「すみません代走をお願いします」
とある日にフリーを打っていた時の事だった。
俄かの腹痛に襲われた僕は唐突に代走を頼んでトイレに駆け込んだのである。
正直に代走を頼むのはあまり好きではないのだが(普段はリーチ代走以外は頼まない)、
これは致し方ない。
さて、
そんな中でちょっと思った事があった。
「競技中にいきなりお腹痛くなった場合」についてである。
リーグ戦は大きな問題は無い。
対局者に断って立会人に声をかけてトイレに行けばいいだけの話だ。
多少相手を待たせようが関係なく体調を万全に戻して卓に戻ればいいのである。
まあ放送対局の最中とかだと自分がお花を摘みに行ってるのがモロばれなのでちょっと恥ずかしい気もするが。
だが問題はリーグ戦以外の「時間打ち切りあり」の対局である。
自分がトイレに行くことで他の3人も含めた卓の競技時間のワリが食われてしまう、
対局によってはこれがロスタイムとして取られるケースもあるが無いケースも過去にはあった。
そしてその場合はトイレの為の離席に同卓者の許可が必要になるわけだ。(他社の時間のワリを食うため)
その前提を考えると基本的に時間打ち切りありの競技中は多少の我慢を強いられる事になる、
そして我慢が限界になっても同卓者に拒否されるともう対局放棄をする事になる可能性がある。
一般の人の感覚からすれば、
「そんなの同卓者が譲歩すればいいだけじゃん?」と思うかもしれないが、
そんなに簡単でもない側面があるのも事実。
あまり深く考えず相手を思いやって許可する人も無論いるが、
勝つ事を目的にやっている競技者の方々故、
「そんなのはあなたの自己責任であって自分がそれで不利益を被る所以はない」
という考えも当然なのだ。
トイレ以外にもこの手の問題はたまにあって、
過去にはリーグ戦にて
・交通機関の関係でどうしても抜け番を最後にしたかったAさんがそれを提案(仕事関係の為、不可となれば対局放棄するしかない状況)
・卓内のBさんがそれを拒否
・Aさん失格=休場
というケースをリーグ戦で見た事もある。
これに対して多くの人が「Bさんが悪い」とは思わなかった。
僕からしても彼は自分の権利を行使しただけと見えたし。
改めて同卓者のトイレにしても、
その人が10分とか籠ってしまう可能性が0でない、
そして規定に拒否権がある以上、
その行使は当然の権利ともいえる。
ただまあ、
生理的現象ゆえに「仕方ないな」で済ます人も多い一方で、
数年前にとあるタイトル戦で「同卓者のトイレ離席の拒否」を堂々とした人がいた。
それも拒否権を行使したのが美人人気女流として有名なAちゃんである事も話題になった。
トイレを拒否された新人の子は泣く泣く腹痛に耐え麻雀を打ったらしい。
可愛いルックスから想像できないほど競技にストイックなあの子らしい話だなあとか思いつつ、
なんか対局中に漏らしたりして無かったか心配になる話でもあるが、
まあ規定である以上は仕方ないという言うべきだったのだろうか・・・・
5分迄ならロスタイム取るとかの規定あげてもいいかもなあ、
とかその話聞いて思ったわけである。
そんな過去の事を思い出しながらトイレを済ませ卓に戻ったら、
代走が4000オールツモってくれてる、
トイレ抜けバンザイ、とおもった一日だった。
メンバーさんありがとう。
さて最後に余談。
そんな「トイレ離席拒否」のお話、
無論業界でちょっとした話題になり、後日の飲み会でもその話をしたのだが、
その場にいた男5人全員で「でもAちゃんに”トイレ行っちゃだめです”とかちょっと言われてみたい」という事で意見一致、
男ってバカな生き物だ・・・とつくづく思ったのでありました。
おしまい
※追記
この記事の出来事はかんなり昔の話です。
2019年現在は僕が知る限り全団体ともロスタイム制導入しているのでこの手の問題事項は特に起きないと思われます。
あしからず。
獲得タイトル:第13期雀竜位
趣味:競技麻雀、人狼ゲーム
活動範囲:各競技麻雀大会およびニコニコ生放送(スリアロチャンネル 等)
主に今までの経験や今後についての雑記です。
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