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2019年2月27日水曜日

麻雀漫画について書いてみる⑲ Let's Go なまけもの

本日紹介するのは押川先生の「Let's Go なまけもの」
これは以前に当ブログで紹介した「根こそぎフランケン」の続編というべき位置づけの作品です。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B075V3RVJ1

主人公は前作にて準主役のポジションだった「竹井」、
押川作品屈指の人気キャラでありこれ以外にもいくつかのスピンオフに出ているキャラでもあります。

竹井は前作の作中最強キャラの一人であり、
卓内は勿論、卓外でもすべての戦術を駆使して常に勝利を目指す凄腕のギャンブラーでした。
ですがそんな戦いの後に現役を引退し、ただの「なまけもの」となっての毎日を送っていた竹井、
そんな彼の前にある日とにかく麻雀(というかバクチ)が弱いけど麻雀が好きな一人の少女「茜」が現れるところから物語は始まります。

「根こそぎフランケン」とこの作品、両者の根本は近い部分が多いです。
●鉄火場での駆け引きやそこにいる人間像を描いている。
●そこで生き残るのには麻雀の実力・金・策略・人脈、などの色々な力を持っている必要がある。
●だがそこに一人だけ場違いな感性の人間が入り込み、色々な騒動を巻き起こす。

前作ではその「場違い」がフランケンでした。
彼はすべてをねじ伏せる麻雀力でバクチの世界に生き残り続ける怪物、
ですが麻雀だけに特化・依存した彼の感性は鉄火場の人間(というか普通の人間とも)とは明らかに一線を画している、
それに対してすべてを兼ね備えている竹井、
この二人の「感性の衝突」が物語の中核でした。

そして今作ではヒロインの茜がフランケンと似た立ち居地になってます。

茜はフランケンとは逆に麻雀の腕はからっきし、
でも親の莫大な財産のおかげでどんなに負けても鉄火場にて生きていられる、
この彼女と竹井の「感性の衝突」が今作の中核です。


押川漫画の従来のテイストを踏まえつつ、
茜の存在が程よいアクセントとなっている今作は歴代麻雀漫画の中でも相当な良作の部類だと思われます。
この作品があまりメジャーにならなかった理由は、連載していた近代麻雀オリジナルが2013年に休刊になったため、誌上連載は終了してしまった点、これにより竹書房からの単行本刊行も2巻で止まっている点です。
この為連載が続いている事を知らない人も多い作品なのですが、冒頭のURLにある通りkindleにて不定期でまだ連載は続いております。(読み放題対応)
誌上連載さえ続いていれば押川先生の代表作のひとつになっていたんじゃないかと、個人的には思ったりしている今作、麻雀漫画好きの人はぜひとも読んで欲しい作品です。
興味のある方はぜひに。

●まとめ:麻雀漫画について書いてみる
http://susumutakenaka.blogspot.com/p/blog-page_57.html

2019年2月25日月曜日

藤中さんについて書きつつ10数年前の競技麻雀界を振り返った雑記(2019 スリアロCS2月度 関連)

※あくまで私見に基づく記事なので苦情はご遠慮下さい。
2019年スリアロCSの2月度、
久々に決勝いったんですよ。
んで、負けたんですよ。結構惜しかったんですけど・・・・
そして優勝したのがRMUの藤中慎一郎さんでした。

それで放送見てた人は聞いてたかもなのですが、
最後の最後で藤中さんに屈した後、
表彰式にて僕がはいた捨て台詞がこれ(悪意はない)。
「まあ藤中さんが大逆転食らった發王位に比べりゃ悔しさは屁みたいなもんですね。改めましておめでとうございます!」

(^^;)
ちょっと今日はその捨て台詞の元ネタでもある10数年前に競技麻雀界についての話を書こうかと。

https://freshlive.tv/threearrows-ch/263871

※ここから一部敬称略です。
さて10数年前に競技麻雀マニア達に「最強は誰か?」というアンケートを投げかけたら、どのような回答がマジョリティだったか?
ほぼ間違いなく現在とは大分うって変わった集計結果になると思う。

多分
・現役最強と言われていた荒正義
・鳳凰位3連覇 阿部孝則
・十段位3連覇 河野高志
・トイツ王子 土田浩翔
・ミスター最高位 飯田正人
ここらへんが一位の本命候補だったのではないだろうか。

鈴木たろう、鈴木達也、多井隆晴あたりの名前も出す人はいただろうけど、
No1にはならなかったのではなかろうか。

そして瀬戸熊直樹、
これも同様に、やはりNo1にはならなかっただろう。

初めて瀬戸熊さんの名前が麻雀界で広く知られたのは、河野さんが3連覇を達成した十段戦決勝ではないだろうか。
この決勝は当時近代麻雀で連載されていた片山先生の漫画(オモテToTo)にてレポートされたのだが、
優勝した河野さんを最後の最後まで苦しめた男、いわば燦然と輝く勝者に屈した名脇役として瀬戸熊さんが描かれていたのは僕も覚えている。
またこの時「瀬戸熊はとにかく和了する事に関しては天才的」と描かれており、後の「暴君」のイメージ元はこの時点で見え隠れしていた。

この数年後に瀬戸熊さんは鳳凰位戦A1に昇級、
そしてA1初参戦の年に悲願のオープンG1タイトルである第14期發王位を獲得、
そこから先は鳳凰位や十段位を何回もとり、現在業界トップ選手の一人としての知られている。

