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2017年6月9日金曜日

平均着順のお話 その2

さて前回の続き
http://susumutakenaka.blogspot.jp/2017/06/blog-post.html

まずそもそも「麻雀とはトータルポイントを競うゲームであり平均着順を競うゲームではない」という事実がある。
以前に以下記事でも書いたとおり、着順とは2,3万点の素点に過ぎないしトップですらオカをプラスした4,5万の素点に過ぎないわけで、そもそも麻雀の結果の一部を示す目安でしかないわけだ。

http://susumutakenaka.blogspot.jp/2016/12/blog-post_21.html


この誤解をしている人はいまだに競技選手の中にさえよく見かける。
オーラスの着順が変わらないあがり(アガラス等)の拒否や、無茶な着順上昇を狙ってトビ発生を防ぐための非効率なダマテンとかを目撃する事はやはりあるし、
凄い事例だと数年前にとある後輩が、トップ争いのライバル目のあがりを防ぐために親のタンヤオドラ5に差し込みにいったシーンとかも見た。(飲んでるお茶ふきそうになった、、、、)

まあこの麻雀のゲーム性自体が「平均着順=強さ」となりえない最大の理由なわけだが、
次に「平均着順はあくまで特定サークル内での相対的な指標にすぎない」という点がある。つまり普遍的かつ絶対的な指標にはならないのだ。

この理由としては以下の通り
①店舗やサークルごとのルールの違い
長期になるほど平均着順のバラつきに与える影響が大きくなる。
●素点無視の完全着順制ルールと一般的ルール
●アガ連orテンパイ連
●祝儀Pの比率
これらに差がある以上「平均着順2.3ってどれ位強いか?」というのも微妙にずれが出る。

そしてもう一つ
②試行回数数千レベルになると同じ人と打つ回数がかなり多くなるケースが増える
という点が上げられる。

雀荘メンバーには結構これが顕著に見られるケースがある。
・とある店Aで一番勝っていたメンバーの鈴木さんが店Bに異動
→ 負け頭になる。

まあ普段フリーの客打ちする位だとあまり意識出来ないことだが、1人の人間が多くの試行回数をこなす場合に思った以上に同じ人と打つ事って多いのだ。
結局は同一サークル外との比較が出来ない以上、「相対的」の域を抜けないのである。

とそんな事情を説明したなかで最後に、
「それじゃあ一体どうしたら絶対的な強さを数値化できるか?」
という結論に行こう。

これはもう論じるときりが無いが、
はっきり言って「ルール統一もされて無い現時点では難しい点が多い」である。
麻雀は結果で実力を証明する事は難しいが、その結果の価値自体も相対的でしかない、
つまり色々と考えると麻雀うちの実力評価とは”個人の好み”が介入する、言うならスポーツの採点に近い領域にならざるを得ないのである。

ただ、だからこそ、
競技麻雀選手というのは「互いの実力の見極め」というヤツに結構シビアな感覚を持っている人が多いと言っておきたいw
お互いの麻雀を見極めて、意見を聞いて、冷静な目を持ちたがるのだ。結果だけでは簡単に評価をしない。

まあ最後に言うなら
麻雀プロにとって一番恥ずべきなのは
結果を出せない事ではなく、結果を出しても評価されない事だと思う、と言っとこうかな。

我々はいつでも「幸運にも良い結果に恵まれたときに良い評価を受ける為の準備をすべき」って事なわけで。

ただ厄介なことに、結果出しても周りに評価されてるか否かって、自分じゃほとんど解らないんですよね多分。
実際に僕は「周りの打ち手が僕をどう評価しているか?」という点に全然ピンとくる物がありません。
そういう競技麻雀打ちって結構多いと思う。

そして多分これがピンとくる時って一生来ないor引退する時初めてわかる位の感覚しか今のところ持っていない^^;
多井さんとかたろうさん位になればピンと来るのかなあ、、、、、

とか思ったりもするわけで。
まあここら辺の話題はそのうちもうちょっと掘り下げて書いてみようかな。