先日、最強戦の女流プレミアトーナメント決勝を見てて、
ちょっとびっくりした事があった。
決勝戦オーラス
以下の点棒状況
南4局 3本場
東 茅森 21900
南 高橋 21200
西 豊後 36300
北 水口 20600
ほぼ0点持ちで迎えたラス親にて粘り続けここまで詰め寄ってきた茅森が更にリーチ、
五五五六七七八九⑥⑦⑧12 ドラ二
これに対してトップ目豊後も即聴牌
二二二三四⑦⑧2333445 ツモ4 ドラ二
色々な要素を考えて3を切るのは自然な一手、
しかしこれが非情にも上述の茅森のリーチに一発でぶっささる。
裏も1枚のって7700は8600
これで以下の点棒状況に。
東 茅森 30500
南 高橋 21200
西 豊後 27700
北 水口 20600
「あーアガリ止めで終了か。豊後、最後は色々とついてなかったな。」
・・・・と思っていたのだが勝負は続行される。
なんと2018年から最強戦のルール変更によりアガリ止めが無くなったとの事。
念のために書くと、
「アガリ止め」というのは麻雀における特例の一つで、
オーラス親が和了した際に、連荘を放棄してゲームを終了する行為の事である。
今回の様にトップになった瞬間、
店によっては2着になった瞬間でも終わらせることが出来る。
フリー雀荘では一般的なルールであり、ラス親の大きなアドバンテージである。
※同じように聴牌しているが連想を放棄する「聴牌止め」もある。
んで、
フリー雀荘行く人からすればなじみある当たり前のルールだが、
近年の若い麻雀愛好家や業界ファンにはこのルール未経験 or 知らない、って人がいても最近では不思議はないと思う。
10年前だったら「そんな人いるわけない」だっただろうがw
僕自身もフリーに通うようになるまでは無論このルールを知らなかったし、
学生時代に麻雀漫画を読んでいた時、
ラス親でトップまくって誇らしげにしてる主人公に対して、
「は?トップ終了?あんた親だから連荘じゃん」
というツッコミを脳内で入れた事が数回あるしw
さて、
競技麻雀ではアガリ止めや聴牌止めを採用している団体は基本的にない。
主要団体内でパオとか一発・裏とかいろいろな要素で微妙に見解が違う点は多々あるが、
アガリ止めについてだけは一致している。
ひょっとしたらマイナー団体で採用しているとこがあるかもだが知らん。
が、
その中で最強戦だけはアガリ止めを長年採用していた(聴牌止めは無し)
そして実は最強戦は第6回まではアガリ止めが無かった、
正確にはその第6回のオーラスでアガリ止め無しゆえの大逆転劇が生まれた事、
その後からルール改正がされた事、
古くからの麻雀ファンの間では知られている事実である。
https://www.mahjong-saikyosen.com/winners/%E7%AC%AC6%E6%9C%9F-%E9%A3%AF%E7%94%B0%E8%AD%B2%E6%B2%BB/
上記決勝の概要としては
・南4局0本場 親番の俳優 倉田てつをさんが1000オール和了、トップになる。
・が、当時のるーるではアガリ止めが無かった故に続行。
・ノーテンが許されない微差トップだったために勝負に出た倉田さんから映画監督の飯田譲治が8000を和了
⇒ 飯田譲治さん優勝、となったわけである。
んでこの結果に対して、一部有識者の意見により翌年からアガリ止めが最強戦に取り入れられた、
らしいw
僕まだ麻雀プロでもなんでもなかったし詳し事はしらないw
そしてその最強戦が20年以上の時をこえてそのアガリ止めを再び廃止したわけである。
そんな今回、
優勝はまくった茅森でもなく、
まくられた豊後でもなく、
オーラスに飯田監督ばりの大逆転をみせた水口美香であった。
20数年前に倉田てつをさんがそのルールに涙をのみ、
今年茅森さやかが涙のんだ
歴史は繰り返した、
オールドファンにそんな遠い過去を思い出してしまうような勝負だったわけである。
※とてもドラマ満載の対局なので興味のある方は是非以下ビデオにて是非。
https://abema.tv/channels/mahjong/slots/BNYG5p3BN7gP91
んで一方、
ちょっとこの第6期の決勝メンツのあと2人を見てみるとこれもまた面白い。
1人は、
今やMリーガーとして業界の中心にいる萩原聖人さん、
そしてもう1人は麻雀界のレジェンドである故・安藤満さん、
である。
今も変わらぬ麻雀界のスターの一人、
そして多くの弟子が今でも麻雀界で活躍しているレジェンド、
そんな二人が争った決勝(両方負けたけど)、
最強戦はやはり色々なこの業界の歴史を感じさせる大会ですね。
ただ、あと一つ見てて思ったのは2年くらい前にも書いたように、
「やっぱラス親有利過ぎるからそろそろアガ連にした方がいいんじゃ・・・」
かなw
http://susumutakenaka.blogspot.com/2017/12/blog-post_13.html