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2017年7月7日金曜日

協会の特昇制度と佐月麻理子

日本プロ麻雀協会には「特昇制度」がある。
まあ他団体にも結構あるがw

協会では協会公式タイトルや他団体のG1級タイトルを取った人が、
雀王戦リーグを一つ飛び級できる物となっている。
適用対象はD~B2リーグまで(B1、Aへの昇級はない)
過去には女流雀王優勝により豊後葵、佐月麻理子が、
新人王優勝により高津圭佑、谷口浩平がCリーグから一気にB2への昇級を果たしている。

最近の拡大しつつあるリーグ層を考えると、
「もうちょっと緩くしてもいいかも」とか思うこの制度、
やはり若手にチャンスを多く与えるのは結構大事だと思うわけだ。
そのあおりをジジイどもが食うのはこの際目をつぶるべきだろうとw


ただこの特昇についてB2リーグに限ってちょっと特殊な例が生じるケースがある。
そしてそれが今年本当に発生してちょっとした話題になっている。

その主はタイトルにもある佐月麻理子、
現在雀王戦B2リーグの彼女だが、今年連盟主催のG1タイトル「麻雀マスターズ」に優勝した。
女性が男女混合G1タイトルに勝ったのは王位戦の清水香織さん、プロ最強戦の二階堂瑠美さん以来の快挙、当然麻雀界でも大きな話題になった。

そしてこのG1タイトル獲得により佐月はなんと「4月にしてリーグ戦残留以上が決定」となったのである。
つまりこの先どんなにマイナスを叩いても、降級にはならないのだ。

これは他のリーグだと無い状態である。
というのもCリーガーが特昇資格を得た場合、「降級⇒残留、残留以上⇒昇級」という立場になる為、その資格を生かす事を考えると結局は普通のリーグ戦と戦い方に(少なくとも中盤までは)大差は生まれない。
ただ今回のようにB2リーガーが勝つとなると「昇級以外はどんなに負けても後は同じ」というケースになる。
しかも4月の時点で早々とそれが決定するのは極めて稀なケースであり、無論協会初だった。

ちなみに昨年もそれが起きる可能性はあった。
現B1リーガーの鈴木健太は去年新人王戦決勝にコマを進めたが、この時もしも優勝していたら佐月とほぼ同じ立場だったのである(当時B2リーガーだった為)。
僕はこの時鈴木と同じリーグだったので、彼が決勝に進出した際にその可能性に気がついてさすがにちょっと戸惑った。
5月早々に残留確定となると、当然戦い方もある程度変えてくる可能性が危惧されたわけである。
特に終盤に彼が大きくマイナスをしてきた時はもうなりふり構わずくる事が予想され、その場合の対応について本気でちょっと考えたわけだ。
そして「鈴木、お前の事嫌いじゃないけど面倒だから準優勝くらいにしといてくれ」と思ったわけである。
結果は彼は惜しくも敗れさり、ちょっとだけほっとしたのを覚えているw

さて改めて今年の佐月を考えると、
①既に残留決定
②中盤にて結構なマイナス
去年僕が考えていた状態がまさにそのできあがりつつある。

https://twitter.com/ClubNPM/status/881083789849395200


まあ今年はリーグが違うため僕には影響が無いので、
「かぶくならかぶき通せ!」と言わんばかりの後半戦略が出るのが個人的にはちょっと楽しみである。

さて明日はそんな雀王戦Bリーグ、いよいよ終盤にさしかかる第七節である。
彼女の雄姿が見られるかもしれない白熱の戦い、
皆様よろしかったら観戦きてね!
、、、と宣伝しておこう。


ここからは特昇にまつわるオマケ話をちょっとだけ。

当たり前の話だが雀王戦獲得は特昇の対象外である。
だって雀王とるって事はAリーガーなわけだから特昇も何も無いw
ただこの制度に対して鈴木たろうって人は以前に「だったら雀竜位を特昇させろ!全然昇級できねーよ!」とボヤいていた事があるw

ちなみに雀竜位獲得による特昇適用は先期の江崎文郎(C2⇒C1)が初である。
その前年、前々年は優勝者がBリーグ在籍であり適用対象外だった。

そしてこの話題にて避けられない男が斎藤俊である。

彼は第12期の2月末に雀竜位を獲得したが特昇はこの翌年度4月からだった為、わずか一ヶ月の差で適用対象外となった。
これだけでも結構悲劇的なのだが問題は更にその翌年、
雀竜位にて誰もが「今度こそ特昇だろう」と考えていた所から、協会史上というか麻雀史上に残る悲劇に会いまたもや特昇は幻となったのである。
言うなら「協会で一番特昇に縁が無い男」は間違いなく彼だろう。

個人的には女流リーグも特昇適用対象にした方がよくね?とか結構思う。(雀王戦も女流も両方昇級でいいかと)
積極的なタイトル戦参加とかを促しやすいし。
まあ俺女流じゃないけどw