シードルというお酒がある。
リンゴを発酵させて造られるアルコール飲料であり、ブドウから作るワインに近い果実酒である。
ただ発泡性であることも多く、スパークリングワインに近い物のほうが多い。
日本ではワインほどなじみは無いが、ブドウが育ちにくい地方、たとえばフランスのノルマンディー地方あたりではワイン以上に親しまれているものである。
僕自身も百貨店とかで見つけるとちょくちょく買う。
ちなみにワインを蒸留したものが大体ブランデー、
このシードルを蒸留したものは大体カルヴァドス、
その点もワインに近い。
まあ同じ果実酒だし。
https://twitter.com/s_takenaka0821/status/1119207343785267201
さて先日知った事実、
このシードル、
スペルは「cider」である。
それでフランス語読みで「シードル」なのだが、
実は英語読みだと「サイダー」なのだ。
サイダーというと、
僕らが真っ先に思い浮かべるのは「三ツ矢サイダー」あたりの炭酸飲料水である。
お酒というイメージもなければリンゴのイメージもあまりない。
無論僕の中でも
「サイダー」= 炭酸飲料、
「シードル」= リンゴの発泡酒
と今まで思い込んできた。
が、これは「サイダー」が炭酸飲料として定着してしまった日本人独特の使い分けであり、
イギリスではサイダーはシードルと同義のリンゴ酒を指すらしい。
ふーん、と思った事実。
ただ、
本来は同義である外来語が日本でこのように発音違いで使い分けされてるケースはほかにもちょくちょくある。
たとえば揚げ物のコロッケとクロケット、日本では別物ってイメージだが語源は一緒だ。
そして僕ら世代の日本人が一番勘違いをしている事象がタイトルにもあるこの件、
ファイナルファンタジーにておなじみ、
一つ目は味方である召喚獣の代表キャラ「バハムート」
二つ目は敵キャラの代表格、倒した直後にメテオ使ってくるのが非常にうっとおしい「ベヒーモス」
実はこの二つは同義語である。
スペルは「behemoth」、
キリスト教とイスラム教でそれぞれの呼び名で出てくるがスペルおよび立ち位置はほぼ同じ。
ちなみにバハムートと竜も古典の中では特に関係は無い。
竜のイメージもファイナルファンタジーによって出来た物であり、もとのbehemothはどちらかというとベヒーモスのほうに近い物である。
子供の頃からこのゲームに接した身としては、
敵の代名詞と味方の代名詞が同義語って知ったときはちょっと驚いた。
まあだからなんだ、って話だが。
ほかにも似たような同義語取り違えのケース、
探せばあるのかなあ。
とか思ったのでありました。