そしてその發王位戦にて瀬戸熊さんに大逆転をくらった人、つまり暴君瀬戸熊の最初の犠牲者(?)がほかならぬ藤中さんである。

当時藤中さんはその前年の第13期發王戦の優勝、いわばディフェンディングの立場だった。
そして全6半荘の決勝にて前半3回を3連勝、圧倒的リードで折り返し連覇に大きく近づいていた。

だがその時点で最下位だった瀬戸熊さんが残り3回を圧倒的な攻撃力で3連勝、
この時のすさまじい暴君っぷりは片山先生の漫画「オーラ打ち言霊マンボ 」でも描かれている。
というか「暴君」のキャッチフレーズが全国区になったのもここだったのではないだろうか。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00HKN2YGS/

さて藤中さんについてだが、
優勝した前年の發王位決勝は特に漫画化などはされていない中、大逆転を食らってアワふいてる姿だけは書かれていたり、
さらに發王位戦だけでなく鳳凰位戦では多井さんにやられる姿が描かれていたり、
この漫画の中の立ち位置はちょっとかわいそうな部類かもしれないw

が、当時すでに發王位戦優勝者であり鳳凰位戦A1リーガーでもあった立場、
冒頭の「最強は誰かのアンケート」を取れば名前を挙げた人ももちろんいるであろう存在だった。

無論RMUに移籍をされた後は中心選手の一人として会を引っ張る立場であったのだが、
その直後に重い病にかかってしまい競技活動を休まざるを得ない時代に、一時は復帰が危ぶまれた時期もあった程である。
そんな中で治療の甲斐あり無事にRリーグに復帰、
そして今年度の成績をもってRMU最高峰のRMUリーグへの参戦(復帰とも取れるが)も決めている。
今回のスリアロCS優勝も含めた「重戦車」の復活はオールドファンからすれば嬉しい限りであり、来年度の更なる活躍を期待する人も多いだろう。

、、、と、
自分が惜敗した立場でさえなければ素直に「藤中さんおめでとうございますブログ」に出来たに違いない(T_T)
いや業界のオールドファンとしちゃ嬉しいのは事実ですけどね。


まあでも楽しい決勝ではあったし、
やっぱ競技打つと色々との脳が活性化されて書きたいネタが増える。
2019年の競技始めとして楽しい一日ではありました。
一日フルで麻雀打って負けた翌日の月曜とか仕事する気になれない事実はあるけど。

最後にもう一度改めて、藤中さんおめでとうございます。

2019年2月24日日曜日

2018年度末の選手総会にて思った事

2/23(土)日本プロ麻雀協会の選手総会だった。
色々な報告・決議事項がある中で、18期前期生のプロテスト受験者の人数報告や新協会員として入る方々の自己紹介挨拶がされたわけだ。

受験人数・合格人数ともにここ数回の中でおそらく最多、
これはやはりMリーグの影響ではないだろうか。
競技に興味を持つ人が増加したと言う点はやはりうれしい。
そしてとにかく会社員の人が多かった。20代前半から40代の方まで世代は幅広く、現役SEの人が多かったのも印象的だった。

ひょっとしたらこのブログを読んで会社員麻雀プロに興味を持った人とかいたのだろうか。。。
だとしたら嬉しいのだが特にその手の挨拶もなかったので多分いないのだろうw

会社員やりながら麻雀プロをやる、
このブログで以前シリーズ記事も書いたように、生活地盤を安定させてきっちりと競技活動をするというライフスタイルを個人的はやはりお勧めするところだ。
http://susumutakenaka.blogspot.com/p/blog-page.html

総会後の納会にて、
新人さんたちと話をしたあと、数年ぶりにあった古株の後輩の人とも話をした。

その際の会話
「実は数ヶ月前に勤めてる会社がなくなりまして、それでメンバー業をはじめたんです。もっと麻雀と接する時間を増やしたくて」
『ああ、そうだったんですか』
「でも確かに麻雀と接する時間は凄い増えたけど、土日の出勤の関係で大会とかにぜんぜん出れなくて、、、、」

会社員以外の生き方を選択した麻雀プロから良く聞くこの手の話、
才能にあふれて麻雀のウデも確かだったホープの人たちが同様の理由で消えたケースも多い。
雀荘は娯楽業であるために、土日休みを取るのはどうしても難しい。
日本プロ麻雀協会は現在のところ土日対局が基本だし、
他団体もオープンタイトルは大体そうである。
職種にも夜が会社員の方が日程確保は楽なのだ。


でも競技麻雀に触れ続けると仕事との精神的バランスを崩して会社を辞めてしまう人も多いのも事実、
みんな精神バランスをしっかりたもって会社を辞めずにしっかり両立させてほしいなあ・・・・
これからの麻雀プロ生活に心を躍らせている多くの若手の自己紹介を聞いてそう思ったのであった。

ただ一方で、
会社員を続けていると生活環境の変化でその「麻雀の量」ってヤツを確保するのが難しくなる問題もある。
会社員麻雀プロとしてどの程度の比重を麻雀に置くか、
どのようなライフスタイルを作るか、
これは難しい問題でもある。

独身の時はまだ良い。
時間は有り余っているからだ。
ただ結婚、そして子供が絡んでくるとこの難易度が跳ね上がる。
麻雀の質を確保するための練習量を維持できず、さび付く自分を許容せざるをえなくなるのだ。

