀協会には「特昇制度」がある。
まあ他団体にも結構あるがw

協会では協会公式タイトルや他団体のG1級タイトルを取った人が、
雀王戦リーグを一つ飛び級できる物となっている。
適用対象はD~B2リーグまで(B1、Aへの昇級はない)
過去には女流雀王優勝により豊後葵、佐月麻理子が、
新人王優勝により高津圭佑、谷口浩平がCリーグから一気にB2への昇級を果たしている。

最近の拡大しつつあるリーグ層を考えると、
「もうちょっと緩くしてもいいかも」とか思うこの制度、
やはり若手にチャンスを多く与えるのは結構大事だと思うわけだ。
そのあおりをジジイどもが食うのはこの際目をつぶるべきだろうとw


ただこの特昇についてB2リーグに限ってちょっと特殊な例が生じるケースがある。
そしてそれが今年本当に発生してちょっとした話題になっている。

その主はタイトルにもある佐月麻理子、
現在雀王戦B2リーグの彼女だが、今年連盟主催のG1タイトル「麻雀マスターズ」に優勝した。
女性が男女混合G1タイトルに勝ったのは王位戦の清水香織さん、プロ最強戦の二階堂瑠美さん以来の快挙、当然麻雀界でも大きな話題になった。

そしてこのG1タイトル獲得により佐月はなんと「4月にしてリーグ戦残留以上が決定」となったのである。
つまりこの先どんなにマイナスを叩いても、降級にはならないのだ。

これは他のリーグだと無い状態である。
というのもCリーガーが特昇資格を得た場合、「降級⇒残留、残留以上⇒昇級」という立場になる為、その資格を生かす事を考えると結局は普通のリーグ戦と戦い方に(少なくとも中盤までは)大差は生まれない。
ただ今回のようにB2リーガーが勝つとなると「昇級以外はどんなに負けても後は同じ」というケースになる。
しかも4月の時点で早々とそれが決定するのは極めて稀なケースであり、無論協会初だった。

ちなみに昨年もそれが起きる可能性はあった。
現B1リーガーの鈴木健太は去年新人王戦決勝にコマを進めたが、この時もしも優勝していたら佐月とほぼ同じ立場だったのである(当時B2リーガーだった為)。
僕はこの時鈴木と同じリーグだったので、彼が決勝に進出した際にその可能性に気がついてさすがにちょっと戸惑った。
5月早々に残留確定となると、当然戦い方もある程度変えてくる可能性が危惧されたわけである。
特に終盤に彼が大きくマイナスをしてきた時はもうなりふり構わずくる事が予想され、その場合の対応について本気でちょっと考えたわけだ。
そして「鈴木、お前の事嫌いじゃないけど面倒だから準優勝くらいにしといてくれ」と思ったわけである。
結果は彼は惜しくも敗れさり、ちょっとだけほっとしたのを覚えているw

さて改めて今年の佐月を考えると、
①既に残留決定
②中盤にて結構なマイナス
去年僕が考えていた状態がまさにそのできあがりつつある。

https://twitter.com/ClubNPM/status/881083789849395200


まあ今年はリーグが違うため僕には影響が無いので、
「かぶくならかぶき通せ!」と言わんばかりの後半戦略が出るのが個人的にはちょっと楽しみである。

さて明日はそんな雀王戦Bリーグ、いよいよ終盤にさしかかる第七節である。
彼女の雄姿が見られるかもしれない白熱の戦い、
皆様よろしかったら観戦きてね!
、、、と宣伝しておこう。


ここからは特昇にまつわるオマケ話をちょっとだけ。

当たり前の話だが雀王戦獲得は特昇の対象外である。
だって雀王とるって事はAリーガーなわけだから特昇も何も無いw
ただこの制度に対して鈴木たろうって人は以前に「だったら雀竜位を特昇させろ!全然昇級できねーよ!」とボヤいていた事があるw

