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2021年3月7日日曜日

This is a beautiful flower.

ちょっと前に雀荘の待ち席で、

「戦略本って買う意味があまりない」

「今は対局の動画がいくらでもあるし、それ見てればいい」

っていう話がされていた。まあ確かに10年前なら麻雀の教材は戦略本くらいだったけど、今では生の教材も多く世にあり、本の重要性は昔ほどは高くないという点はそうかもしれない。

、、、が戦略本には戦略本の優れた点があるのです。今日はそれについてちょっと見解の記事を書こうかと。



さて唐突なのですが英語のクイズを出したいと思います。

① This is a beautiful flower.

② This is a flower beautiful.

どちらが正しい英文かわかりますかね?

多分大体の人は正解できると思います。

答えは①「This is a beautiful flower.」の方です。


じゃあなぜこっちが正解か、わかりますか?

多分この質問になると明確な理由を説明できない、「なんとなく」という人がちょくちょくいるんじゃないでしょうか?

答えは「beautiful」という単語は形容詞であり、形容詞は修飾する名詞(今回だとflower)の前に置く、これが文法のルールだからです。まあ英文法に明るい人は色々な細かいルールが頭をよぎるかもですが、今回のケースはこれにより②は「間違い」なわけですね。



さて今日言いたいのはそんなことではなく、①が正解となる理論は答えられなくても、①が正解だと知っている人間は多数いる、この点なんですね。

そしてそれがなぜか?と言われれば「いままでの経験上」なわけです。

このブログでも何回か触れてきたのですが、経験というやつの力は絶大です。早い話、これはどんな理論よりも強い力を与えてくれるケースが多い。

ところが、これを経験レベルで納めている人、理論レベルに落とし込めていない人が麻雀でも多いのも事実、

そしてこれを理論レベルに落とすことが出来ている人、というのはやはり非常に間違いがすくなくて、新しい局面にも対応する力が高い。そのフィールドの広い人を"上級者"と呼んでいいでしょう。 


これは経験、理論のどっちが欠けてても結構難しい世界なのです。

冒頭にある英語の例に戻ると、「ある程度今まで英語に触れてきたし正解は解った」という人であればその発展、例えば

・SVC、SVOC等の文型

・関係代名詞や不定詞の適用法

という分野も今までの経験をもとに理解をすることはそんなに難しくはないかもしれない、ところが「そもそも英語のイメージがない」「利用経験がない」という人にこれを教えるとなると難易度が跳ね上がります。理論を説明しても「?」か「ふーん」で終わって、少なくともその瞬間には腹に落とせないでしょう。

逆に言うと、既にそういったイメージを多く持っている人ほど「宝の持ち腐れ」になってるケースも多い。でもだからこそ、ある日これらを体系立てて勉強したら内容がものすごいすんなりと腹に落ちて、そこから「じゃあ今まで見てきたこのケースはどうなんだろう?」という考えにつながって、今まで雑然としていた情報がつながって一気に視界が広がるケースがあるわけですね。

「意識と理論がつながる」、この瞬間は結構重要なのです。



というわけで冒頭の部分の結論にようやく。

対局の動画というのは”経験”の面では非常に有益な材料です。何を切ったかという結果と、それに対する解説者の説明があって、これ以上の材料はないくらいに有益。(こんな良コンテンツが転がりまくってる今のご時世から麻雀学べる若手ってのは僕から見るとズルいとすら思ってしまうのですが、この話題はいつかまた今度)


ただし結局これを腹に落とすには、その裏付けの理論を知らなければいけなくて、これを補うのには本の方が絶対的に有利な部分が多いです。本というのはある程度一貫したロジックで書かれていて、そこにある情報が今までの経験で得た意識とつながった時に本当に大きな力になるので。


というわけで「本も動画もそれぞれ大事」という非常にあたりさわり無い回答で今日の記事は終えるのでました。



実際の選択でも

「パット見て思い浮かんだ選択」と「じっくり理論を考えて改めて思った選択」この二つが一致した時は大体が一番効率的な選択であるケースが多いですね。


例えば最後にちょっとした例を

東1局2巡目

一一一三五六七八66789 ドラ⑥


何を切りますか?