それが理由で引退していく人、
第一線から退く人、
それも多く見てきた。

実はちょっとこの点について色々と考えて、
個人的に今年一大決心した事があるのだが、
それは来月あたりに記事にする予定。


さて今日はこれからスリアロCS。
2019年最初のスリアロCSであり、同時に今年度の対局はこれと日本オープンにてもう終わり。
いよいよ17期(2018年度)も残りわずか、全力で行きますかね。

2019年2月20日水曜日

フリー麻雀での出来事 その11 ノーゲーム

「すみません。この半荘はノーゲームにしてもいいでしょうか?」
同卓していたメンバーがいきなりそんな事を言い出した。

状況としては東一局、
そのメンバーが親でリーチをかけて数巡後の出来事である。
誰もそのリーチに逆らう気配の無い中での唐突なこの発言、いったい何があったのか良く解らなかった。

ノーテンリーチでもしたのか?
とか一瞬思ったが、それでいきなりこんな事言うはずもない。
僕自身、長い間フリー雀荘に通っているし、ノーテンリーチなんて物は何回も遭遇しているが、半荘がノーゲームになった事なんて今まで1度しかなかった。
そんな中でメンバーさんが続けてしゃべりだす。

「ちょうどあちらの卓が割れてお客様が一人お待ちになってる状態なので、皆様に異論がなければこの半荘はノーゲームとして東1局からのご案内をしたいのです。」


ああ、なるほど。
たしかに半荘が始まったばかりである事を考えればそれもアリかもしれない。
この親リーが成就して大きく点棒が動いてしまえばその人を待たせる事になるし、自分の現時点での優位性を放棄するのと引き換えに、と考えれば他3人も納得させやすい。

実際に全員がこの提案に納得し、ノーゲームが成立した。

メンバーさんというのは本当に大変だ。
お茶を汲んだりおしぼりだしたりの接客をしつつ、お客さんと同様に麻雀を打たなければならない。
そしてそれにプラスして、出来る限りお客さんが麻雀をスムーズに打てるように常に店内のゲーム回しに配慮しなければならない。
そのために多くの「麻雀の枷」が存在している。

常に麻雀を打ちながら店の様子を観察しなければならない。
半荘中に多少リードしていてもお客さんが来たら自分の席を譲ってご案内する事もある。
店によってはメンバーの打ち方に制約がある店もある。(最近は減ったが)
モロヒ禁止、オーラスの着順の変わらないアガリ禁止、東一局はリーチのみ禁止、結構お客さんが知らない制約もある。

「色々と大変だよなあ」
親でリーチを打ちながらもきっちり店全体を見渡していた彼に感心した一日だった。


んで、ちょっと話が変わるが。
先ほど書いたとおり、
「半荘がノーゲームになった経験」は過去に一度だけフリーにて経験している。つまり今回が2回目。

1回目は10年ほど前に地元近辺の千歳烏山の雀荘にて起きた。
その日黙々とフリーを打っていた中、お店に現れたベロンベロンの酔っ払いのおっちゃん。
メンバーさんも心配しながらも卓に着く。
そのまま東1局に私がリーチ一発での4000オールをツモったのだが、直後におっちゃんがいきなりそのまま卓にぶっつぶれてゲーム中断。
やむなくノーゲームになったのである。

その店は俗に言う地域密着型の場末雀荘だったし、酔っ払い客なんて当たり前だったからそこまで強い憤りは感じなかった。
ただまあ時代も変わった今だったら中々にお見かけしないタイプの客だと思う。

もともと僕はそんな場末雀荘も経験した身だし、地方とかトータルで見たらまだまだその手の店は多いのだろうけど、最近は都内中心にクリーンな店がとにかく増えたし、「雀荘で寝ている人や泥酔した人なんてほとんど見た事がない」って若者もいると思う。


もっとクリーンな店が今後も増えてほしい。
3回目のノーゲームもできれば今回みたいな良い理由でおきてほしい。
そう思ったのであった。

かってはそんな場末系雀荘に自分用のパジャマとか歯ブラシとか勝手に置いて、
週末は家に帰らず雀荘で寝泊り暮らしをして、
さらにはPS2勝手に店に持っていってメンバーと桃鉄やってた僕が言うのもなんだけどねw

●フリー麻雀での出来事まとめ
http://susumutakenaka.blogspot.com/p/blog-page_98.html

2019年2月18日月曜日

2月になりG1タイトルが続々と決着する中で

すでに1月も終わり2月になり、今年度もそろそろ終わりに近づいているこの時期、
今月になって各団体のビッグタイトルが続々と行われ決着している。

まずやはり昨日行われた我が団体の第17期雀竜位、
現雀王戦Aリーグの矢島亨が優勝。
https://twitter.com/ClubNPM/status/1097068440773308416

協会の公式タイトルは幾つかあるが、その中で一番大きな三つが
・雀王位
・雀竜位
・日本オープン
となるだろう。

この中の複数タイトルを取った人間と言えば、
鍛冶田良一と小倉孝(二人とも雀王位・雀竜位を獲得)、そして渋川難波(雀竜位・日本オープン)だったが、
矢島が4人目となった上、現在彼がAリーグにいる事を考えると渋川と共に史上初の三冠に一番近い男ともいえる。

