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2019年2月20日水曜日

フリー麻雀での出来事 その11 ノーゲーム

「すみません。この半荘はノーゲームにしてもいいでしょうか?」
同卓していたメンバーがいきなりそんな事を言い出した。

状況としては東一局、
そのメンバーが親でリーチをかけて数巡後の出来事である。
誰もそのリーチに逆らう気配の無い中での唐突なこの発言、いったい何があったのか良く解らなかった。

ノーテンリーチでもしたのか?
とか一瞬思ったが、それでいきなりこんな事言うはずもない。
僕自身、長い間フリー雀荘に通っているし、ノーテンリーチなんて物は何回も遭遇しているが、半荘がノーゲームになった事なんて今まで1度しかなかった。
そんな中でメンバーさんが続けてしゃべりだす。

「ちょうどあちらの卓が割れてお客様が一人お待ちになってる状態なので、皆様に異論がなければこの半荘はノーゲームとして東1局からのご案内をしたいのです。」


ああ、なるほど。
たしかに半荘が始まったばかりである事を考えればそれもアリかもしれない。
この親リーが成就して大きく点棒が動いてしまえばその人を待たせる事になるし、自分の現時点での優位性を放棄するのと引き換えに、と考えれば他3人も納得させやすい。

実際に全員がこの提案に納得し、ノーゲームが成立した。

メンバーさんというのは本当に大変だ。
お茶を汲んだりおしぼりだしたりの接客をしつつ、お客さんと同様に麻雀を打たなければならない。
そしてそれにプラスして、出来る限りお客さんが麻雀をスムーズに打てるように常に店内のゲーム回しに配慮しなければならない。
そのために多くの「麻雀の枷」が存在している。

常に麻雀を打ちながら店の様子を観察しなければならない。
半荘中に多少リードしていてもお客さんが来たら自分の席を譲ってご案内する事もある。
店によってはメンバーの打ち方に制約がある店もある。(最近は減ったが)
モロヒ禁止、オーラスの着順の変わらないアガリ禁止、東一局はリーチのみ禁止、結構お客さんが知らない制約もある。

「色々と大変だよなあ」
親でリーチを打ちながらもきっちり店全体を見渡していた彼に感心した一日だった。


んで、ちょっと話が変わるが。
先ほど書いたとおり、
「半荘がノーゲームになった経験」は過去に一度だけフリーにて経験している。つまり今回が2回目。

1回目は10年ほど前に地元近辺の千歳烏山の雀荘にて起きた。
その日黙々とフリーを打っていた中、お店に現れたベロンベロンの酔っ払いのおっちゃん。
メンバーさんも心配しながらも卓に着く。
そのまま東1局に私がリーチ一発での4000オールをツモったのだが、直後におっちゃんがいきなりそのまま卓にぶっつぶれてゲーム中断。
やむなくノーゲームになったのである。

その店は俗に言う地域密着型の場末雀荘だったし、酔っ払い客なんて当たり前だったからそこまで強い憤りは感じなかった。
ただまあ時代も変わった今だったら中々にお見かけしないタイプの客だと思う。

もともと僕はそんな場末雀荘も経験した身だし、地方とかトータルで見たらまだまだその手の店は多いのだろうけど、最近は都内中心にクリーンな店がとにかく増えたし、「雀荘で寝ている人や泥酔した人なんてほとんど見た事がない」って若者もいると思う。


もっとクリーンな店が今後も増えてほしい。
3回目のノーゲームもできれば今回みたいな良い理由でおきてほしい。
そう思ったのであった。

かってはそんな場末系雀荘に自分用のパジャマとか歯ブラシとか勝手に置いて、
週末は家に帰らず雀荘で寝泊り暮らしをして、
さらにはPS2勝手に店に持っていってメンバーと桃鉄やってた僕が言うのもなんだけどねw

●フリー麻雀での出来事まとめ
http://susumutakenaka.blogspot.com/p/blog-page_98.html