follow us in feedly このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年3月6日水曜日

謎の一巡回しツモ切りリーチ

特に手替わりがあるわけでもない(あったとしても少ない)、
待ちも良い、
場に動きがあったわけでもない、

そんな手なのになぜか即リーせずに一巡ツモ切ってリーチをする
こんな「謎の一巡回しツモ切りリーチ」フリー雀荘とかで結構見かける。
「”一発のタイミングを計った”とか奴らは言うが、奴らはエスパーか?ワシにはそんな物は計れん!」
と某麻雀漫画にもある行為、
個人的にも謎である。

まずこの行為、
数理的な観点から明らかに不利な理由が2つある事を今更ながら明記しよう。

ちなみに今回の前提として
・あくまで一発でツモる確率はどの巡目でも同じ
・人間に超能力は無い
この2つをつける。


理由その①
リーチする前にツモっちゃうケース

単純明快。
以下の様に「一発でつもらなかったケース」について圧倒的な差がある事である。
即リーの場合、一発は外した次の巡でもリーチという役が付く和了になる、
一方でダマで即だった場合、リーチは勿論裏ドラ等のオプションも一切つかない、
トータルで100回、1000回と回数を重ねりゃどっちが得かは言うまでもない。
※これは大体の人がすぐに理解できる

 即和了2巡後和了
即リーリーチ一発リーチ
一巡ツモ切りダマリーチ一発


そして
理由その②
一発の確率はどの巡目でリーチしても同じだが、
一発で和了できる回数は即リーの方が上だから

この概念を理解してない人は結構いるし、ちょっとわかりにくいので説明を。

麻雀というのはそもそも、
「巡目が進むほど誰かが和了して次巡に進まずに終了する可能性が高くなるゲーム」
という側面を持っている。
それを極端に表したのが以下

巡目この巡目に
突入する確率
備考
199.99999天和とか出れば終
299.999ダブリー一発和了とかなら終
399極稀に終わる時ある
 ・・・・ 
1061誰かが和了すれば終
1155誰かが和了すれば終
1250誰かが和了すれば終
1344誰かが和了すれば終
1436誰かが和了すれば終

例えば1巡目というのは余程の事が無い限り出番が回ってくるが、
10巡目や11巡目というのは絶対回数で考えれば来ないケースが結構ある。
「そこまでの巡目で勝負が終わらなかった」という前提があるためだ。
この「絶対回数で見れば遅い巡目ほど実現しない場合がある」という数理的側面がまず一つ、

そして麻雀は巡目が進むほど「次巡が来る前に他家が和了して決着してしまう可能性」は高くなる。
天和は滅多に出ないが12巡目の和了なんてごく普通、と考えればわかるだろう。

つまり一巡でも遅れるほど巡目自体の実現の可能性が低くなる性質を考えると、
リーチなんてとっととかけ続けた方が一発の成功確率は同じでも成功回数は多くなるのは当たり前なのである。
ましてや一巡ダマのケースは「前巡に自分自身が和了牌を持ってくる」という終了パターンがあるのも考えると、トータル回数はどう考えても即リーに軍配が上がる

そしてその他のアナログ要素、
「相手へのプレッシャー」とか、
他にも損な事が多いポイントも考えると、
トータルで考えりゃ「謎の一巡ツモ切りリーチはどう考えても損」なのである。

念のために言えば理由さえあればツモ切りリーチも戦略として効果的な時はある。
が、これは今回は言及しないでおく。
いつか別記事で。


とまあそんな感じの「謎の一巡ツモ切りリーチ」、
だがしかし「明らかに損」という事を知ってる人間ほど、
それゆえに、「謎に一巡回されて一発でツモられた瞬間が麻雀で一番イラっとする」という意見を聞く事も多い。
須田良規とか”だから俺はツモ切りリーチには降りない!キリッ”とか言っていた事もあったなw

ちなみに近年麻雀やってて一番イラっとしたツモ切りリーチはこれ。
「携帯電話いじっててよそ見してたにーちゃんが和了牌でたの気づかずツモ切りリーチ。からの俺が一発放銃」
なんなのよ一体(ーー;)・・・という気持ちでいっぱいでした。
http://susumutakenaka.blogspot.com/2017/03/blog-post_35.html

そういえばこの記事で引用した「はじめの一歩」の森川先生が今やMリーグの大ファンで「Mリーグ×はじめの一歩 コラボレーション」とかやってるんだよなあ。
Mリーグファイルナルもいよいよ始まり麻雀界も盛り上がってる。
凄い時代になったもんだ。
https://twitter.com/abema_mahjong/status/1101606159897640960