更に彼は他の協会公式タイトルである新人王戦、オータムCSも含めた男子が出場可能な全5タイトルでの決勝進出、
これも小倉に次ぐ2人目の快挙となった。
※こうして書くと改めての小倉の凄さも認識させられる。

さて矢島についてもうちょい書くと、
彼を象徴する言葉を一つ選ぶなら「若さ」である。
見た目の若さ、スキンケアだの化粧だのといった女子力の高さ、これに定評がまずあるが、
麻雀の若さ、これも中々に凄い。

矢島が優勝を果たした第13回日本オープン、
この時観戦記内で僕は矢島を「自分のスタイルを信じながら常に疑いを持って研究している健全な懐疑心が彼の強み」と言ったりした(ぶっちゃけ言った記憶があんまないがw)、。
麻雀において色々な刺激と情報を入れつづける「若さ」への意識の高い男だ。
http://www.npm2001.com/nihonopen/13-nop.html

ただそんな彼、
見た目や麻雀の若さとは相反して会話の内容は基本的にオヤジである。
話せば話すほど彼がアラフォーだという事を認識させられるオヤジギャグのオンパレード。
まだ彼と話をした事がない新人の方とかはご注意ください。


さて一方で最高位戦主催のG1タイトル發王位、
最高位戦現役Aリーガー中嶋和正が優勝。
途中までの大量リードの中、他者3人の猛追を振り切っての優勝。
https://twitter.com/saikouisen/status/1094906019577122816

中嶋の繊細さな技術と勝負度胸、その両方が伺える凄い内容だったと思う。
同じく最高位戦の近藤さん、坂本の技術の高さも見えるまさに名勝負だった。
中嶋とも結構長い付き合いなので、この優勝は本当にうれしい。

さて彼は麻雀打ちとして実績・実力とも認められた一流の男であり、
人狼プレイヤーとしても一流の実力と愛すべきキャラクターで知られる男、
でも一方でその数々の世間離れした行動で親しい仲の人には「ゆとり」と呼ばれる男でもある。
前にその一部を以下記事で紹介しているので興味ある人はどうぞ。
http://susumutakenaka.blogspot.com/2017/10/blog-post_17.html

そしてそんな中嶋さんは絶賛彼女募集中です。
長野に在住しているので中々出会いがない、と嘆いております。
中部地本の皆さん今がチャンスです!

でもコイツと交際をする場合、小動物を愛でる気分で接するのを勧めます。
ちなみに東京に在住していた時の事、
とある最高位戦の先輩(吉祥寺勤務のバーテンダーさん)が、
「中嶋に彼女を作ってあげたい」と考えて店の常連さんと彼のデートをセッティングしてあげた事があるのだが
その結果
「後日話を聞いて、あまりにも女性をリードできないゆとり行動の数々に相手の女性に本当に申し訳ない気分になった」
と愚痴ってたエピソードもあるとかないとか。(※詳細はここで書くと怒られるかもなので割愛。)
でも根は心優しいいい男、かつ麻雀も仕事も人狼もばっちり、そんな彼に興味がある方は是非!


と、
まあそんなこんなで色々と書きたい放題したけど、
同世代とかの人達が大きなタイトル取ると「僕も負けてられないなあ」と麻雀意欲がわく。
おなじく2月に行われた連盟の鳳凰位、吉田直さんが初戴冠で涙してたのもやっぱ凄い胸をうたれたし。
勝ちたいねえ・・・

いよいよ4月のリーグ戦も近づいてきて、色々と思う事が多いこの時期。
まあその前に日本オープンあるけどね。
やっちゃいたいね。
とりあえず、
魚谷侑未の連覇は俺が阻止する!キリッ
と書いとくかw

2019年2月13日水曜日

将棋に囲碁に麻雀に人狼、ネットとリアルで差が大きいのは?

とある日、
雀荘の待ち席でPCをいじっているお客さん、
よく見るとインターネット将棋をしていた。

インターネットによる対戦ソフトウェアは麻雀だけでなく、
将棋や囲碁にも当然ある。ほかのゲームも山ほどある。
かの漫画「ヒカルの碁」ではこのネットが物語のキーの一つとなっており、
主人公に憑依した「藤原佐為」が”この中であれば自由に打てる”、と連勝を続けて世界中に「謎の最強棋士」として噂されたりしていた。

んで改めて将棋やってるおっちゃんを見てて
「将棋や碁もネットとリアルで差ってあんのかね?(・・;)」
とふと思った。

ちなみに以前に以下記事で触れた通り、麻雀にはこの差がちょっとだけだが存在する。
アナログゲームを機械側に落とす以上、「デジタル化による細かい情報の欠落」ってのは間違いなくあるのだ。
http://susumutakenaka.blogspot.com/2017/11/2.html

麻雀だったら
・点数計算や多面待ち判断といった細かいスキル
・相手の表情や視線、微妙な判断の迷いから出る間、といった2次的情報要素
ネット麻雀だとこれらほぼそぎ落とされる。(逆に追加される要素もあるが)
リアル麻雀に触れまくってきた身からすると「根本は同じだが本当に微妙な細部は別ゲー」がネットとリアルに感じる感覚だろうか。