ちなみに雀竜位獲得による特昇適用は先期の江崎文郎(C2⇒C1)が初である。
その前年、前々年は優勝者がBリーグ在籍であり適用対象外だった。

そしてこの話題にて避けられない男が斎藤俊である。

彼は第12期の2月末に雀竜位を獲得したが特昇はこの翌年度4月からだった為、わずか一ヶ月の差で適用対象外となった。
これだけでも結構悲劇的なのだが問題は更にその翌年、
雀竜位にて誰もが「今度こそ特昇だろう」と考えていた所から、協会史上というか麻雀史上に残る悲劇に会いまたもや特昇は幻となったのである。
言うなら「協会で一番特昇に縁が無い男」は間違いなく彼だろう。

個人的には女流リーグも特昇適用対象にした方がよくね?とか結構思う。(雀王戦も女流も両方昇級でいいかと)
積極的なタイトル戦参加とかを促しやすいし。
まあ俺女流じゃないけどw

2017年7月5日水曜日

麻雀漫画について書いてみる⑤東大をでたけれど

本日の作品はこれ。
日本プロ麻雀協会の第五期雀王でもある東大出身麻雀プロの須田良規が原作者である、
「東大を出たけれど」
元々は近代麻雀で連載されたコラムが漫画化された作品。


原作者の須田良規はいわずと知れた東大出身の麻雀プロ(日本プロ麻雀協会所属)、
そんな彼が実体験をベースにしながら描いた作品であり、
東大という日本一の大学を出ておきながら雀荘という一般社会と離れた場所で生きる事を選んだ主人公、
そしてそこで出会う同僚や客との間で起きる出来事を描いたヒューマンドラマの色が強い作品となっている。

また原作者須田さんが生粋の麻雀バカなだけに各話の牌姿は結構しっかり作りこまれているので、
麻雀がよく解らない人にも面白いし、麻雀について細かく解ると更に面白い、
そんな二度おいしい内容でもある。

ちなみに僕なんかは須田さんと結構親交がある中で、
原作のモデルになった人が誰だかわかるエピソードも結構あり、
たまに雀荘で読むと「あの人今何やってるんだろ・・・・」とちょっと懐かしい気持ちになったりもする。

2巻「雀荘難民」の中林とか、
3巻「アルカイック・スマイル」のまりちゃんとか、
皆元気かなあ。。。

さて、そんな数あるお話の中で僕が忘れられないエピソードがひとつが、
2巻の「師匠」である。


麻雀好きの好青年である沖野君とその恋人かづみちゃんのお話
最初は沖野君を追って雀荘でウエイトレスを始めたかづみちゃんだが、
そこで出会った他の男に口説かれて結局二人は別れてしまう、そんな内容だ。

ちょうどこの回が掲載された近代麻雀が発売された日、
僕は須田さんが働く店でアジフライ弁当を食べながらこの回を読んでいた。
「まあ女なんてこんなものだろうなあ」とか思いながらも中々のかづみちゃんの悪女っぷりが目だった回を読んだ後、
当日店でたまたま働いていた女性メンバーの佐藤(仮)に対して一言
「佐藤もこういう悪女にならないように気をつけるんだよ・・」



佐藤ガン無視
というかちょうど私の真横で麻雀打ってた4人(メンバー2人と客2人)も完全に無視

「なんて冷たい奴らだ。麻雀中&仕事中とはいえこれ位のボケは拾ってくれよ」とか思っていた。

しかし数日後、その時場に居たメンバーとの会話
メンバー「あのね武中さん」
ワシ「ん?」
メンバー「あのお話のかづみちゃんって佐藤がモデルなんだよ」
ワシ「、、、、へっ(・・;)?」
メンバー「というかふられた沖野君って、あの時店で麻雀打ってた●●君だから」
ワシ「(・・;)(・・;)(・・;)」

「如何にあの時場の空気がきまずかったか」をメンバーに力説されたけど、
そんなの解るわけねーだろとか思った。
今でも忘れられない人生経験の一つである。

皆さん!
一応ノンフィクション作品について何かを述べる時は、
実在モデルが居ない事を確認しながら述べましょう!
そんな教訓を与えてくれた回だった。

まあ総括として、
先述の通り麻雀漫画ではなくヒューマンドラマ漫画としても面白いので、
麻雀の事はよくしらないけど、って人も是非に^^
以上!

