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2018年12月10日月曜日

ブラフ仕掛けの是非 その2

さて前回の続き
https://susumutakenaka.blogspot.com/2018/12/blog-post_7.html

『100%ブラフは間違いなく損な行為ですが、ブラフ自体は麻雀で結構有効な戦略ですよ。僕も結構良くやりますし。
つまり、”10回に1回とかのレベルで高い手になる可能性”、これさえ考えた手順でブラフをすれば問題ない、って事です。』

「すみません。違いがわからないです・・・」

『前回の手を例にします。
三四①99東南西西發中 ⑦⑧⑨(チー) ドラ 4

ここから打南でしたよね?』
「はい。」
『仕掛けるならピンズの染め手ねらって四あたりきりましょ。それなら悪くないです。チャンタも一応は考えて9より三、四の方から。』
「・・・本気ですか?」
『本気ですけど。』


「そんなのあがれる訳ないでしょう?何シャンテンですか?」
『うまくツモが利けば=ツイてればあがれますよ。以下みたいなマンガンになるかもです。
南南発発 ②①③(チー)中中中(ポン) ⑦⑧⑨(チー) 
「・・・そんなうまく行くのなんて何パーセントの確率なんですか!?」
『そう考えるなら仕掛けなければいいんです。
前回述べたようにブラフだけを目的にする仕掛けは本当にメリットが無いのは数字上明らかです。ですがこういったあわよくばの加点を狙いつつ相手にプレッシャーをかける”高くて遠い仕掛け”、これは戦術として大いに有効です。』
「・・・・」
『それにキバヤシさんのおっしゃるとおり、この手面前で進めても大した手にはなりにくいです。
だったら最初から手役をにらんだ遠い仕掛けをしつつ相手にプレッシャーをかけてけん制する、って考えて⑦をしかける、これは戦術としてありですね。まあさっきみたいに8000になるのは出来過ぎでも、3900以上になるケースはいくらでもありますし。』

「なるほど。つまりカラの鉄砲じゃなくて、現状はカラだけどうまく行けば本物になる鉄砲でおどしましょう、という事ですね」

『はい。ただ本音を言いますと・・・』
「なんでしょう?」
『僕としては今回の記事内容を踏まえても⑦はしかけないですね。仕掛けても100%悪手ではないと思いますけどw』


「、、、え?」
『”高くて遠い仕掛け”に必要な条件を色々とクリアしてない点がこのチーはちょっと多く見えます。一方で9ポンはやってもいいかな、位のレベルです。』
「違いあるんですか?」
『結構ありますよ。まあこれはブラフ云々というより仕掛けのコツの話なので、今回ではなくいつかまた機会があればお話しましょう。なんせもう文字数が多くなりすぎるので^^;』
「スルーですか・・・」
『残念ですが。
ただ一つ言っときたいのは、”面前=高い手”、”仕掛け=安い手”というのは完全な間違いです。
きっちり仕掛けのコツを抑えれば、”仕掛けて高い手を作る”という行為はいくらでも可能ですし、これは今回の記事の様に他家のけん制としても大いに力があります。
このコツ(というか条件)はちゃんと知っといた方がいいですね。』
「そこまで言っといて詳細はまた次の機会とか、、、」


『いや、本当に長くなるので申し訳ないのですが。
ただいずれにしてもですね、
1. 100%ブラフは無意味それやる位なら面前であわよくばのリーチ一発ツモ裏1あたりめざしましょう
2. ほぼブラフになる様な仕掛けをするからにはきっちりと高打点の最終形をにらんで”高くて遠い仕掛け”にする事を目指しましょう。
これが今回の要点です。覚えておいてください。』

おしまい

2018年12月7日金曜日

ブラフ仕掛けの是非 その1

「武中さん」
『ああ、キバヤシさん。お疲れさまです。』
「ちょっと聞いてもらえます?」
『はい、なんでしょう?』

「この間、こんな手牌があったんですよ
東1局南家
三四①⑧⑨99東南西西發中 ドラ 4

それでここから⑦チーして南切ったんです。
三四①99東西西發中 ⑦⑧⑨(チー) ドラ 4
『ほう』
相手をおろすのを第一に考えて仕掛けたんですけど、こういうのってどう思います?」
『死んだ方がいいですね。』
「・・・・」
『・・・・』


「いや、僕としてはどうせ真っすぐメンゼンで行っても高打点であがれる可能性低いし、だったら相手をけん制するための仕掛けを入れよう、って思ったんですが。」
『無意味です。そもそも麻雀で相手の動きをけん制する為だけの仕掛け=100%ブラフはしない方がいいです。

「でも相手に素直な手作りさせないのだって大事じゃないんですか?
ポーカーとかでもブラフって大事って聞くし。麻雀漫画でもそういうのよく見るじゃないですか。」
『あれは漫画の世界です。現実と別です。そしてポーカーでは手の入ってない時のブラフが必要かもしれませんが麻雀ではほぼ不要です。』
「だって、、、例えば鈴木たろうさんとかよく凄い仕掛けしてるじゃないですか!」
『(たろうさんが聞いたら多分怒るだろうな・・・)
まあせっかくなので順を追って説明しましょう。
まず麻雀で100%ブラフは”やっちゃいけない”に等しいくらいの損な最大の理由、
それはシンプルに成功したところで期待できる収入が少なすぎるからです。』
「・・・期待できる収入?」