これが将棋や囲碁だとどうなんだろう。
僕は将棋なんて初級者レベルだし、囲碁はほとんどルールすらわからない、
よってリアルとネットで生まれる差って奴がわからんが、
まあ察するに「あったとしてもほぼ微差」とは思うが。

さて一方で、
「かなり別ゲー」と僕が思うのはやはり「ネット人狼」と「リアル人狼」である。
こればかりは本当に別ゲー要素が強い。
人狼はそもそも数字的・理論的に判断できる範囲はごく一部(縄カウントや投票履歴くらい)である。
議論の中核にはなれど麻雀と比べてもやはり大半はそれ以外の2次的情報要素が占める部分は大きい。
つまりリアル人狼ならば会話する人の表情や語調などの微妙なニュアンスは結構大きな判断材料になっている。
にもかかわらず一方のネットだとこれらがほぼカットされるわけだ。
チャット形式であろうがスカイプ形式だろうが、やはりリアルとの隔たりは大きいだろう。
こうなるとリアル派とネット派で大きくゲームや戦術への価値観が異なるのもうなずける。
僕は基本的にはリアル人狼派だが、かって結構「人狼パーティー」をやってた中で、ゲーム性の違いに戸惑った経験はある。


・・・・ところがどっこい、
にもかかわらず僕が見てきた限り「ネットへの拒絶反応」って奴は人狼勢より麻雀勢のほうが強い(強かった)と感じる。
「ネット強者=リアルでは弱い」といまだに主張する人は麻雀ではゴロゴロいる一方で、人狼だとそれをあまり見かけない。
僕の人狼経験数が麻雀と比べてリアル・ネットともに少ないだけでただの気のせいなのかもしれないが、「ネット=リアルでは弱い」って議論をほとんど聞かないのだ。

こうなるとゲーム性とか関係無いのかね。
やはりプレイしている人たちの平均年齢の違いなんだろうか。
そうなると将棋とか囲碁でも「ネット強者=リアルでは弱い」とか考える人がいたりするのだろうか。
僕にはよく解らない主張に見えるがw

とまあネット将棋を嗜んでるおっちゃんを見て色々と思った2月の夜であった。
今度将棋棋士の人とかに見解聞いてみよっと。

2019年2月11日月曜日

麻雀も人狼も関係ない雑学話 その15:リンカーンは実は平等主義者ではなかった、というお話

明日の日付からちょうど210年前、
1809年2月12日は、
世界の多くの人達が知っているとある偉人の誕生日である。



エイブラハム・リンカーン。
第16代アメリカ合衆国大統領であり、「奴隷解放宣言」でアメリカ国内の黒人に対する人権確立の礎を築いた奴隷解放の父、
そして敵対勢力の支持者により1865年4月14日に暗殺されている。

と歴史の教科書には書かれている彼だが、
実は彼は平等主義者でもなんでもないどころか、かなりの差別主義者だった、という事をご存じだろうか?
実際に彼はアメリカの先住民であるインディアンにはすさまじいレベルの弾圧をしている。

その内容を簡単に言えば
その1
「インディアンさん。あんたら邪魔だから引っ越して。代々の土地とか知ったこっちゃない。でも迷惑料は一応あげるよ。」

その2
「ふう、引っ越したか。。。。迷惑料?もったいないからやっぱあげない。」

その3
「・・・・なに逆らうの?じゃあ処刑ね。リーダー格数十名、全員処刑。」

リンカーンの”People”にインディアンは含まれていなかった、といわれた位である。

じゃあそのリンカーンがなぜ黒人には奴隷解放という平等主義施策をとったのか。
彼がインディアンはキライでその他人種は好きだったから?
その可能性も0ではないが、これには当時のアメリカの経済事情があった=リンカーンは黒人の人権自体には大きな関心は無かった、というのが結構有力な説としてある。
これについて今日は簡単に述べたいかと。

※黒人奴隷問題は多くの歴史と側面を抱えており、ここに書く事もあくまで説の一つでしかありません。あしからず。


さて、
「南北戦争」という言葉はリンカーンとセットで聞いた事ある人が多いだろう。
この奴隷解放宣言の前後の時期、アメリカは南北に分かれて戦争を行った。
あまり教科書では明記されてないが、この時南部は「アメリカ連合国」という独立国家宣言までしてるのだから、本当にシャレにならないレベルでの分離だったのである。

その背景をちょっと書く。
当時のアメリカは南北で主産業が真っ二つに分かれていた。
・北部 重工業(白人労働者中心)
・南部 綿花栽培(黒人奴隷を使ったプランテーション農業)
そしてどっちが国に大きな富をもたらしていたか?
実は南部である。

当時は英国で産業革命が起きた影響で、綿花の需要は非常に高くなっていた。
特にその中心であるイギリスはインドを植民地化しての栽培だけではその需要を賄いきれず、アメリカの安価で安定した品質の綿花に対する需要も非常に高かった。
一方で北部の工業製品は対外貿易で大した利益は落としていなかった。
なんせ貿易相手の欧州、特にイギリスは産業革命直後でありアメリカとの技術差は圧倒的だったわけだ。
当時のアメリカはイギリスからの製品に高い関税をかけて国内工業の保護をしている状態だったといえる。

ただ「これからは工業の時代」と考えていたアメリカ中央政府は、
このような関税による工業保護はもちろんの事、
南部が綿花で稼いだお金をどんどん北部の国内投資に回していた。