まあこの際リーチを打つという選択はちょっと除外します。また索子のソーズの6sと9sの優劣もちょっと脇に置きましょう。(ここも巻き込むと話がおさまらないのでw)

これらを一旦外して9か三か五あたりを切ってイーシャンテン戻しをする前提で考えた時、ソーズとマンズだったら理論的に損得差があります。これを理論的に抑える事が出来て、かつパっと見で索子を選べる、こういう状態がやっぱり良いと個人的には思うのです。

※念のために言うと僕は9s切るのですが、マンズ切りをそこまで否定的に考えてるわけではありません。あしからず。


おしまい

2021年1月26日火曜日

オーバーフロー

対面に座っていた男は明らかにフリー麻雀に慣れていなかった。

フリーには色々なお客さんがいるが、

どの程度麻雀になれているか、

どの程度フリー麻雀になれているか、

は挙動を見ているとなんとなくわかる。

柔道の達人が相手の柔道着の着方を見ただけで実力を見わけるように、手応えで 感じてわかった……………承太郎はTVゲームに関してはマジにド素人だ!

とでも言うべきか


ちなみに言えば細かい実力なんてわからない。というかフリー麻雀で同卓した対戦相手の評価なんて正確にはできないのである。これは以前書いたこの記事を参照。

他人の麻雀の実力ってどうやって判断しているの? その2



さて対面の男の話に戻る。

とにかく挙動が落ち着かない彼、

鳴ける要素が無い時やノーテンの時は河を一切見ない、

聴牌が近づくほどに挙動は力強くなりそれを見てると「もうそろそろ」というのも伝わってくる、

「色々と筒抜けだなあ^^;」と思っていた。


が、筒抜けだからと言って負けるとも限らない。男は激しい挙動を繰り返しながらも手牌には恵まれていた。


とある局、

彼が序盤に四、三、五と切ったかと思ったら、中盤以降に再び三、四と手から出てくる、

挙動もどんどん力強くなり聴牌っぽいが、どんな手かはよくわからない。

と思っていたらメンバーの切った發にロンの宣言

一一一一二三⑦⑧⑨11發發 ロン 發 ドラ 1


チャンタ・發・ドラ2で満貫である。

が、それ以上に河に並んだ三四五三四のマンズを見て「どんな進行だったんだろ、、、」と興味がわいてしまう。

まあ最終手出しの四切る前にとっくに張ってて、マンズは大体がカラ切り、といったところなんだろうが、それであればかなり前から聴牌だったはずでリーチをしなかったのが不可思議。



だがあんまり考えるのも野暮かと思いながら、その後局は進みオーラスとなる。

自分は南家でトップ目、

対面の男がその14000点下の2着目(跳ツモor倍満条件)、

それ以外の二人は点棒的に苦しい状況。


アガリ連のルールゆえしっかり守ればトップはかなり濃厚なこのオーラス、

対面と親を警戒しながら打ってはいたが対面は序盤から終盤まで微動だにしない。

先ほどまでの彼の動向を見てれば逆転手が聴牌に近づけば明らかに態度に出ると思われる中まったくもって動きが無い。

(手が悪いのか・・・)と思った中で上家の親からリーチが入る。

全員の現物はしっかりと必要枚数確保していたので余裕をもってオリ、あとは流局をねがうだけだった。

だが残り2巡のところで場が動く。

対面の彼が親の切った③に声たかだかに「ポン」と宣言、そして打⑦で勝負をしてきた。


(えっ?全然聴牌の挙動じゃなかったのに・・・・)

と少々戸惑ったが、結局親も対面もあがれずに流局、自分のトップが確定する。

だが対面のあけられた聴牌形を見てさらに驚く。

②②③④④⑥⑦⑧⑨ ポン③③③


②⑤待ちの跳満聴牌。

へー、、、と驚いた。

前述の通り毎回挙動でどの程度の手が入っているかが丸解りだった彼がこの局は一切動きを見せていなかったのだ。

にもかかわらずツモ条件を満たしたこの形、しかも③をポンした後に聴牌どりを悩んだ気配もなくノータイム打⑦。



なんかさっきまでと全然違うな。。。

ん、でもこれ②切ってたら①④⑦待ちだったしそっちの方がいいんじゃ。②ノーチャンスだし。。。。。。。

待てよ?鳴く前って⑦あったんだよな?どんな形だったんだ???)