2017年7月3日月曜日

第16期リーグ戦も中盤~終盤に差し掛かってた中で

リーグ戦第6節 3回戦
オーラスを迎えて点棒は以下の通り

東家 鍛冶田 45000
南家 土子 ▲10000
西家 武中 51000
北家 下石 14000

そこそこの配牌をもらった中、
「この親を無難に流してトップ決めたい」とか考えていた。

5順目に生牌の白を切ると対面の鍛冶田さんがポン
捨て牌からしてもソーズの染め手が濃厚な局面。

でもまあ切り出しからして、まだ聴牌ではないだろう。
特に鍛冶田さんの上家である下石は点棒的に着順浮上も見込めないしきっちり絞ってくれる可能性が高い。そう考えると俺の方があがれる可能性は高そうだ。
なんとかツモに恵まれて鍛冶田さんに聴牌気配が入る前に決めちゃいたいな・・・・

とか考えていた。

しかし、
そんなこっちの期待を打ち破るかのように、下石が6➡4➡2、ソーズを連打。
瞬く間に鍛冶田さんが3フーロ
⬛⬛⬛⬛ 213(チー) 678(チー) 白白白 (ポン) ドラ④

ちょ、ちょっと、、、、(*・ω・)(*・ω・)(*・ω・)
役満でもはいってんのか?
5200までなら俺がふりこんでもオッケーだけど、8000とかあると困るぞ。
でもあんまり染め手とか国士にも見えないし、、、、


と思っていたのだが、
次巡および次々巡は手出しで安全牌を切っている下石、





ちょっと考えて彼の意図をようやく把握した。

この半荘までの各人のトータルスコアが以下の通り
鍛冶田 ▲550
土子 ▲470
武中 +200
下石 +210

つまり下石は僕にだけはトップを取らせたくないと意図して鍛冶田さんの急所を立て続けにおろしにいったわけである
B1⇒Aのたった3人の昇級枠とここまで極端になっている卓内ポイント状況を考えれば当然の選択だが、
「折り返し地点の第6節でもうそれを考えて動いてくるとか、面倒なヤツだ、、、、」

そんな事思ってたら数巡後に梶田さんがあっさりと以下の2000オール
67南南 213(チー) 678(チー) 白白白 (ポン) ツモ5 ドラ④ 


きっちり僕がまくられた次局、下石が今度はその鍛冶田さんを逃がす速攻の1000点を和了しこの半荘はトップ逆転を許す事となった。

そして次の半荘は展開に恵まれなかった点もありトビラスで終了。
まあ下石の思い描いたとおりの展開を作られた事に多少冷静さを欠いた点が全く無いかといえば、嘘になるのかもしれない。いや嘘かもだけどw

思えば初めて下石に会ったのは第6回オータムCSの決勝だった。
僕はこの時コイツに屈して準優勝だった。
※興味のある方はこちらの観戦記をどうぞ。
http://npm2001.com/autumn/6-aut.html


特によくおぼえているのは4回戦南1局、
トータル成績も含めて二見さん、下石との叩きあいとなった中、
下家でダブ南ポンを含めて2フーロしていた下石に対して中盤親でこんな形でリーチをぶつけた。

二三四②③④1223466 ドラ3

「どうせ黙っててもおいそれとは出ないし、ツモれば決まり」というのもあったが、
「このクソ新人!緊張して萎縮してベタおりしやがれ!」という意図のもとだったが、
それでもなお仕掛け返してドラまたぎの4まで真っ向勝負してくる彼を見て、

「可愛げのない新人だ・・・・・」
とか思ったのを良く覚えている

そして数年後の現在また同じリーグで戦いながら、あらためて可愛げの無さをみせつけれれた一方、
そんな過去の事を戦いをちょっと思い出し「これも競技麻雀の醍醐味かもな」とか思ったのであった。

さて第16期B1リーグの6節終了時成績は以下の通り。
あと4節の状況で上とはまだ僅差、でも沢山手が入ったこの第六節をちょっとしかプラスできなかったのは正直にいたい、そんな事を考えながら飯田橋でラーメン食べてスリアロ放送に向かったのであった。

残り4節、頑張りますかね。
https://twitter.com/ClubNPM/status/881071568700399616