まあつまり当時の南部には
「俺たちが稼いでる金をどんどん北部にまわしやがって!ちょっとくらい美味しい思いをさせろよ!」という不満が結構あったのだ。
そしてこんな時代に「自由貿易=関税の軽減、撤廃」という動きについての論争も起きていた。

先述のように北部は関税を撤廃されると英国製品がどんどん輸入されて困る。
一方で南部は自由化してどんどん綿花を輸出したい。
ますます世論は南北で割れていったわけである。
そんな中で北部側の政治家だったリンカーンが大統領に就任、
そうなると南部の主張はますます不利になる。
さらにリンカーンはここで奴隷制度廃止についても言及しはじめる。
改めて書くが、
・北部は奴隷に頼らない経済体制を強いているから奴隷制度は不要
・南部は奴隷が廃止されれば綿花栽培の農業体制=産業体制が瓦解しかねない
という事実、つまり「奴隷解放は北部にとっては大きな障害にならないが、南部にとっては大問題」という点、
そして国際的にも支援や賛同が得られやすい施策という点、
リンカーンの中に北部中心の経済体制を頑強なものにするための南部への攻撃意思が多少なりともあった感は否めない。

そしてこれらにより南部は北部から離脱して「アメリカ連合国」を結成、直後に南北戦争が始まる。

当初はこの戦争、南部が優勢だった。
なんせ南部は自分たちの死活問題から独立と戦争をはじめたわけで士気も高かった。
かの有名なリー将軍が指揮していたのもあり連勝を続ける。
、、、がしばらくたつと北部との経済力の差、そして重工業技術による兵器差により押され始める。

そして奴隷解放宣言、
これにより「黒人の奴隷化に拘る悪の集団」と他国にもみなされた南部は国際的に孤立、
そしてあっさりと敗北するのだった。

ゆうならリンカーンの奴隷解放宣言は上述のとおり北部有利な経済状況を作るための施策であり、そして南北戦争における「とどめ」に使われた、
という歴史的観点はぬぐえない、
リンカーンがインディアンに行った弾圧も考えると二枚舌感はどうしても出てしまう物なのである。


とまあ長々と書いたが、
たとえそういった点を内包していても、
リンカーンの行った偉業がその後のキング牧師の公民権運動等の有色人種の人権確立にむけた偉大な一歩であった事は間違いない事実である。
今後も彼の名前は教科書に刻まれ続けるだろうし、それに見合う素晴らしい行為だったわけである。

ただ、
学校の歴史の授業もリンカーンを偉人として書くだけでなく、
もうちょっとこういった歴史が持つ毒の部分を教えると、
もっと歴史に興味を持つ子供が増えるのになあ、
と個人的には思う、

そんなお話でした。

2019年2月7日木曜日

若さって力と価値が薄れる中で、人は何を考えるべきか、とか柄にもなく思う最近

2/23は日本プロ麻雀協会の選手総会である。
この中にはいよいよ来期の新人、18期の人たちがくるわけだ。

18期・・・・一番若い人と俺何歳差なんだろ・・・・
ここ数年、毎年新人が入るたびに結構その”若さ”ってヤツに危機感を感じる。
更に言えばあと数年して僕の競技麻雀歴が20年とか過ぎると、
いよいよそれよりも年齢自体が下の若手も来るかもしれない。色々と恐ろしいw

ここでちょっと唐突に最近Lineマンガで読んだ心えぐられた話について。

「東京タラレバ娘」
2年位前に吉高由里子主演でドラマ化され人気を博した作品なので、
聞いた事ある人も多いのではないだろうか。
https://manga.line.me/book/detail?id=0024sa57

んで漫画の3巻でこんなエピソードがある。
・主人公の倫子(33歳 脚本家)は予定していた自分の仕事を22歳の新人に奪われる
・「若さと体で自分の仕事を取りやがって」と荒れ狂ったが、しばらく後にその新人が緊急入院
・そのピンチヒッターでの台本作成を急遽たのまれる
・なかなかに筆が進まずプレッシャーがかかる中、自分のアシスタント(19歳)が書いた台本が製作者サイドの目に留まり、その仕事もあっさり奪われる
・それを通して、そもそも自分が仕事を奪われた事も実力不足が原因と気づく

「若さ」「新しさ」という多くの人たちを驚かせ感心させる力を秘めたエネルギーが無くなった時に、
自分の中にそれに代わる本質が無い、
そんな倫子の思いが結構刺さるシーンでして・・・・・

ちょっと違う観点の話になるが、
アラフォーになってくると昔よりくっきりと見えてくる社会の現実、
「人間社会お互いの価値の計り合い」という根本原理がある。

市場価値が高い人間には色々な人が近づいて更に世界を広げる一方、
市場価値が低い人間には何も近づいてこない。
若い時はこの簡単な構図が結構見えにくい。
理由は「若さ」という価値を皆が既に持っているから、
それに惹かれてくる人は想像以上に多いからである。

ただそれが去った時、いよいよ社会は「貴方は何を持っているのか?」と問いかけてくる。
容姿?
お金?
実績?
スキル?
人脈?