『例えば、自分のブラフが上手くはまって相手が3人とも降りたりします。
それであなたに入る点数は何点でしょうか?』
「自分がうまくテンパイなら最大で3000点です。平均は1500点でしょうか。」
『はい。つまりブラフってやつは失点を防ぐ事はできても加点はほぼ出来ません。
それなら手牌をどっしり構えて上手くツモが効けばリーチ、ダメならベタオリ、というシンプルな進行した方が100倍マシです。
なんせ上手くテンパイして裏とか乗ったら8000点とかの加点が出来るケースがあるわけですから。』

「でも相手を妨害できれば失点の確率は減らせないですか?」
『減らせるとしてそれは何パーセントでしょう?
そもそも麻雀は3人の相手がいる性質上、生半端な状況じゃその全員がオリる事もまずありえません。誰かしらは前に出てきます。
そして自分がブラフをしている以上はある程度つっぱる姿勢を中盤・後半に見せる必要もあり、それが返り討ちにされるケースもあります。
改めて、一体ブラフって失点回避の手段としてどれくらい得なんでしょうか?』

「じゃ、じゃあポーカーとかでブラフの話題がでるのは?」
『僕はポーカーをそこまで詳しくは知りませんので解る範囲の想像ですが、
ポーカーはそもそもブラフで相手を下した時の収入も毎回変わります。その額が凄い大きくなるケースもある。
加えて相手がオリてるか否かも明示されているし、
相手に与える印象って奴の重要度も麻雀より圧倒的に大きい、
ここまでそろってればそりゃブラフは大事になると思います。
でも麻雀では不要です。
さっき言った通り期待できる収支が低すぎる割にはリスクが高い、
しかも相手に与える印象もポーカー程大事なゲーム性ではない。』
「、、、、」
『つまり冒頭の貴方の仕掛けおよび南切りは極めて損なクソ手順です。』


「それって鈴木たろうさんとかの打ち方も否定するって事ですか?」
『はい?』
「あの人だってよく凄いブラフしてるじゃないですか!2,3副露して手牌残りバラバラとか!」
『僕だって2,3副露してのバラバラなんて普通にありますよ。』
「、、え?」
『僕がダメだと言ってるのは、完全な100%ブラフ、もしくはそれに近い行為です。
ちなみにですね、冒頭の形からチーとかポンするのも全然なくは無い手、と思ってますよ。
「、、、、ちょっと待ってください。”死んだ方がいい”とかさっき言ってましたよね?」
『それは鳴いた行為その物ではなく手順に問題があるからですよ。』

続く

2018年12月5日水曜日

お見送り

フリー雀荘にて麻雀を打って帰るとき、
店員さんがエレベータまで見送りにきてくれる、いわゆる「お見送り」という風習がある。
最近だと多くの雀荘で当たり前のように行われている。

が先日、「この風習っていつ出来たんだっけ?」とふと疑問に思った。


元々 僕がプロになった時期あたりにはまだ無かったと思う。
そもそもこの風習の発端は、一部の女流プロが自分のゲスト勤務にきてくれたお客さんにお礼を言うため、自主的にやった行為、
店の卓回しの関係上で自分目当てで来れくれたのにほとんど同卓出来なかったお客さん等に対するケアであり、感謝の意の表現だったわけだ。

実際に女流の人がゲストの際、
本走麻雀中にもかかわらずわざわざ代走を頼んでエレベータにお見送りに行く姿はゲスト先とかでちょくちょく見かける。それ見ると「えらいなあ」と僕とか今でも思ってしまう。

が、これはあくまで”善意の行為”なわけだ。
別にやらなきゃいけないわけじゃあなかった。

実際僕はこの行為、全く持ってやってもらう必要性を感じない。
むしろ僕の場合は大体「不要です。仕事戻ってください^^」とか言ってきたりした。
店員さんが来てくれたところで別に会話したい内容も特にないからである。
※麻雀中は会話スキルが80%減になる男。


さてそんな中で先日も、帰ろうと思ってエレベーターを待っていると店員さんの女の子がやってくる。
そして先述のとおりに『あ、お気になさらず^^仕事に戻ってください。』と言ったら、
店員さん「これも仕事なのです。お見送りさせて下さい^^」

まあ数年前からなんとなく気づいてはいただが、つまりもうお見送りを店として業務手順化しているとこが出てきている、という事である。
ゲストや女の子が必ずタイミングよくお見送りできるかは別としても、お客さんが帰るときに必ず店員がお見送りすると店のルールに記載されている、そんな時代になったわけだ。

思えばこの業界、10年位前から女流プロの数が劇的に増えてきた中で、お客さん求めるサービスの質も大きく変わってきたと思う。
その中で「なんでお見送りをしてくれないんだ」と女流に苦情を言う(困った)客が出てきた事も業界で有名な話である。
だからこそいっそ店としてルール化して対応する、これは時代に合わせた対応なのだろう。接客業って色々と大変だ。


でも一方で、店員さん達だって出来る限り気持ちよくお客さんと接したいという気持ちがあるのは自分が働く側だった経験からも良く解る。
「細かい事は抜きにして、一人立ち番の忙しい中で手を止めてお見送りに来てくれたこの子に感謝しよう」
いつも見る”お見送り”という行為に改めて色々と考えをめぐらせつつ、笑顔でお礼を言ったのであった。

『そうですか。お見送りありがとうございます^^』
「いいえ。タケウチさん、本日はありがとうございました^^」

・・・ついでにいい加減名前覚えてもらえるとうれしいけどw