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2017年11月1日水曜日

ネット麻雀とリアル麻雀 その2 ネット雀士の傾向について思う事

さて、
前回の続き
http://susumutakenaka.blogspot.jp/2017/10/1.html

なお200%私見なので苦情は特に受け付けませんw

ネットの打ち手に結構多く見られる傾向だが、
一言で言えば「シンプルな進行を好む」という点である。
・シンプルな攻め:先手両面はリーチ
・シンプルな守り:点数状況的に放銃がダメならばほぼ全てオリる(安全度を読む、等はあまりしない)
・シンプルな押し引き : 先手即リー、後手ベタオリ

ちなみにこれは極めて効率的な戦略である。
というかリアル強豪も基本はそこまで大差はないだろう。
ただネット強豪の方が、それをより徹底する人が多いと思う。
曖昧な攻めや守りはあまりりしない。
シンプルな傾向がとても強いのだ。

何故か?
それはネットという環境がもたらす2つの背景があると個人的には思っている。


まず一つ目が「制限時間
ネット麻雀ではある程度の時間が経つと牌が自動的にきられるわけだ。
無論リアルではありえない。
普段フリーを打つ程度であればあまり意識に違いはないかもしれないが、
競技麻雀になれた人間というのは勝負所でかなりの長考をする事がある。

いやまあ「考えてるフリしてるだけの長考」をする人もいるし(本人に悪気はない)、
「長考したら良い一打が打てるわけではない」というのは事実だが、
それでも「どんな細かい情報でも拾い考え抜いた一打を打つ」というスタンスを持つ人は多い。

これに対して制限時間が加わっているネットの場合はそれが不可能であり、
そうなってくると「致命的ミスが出にくい選択を短時間に高精度にて実施する」という思考の元、
重要な要素を起点としてシンプルな思考・選択をするのが基本スタンスにならざるを得ない点があるわけだ。

そしてもう1つが「情報の欠落
ネット麻雀だけでなくネット人狼やネットポーカー、
というかこの世の全ての事象をPC等にてデジタル化する時、どうしても情報の欠落がおきてしまう。

たとえばデジタル写真や画像はどんなに綺麗であっても拡大すればドット絵だし、
MP3等の音楽は周波等を絞って実際の音楽の1/10程度の音質とも言われている。
それが気にならないのは「利用に差し支えない程度の欠落」だからである。

「麻雀」というゲームをデジタルゲームする場合もしかりで、
点数、牌の枚数、役、河といった基本かつ骨子の部分は確実に情報化しているが、どうしても細かい要素は欠落していく。

代表的なものはやはり打ち手の表情や小考等の細かい情報、
そういった総合的な判断材料が、やはり一部はかけてしまう。(まあ逆にラグなどの追加情報が一部発生もするが)

リアル麻雀には大~小までの判断要素が100個あるとしたら、
どうしたってネット麻雀はそれらの数が少なくなる。
つまり1つ1つの要素が持つ重要度は増す一方で要素数自体は少なくなる、
これがよりシンプルな進行の有効度を高めているわけである。


という事で、
制限時間や情報の欠落、
これらにより、ネットを主戦場としている人の麻雀は自覚の有無に関わらず多少なりともシンプルな物になっている、
と個人的には思うし、そんなに的は外れてないとも思う。

協会の天鳳出身の若手とか見ると、
「いい意味でも悪い意味でもドライでシンプルな進行」って思う事が多い。
ちなみに巷の打ち手はとにかく無駄に細かい情報や曖昧な情報ににとらわれすぎる人が多い、これも事実だと思う。

最後に
基本的にはだが、色々な理由で「ネット強豪の方がリアル強豪より平均レベルは高いかも」と個人的にはおもってたりする。

麻雀ってゲームは目の前に見えるシンプルな情報を遵守する方が勝ちやすし成績も安定しやすいゲームである。それを上記の通り色々な意味不明の理由で無視する人が本当に多い。
「科学する麻雀」が出たときに「手出しツモ切りはオール無視で良い」という意見があったが、
ぶっちゃけ巷のフリーで勝つというレベルであれば手出しツモ切りなんて見る必要性は無いとも思ったりする。正確に言えばそれ位に巷の打ち手というのは明確な情報というのを無視した理に疎い人が多いのだ。

正直に消費する体力とか、研究に使う労力を考えると、見ないほうがいいのかもしれない。

でも、
それでも麻雀プロは手出しツモ切りを見ようとする。(無論見てない人も結構多い。これは多分世間の想像よりはるかに多いだろう。)

なぜかと言われれば、
本当に麻雀を極めたいと考える人の思考アプローチは、世間の一般的な思考アプローチとは根本的な考え方が異なるからである。

まあ、ネットとリアルについてのお話はこれ位にしておこう。
後日の記事でこういった根本的な考え方の違いについてちょっと書く

予定