別にこれは仕事関係だけじゃなくて、友情関係にも恋愛関係にも問われてくる。
30過ぎても40過ぎても新しい友人がどんどんできて異性にもてる人、
こういった社会価値を持っているのが最大の要因だろう。
女性は男性より総じてこの社会構図を若いうちから実感してるのかも、とも思う。男性よりも圧倒的に手間と時間をかけて容姿に気をつかう人が多い。


今年も入ってくる「若さ」って価値を持ってる新人さん達、
毎年「新人にとって刺激のある業界の先輩でありたい」ってのは思うが、
無論あっちの若さに見合う価値をこっちも何かしら提供しなきゃ、向こうにとって刺激にはならないかもしれない。

その為に自分の市場価値を高めたい、
その欲がないとあっという間に「団体に所属してるだけの人」になるじゃないかと恐怖を感じる。
楽しい競技生活送るためにも頑張りたい、と。

そして「実績」とか「人脈」っていう解りやすい価値も高めたいけど、
やっぱ「スキル」でありたいんですよね。
地味だけど、自分で一番磨きやすい。

この業界、
たとえ実績では中々運に恵まれてなくても、
高いスキルが周りに認められて楽しい競技生活送ってる、
そういう人は結構いるし。
スキルはやっぱり刺激的な競技生活するうえで一番大事な物かもしれない。
今年も頑張らなきゃなあ。
柄にもなくそんな事思った。

いやー、しかし心に刺さる漫画だ。
アラフォー男性ですら刺さるのだから、この漫画とストライク同世代の女性にはどうみえるんだろう、、、、


とまあそんな感じでこの記事を締めくくろうと思ったのですが最後に1つ補足を。

毎年来る新人さん、本当に年々平均レベルが上がってる、って点を思う。
なんというかこの情報化社会の影響で、我々世代が10年で得た知識を1年で得ている、そんな人達がどんどん増えているのだから、そりゃレベルも上がるだろう。
「新人=麻雀歴が浅い」は事実でも「新人=先輩より弱い」って考えは、昔以上に通用しない世の中になってるんですよね。
ましてやキャリア積むとプライドだけは無駄に高くなるのが人間、
技術は新人以下、でもプライドは人一倍、そんな人がゴロゴロいるのもこの業界。
益々自分自身にも怖さを感じるのです最近
気が向いた時にそれをもうちょっと掘り下げたお話を書く、かもしれない。

2019年2月5日火曜日

2019年2月より近代麻雀が月2回から月1回刊行に減

まあそもそも近代麻雀が月2回刊行になったのは僕が大学生だった2000年、それまでは月1回だった。
よってそれが元にもどるだけ、、、、というわけではない。

その2000年当時はこれと平行して姉妹誌もあり、
・近代麻雀(月2回)
・近代麻雀ゴールド(月1回)
・近代麻雀オリジナル(月1回)
と刊行されていた。
これら姉妹誌がすでに両方休刊となっている事を考えると、麻雀漫画雑誌の刊行数は全盛期の1/4以下になっていると言える。
https://mj-news.net/manga-books/kinma/20181229115527

おもえばこの20年弱、
近代麻雀ゴールドが休刊になり、
近代麻雀ギャンブルドットコムという幻の姉妹誌(半年もたずに廃刊)がでたり、
近代麻雀オリジナルが半エロ漫画化したり、でも持ち直したと思ったら休刊になったり、
「出版業界自体の下火に伴って色々と大変なんだろうなあ」と思ったけど、
それでも近代麻雀だけはペースを変えずに出版がされていた。

20年前と言えば麻雀好きはみんな近代麻雀を読んでいた。
当時は麻雀プロ業界の情報発信源なんて近代麻雀以外はごく限られてたし、
僕自身、麻雀に本格的にのめりこんだのは高校生の時に友人に「天」を貸してもらって、そこから近代麻雀を読み始めたのが大きなきっかけだったし、
近代麻雀によってプロの世界に入っていた人が大多数じゃないだろうか。
もちろん「近代麻雀に載る」ってのはプロの人達にとって一種のステータス感みたいなものすらあったわけで。

今はそうとも言い切れない。
近年の麻雀プロには「近代麻雀をほとんど読んだことが無い」「麻雀漫画を読んだことが無い」って人が結構いる。
ネットメディアの普及による娯楽多様化の影響だろう。
まあそれでもやっぱり麻雀漫画って初心者がこのゲームをより好きになる上で一番必要なコンテンツ思うし、
近代麻雀がこれからも続いてほしいとは思ったりする。

が正直に僕自身も昔の様にかじりついて読むことは無くなったのは事実。
というか心の底から「面白い」と思う作品が減ってるのも事実。
「鉄鳴きの麒麟児」とか「一八先生」とかは面白かった。
でも一八先生はやっぱ色々と問題あって公になりづらい作品だがw

最近終わった「笑うあげは」も多少印象に残ってる。
ただこの作品はアタリ回とハズレ回のギャップが本当に激しかった。
アタリ回は凄いお勧めできるけど、ハズレは、、、って感じですね。
ただ第一話は特にアタリ。
盲人って設定と麻雀のゲーム性をベースに上手く作られた話が素晴らしくて。
読んだことない人は以下URLから無料で読めるので是非に。
https://manga.line.me/product/periodic?id=0000bwju

改めて考えてみて、
僕自身2019年2月現在でも読み見続けてる麻雀漫画といったら、
Kindle読み放題の押川先生作品位なんですよね。
「Let's Go なまけもの」「麻雀小僧」両方ともいまだコツコツ読んでいる。
というか「Let's Go なまけもの」は2014年のオリジナル休刊の影響をもろに食らって雑誌掲載からネットの不定期連載になったので、連載が地味ながらも続いてる事自体知らない人が結構いる不遇の作品なんじゃないだろうか。
ただマジで面白いんですけどね^^;
鉄火場の人間関係を中心に描く押川作品のテイストに、茜のキャラクターが捻り部分としてうまく盛りこまれていて本当に好き。
次の記事はこれについて書こうかな。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B075V3RVJ1

ここ数年、麻雀界に限らず「雑誌」って奴はどんどん縮小して、
漫画は色々なネットアプリとか中心の時代になっている

今から20年後、近代麻雀はどうなってるだろう。
もう廃刊orネット配信のみになったりする時代が来るんだろうか。

麻雀界はどうなってるんでしょうか。
僕もどうなってるんでしょね。
まだ麻雀界にいるのかな。
・・・なかなかに想像しがたい姿だけど、自分が競技麻雀やめてる姿はもっと想像できないかも。

長く見てきただけに、
感じる事も多いニュースでした。

2019年2月1日金曜日

どっから選んでも同じ?違う?

麻雀というのは山に積まれた牌を順番に取るゲームである。
そのルール上、ツモには「ツモの流れ」という物が存在するという考えが昔からあり、
それに基づいて「好調者のツモをずらす、奪う」という戦略が麻雀漫画をはじめとした色々なところで戦術の一つとして言及されてきた。

これを本気で信じる根強い信者は今でも結構多いと思う。
「ツモ牌層論」とか「牌流定石」とかも言うならこれの一種だろう。

かの麻雀漫画「天牌」では、
好調者のツモをずらす為に配牌取り出しの際に2トン取るところをあえて1トンにして強制的にツモをずらす「ワザ少牌」という必殺があった。
「わかったかい、流れを変えるのは何もポンチーだけじゃねえ。…究極のアヤつけ、ワザ少牌だ」
・・・・というか今の自動配牌卓ではこの技もう使えませんけどね。どうするんだろw
この先この人また出てくる事あるんだろうか。

一方麻雀漫画「アカギ」の鷲巣麻雀、
これ改めて考えてみると山積まれてないから「ツモをずらす」が出来ない事に今日気づきました。
まさか麻雀漫画で長く書かれてきた伝統テクがこんな形でぶち破られていたとはちょっとびっくり。


さて今更書くまでも無いかもだが、
僕自身はツモに流れなんて無いと思ってるし、正直に興味もないw
が、幾つかそれにまつわる思い出話はある。
やっぱ信者多いからね。

昔フリー雀荘で勤務していた時に、
メンバーの一人にバリバリの流れ信者、ツモ牌層論信者のA君がいた。
その月彼はひたすら負け働けていた。というかその月に入店した人だったから入店以来負け続けていた。

そんな彼が、朝開店してまだ客も来てなかった店の中で、
「俺は山の好きなところからツモっていいならだれにも負けない!」
という凄い事を言い始めたのである。
「だったらやってやんよ」
と他メンバーが言いだしてお客さんが来るまでの間にメンバー4人で「どこからツモってもいい」という特殊ルール麻雀が始まった。
(ただ山が汚くなるだけだろ、意味あんのかこれ・・・)
と思いながらも客がくるまでにやった1半荘、

A君圧勝。

勝ち誇った彼の眩しい笑顔は今でもよく覚えている。
あまりにもイラっとしてリベンジをいつかしたかったのだが、その月、翌月と彼は負けすぎてバイト先から即いなくなった為、その機会はえられなかった。
もしもこのルールを適用していたら店の王者として君臨できたのだろうか・・・・


その他によく覚えてるのが、大久保のフリー雀荘「ぽん」での出来事。

とある日に店員Aが半荘の親番にてサイコロを振った。
出た目は6。
しかし「目は6だけど今のガレナー考えて俺7でとるわ」とか言ってゲームを始める異質のプレイをしはじめる。

まあ、ゆるいお店だったのもあり全員「好きにしろ」と言ってゲームは進められたが、
6巡目に彼が赤赤の6000オールをツモった時はさすがに全員まとめて「フザケンナ」と罵声の嵐を浴びせた。(まあ無論アガリ自体は認めたがw)

色々と思い出すと、
僕にそういう能力が無いだけで、
世の中には実は案外そういうツモのフォースを感じる事が出来る人が結構いて、
この「決まった場所からしか牌が取れない」という麻雀のルールに苦虫をつぶしてたりするのだろうか。
、、、いやあんま信じてないけど。


あっ、ちなみに日本プロ麻雀協会のルール裁定事例の一つに、
「裏ドラをめくる際に山を崩してどれが裏ドラか解らなくなった場合、和了者が山の中からテキトーに1枚引いてそれを裏ドラにする」
というのがあるらしい。

まあ僕はこの事例に遭遇した事はないが、
ツモのガレナー読む人の技術が有利にはたらくような気がしないでもない。
でも考えてみると「裏ドラなんて見えてない牌ならどれでもいいよ」と協会が認めているようにも思える。

今度誰か総会あたりで、
「僕はツモの流れ読むのが得意なので裏ドラは好きなところからめくりたいです。キリッ」とか提案してみてください。
そんな猛者を僕は待ってます!
ただし怒られたりつかまったりしても僕に唆されたとか擦り付けたりしないでね!

おしまい