と考えて鳴く前の形を確認してみる。

②②③③③④④⑥⑦⑦⑧⑨


なんとびっくり②③④のメンチン待ち。しかも③はイーペーコーついて16000でトップ逆転だったわけである。


なんだろう。

なんで今まであれだけ挙動不審だった彼がこの局だけはすべてノータイムで打ってんだろう?

局の途中も鳴き判断とか、最終形確認とか、この手こそいつもよりさらに悩みそうなのに・・・・


考えれば考えるほど謎だった。

だが推察するに、「おそらく彼はこの形が難しすぎて思考がオーバーフローしてしまった」というのが僕の中での予想である。

確かにメンチンは難しいし、いきなり入ると緊張してしまう。彼はもうパニック状態で何も考えられなかったに違いない。気持ちはわからなくもない。


「さっきの局は16000逃しちゃいましたね」

なんて言えなかった。

彼は多分一生懸命だった。パニックになっている心を周りに悟られない様に全力で平静をふるまった結果ミスをしてしまっただけなのだろう。

この事実は彼には告げず墓までもっていこう、僕はそう決めて次の半荘にいったのだった。



そして次の半荘、東2局に彼はホンイツをあがる。

僕からあがる。

今度はいつも通りに必死に長考して見逃すことは無かった。

3445678中中中 55ポン ロン 4


おい、こっちはちゃんと長考するのかよwさっきの100倍くらい簡単ですけどw

心の中でつぶやいた冬の日。


皆さんもメンチンでパニックになりかけたら「ばれてもいいからちゃんと時間をかけて待ちを考える」、これを心がけましょう!

2021年1月24日日曜日

第19期雀竜位決定戦について書いてみる

 と、、、その前に今更なんですが、

明けましておめでとうございます


年明けから色々と身辺がドタバタした関係で、書きたいことはちょくちょくあるけど中々ブログを書く時間がしっかりとれず、、、

今週位からようやく落ち着きそうなのでまたぼちぼち更新をしたいと思います。


さて主題の通り、今回の記事は来週末の2/6(土)から開始される雀竜位決定戦について。日本プロ麻雀協会の中で雀王位・日本オープンにならぶ三大タイトルの決勝です。


まず特記事項としてあげたいのが、

「今期から協会の特昇システムが変更になった点」

特昇は協会の雀王戦リーグで適用されるジャンプアップ、タイトル獲得という優秀な成績をあげた人にリーグ戦成績関係なしのボーナス昇級をあたえる制度なのですが、

昨年までは一つタイトルとれば一つ昇級というシステムだった中、ここ数年の競技選手数増加・リーグ増の中で見直しがかかり、今期からシステムが大きく刷新されてます。

細かい規定が多いので詳細は省きますが今回特に影響ある点としては

「雀竜or日本オープンを獲ると来期リーグ戦はB1リーグ」

これです。


改めて今期の決勝進出メンバーと各自のリーグを見てみましょう。

・大浜岳 リーグ戦不参加

・末岡尚 C3リーグ

・吉田航平 C1リーグ

・富永修 リーグ戦不参加

・松本吉弘 A1リーグ


松本以外は全員が対象者、何より大浜・富永は現在雀王戦には参加しておらず実質的にはE2リーグの立場(大浜は昨年の優勝があるので今出る時は昨年時点の特昇ボーナスが加味されるかもだが)、

つまり実質9段階リーグ特昇という喉から手が10本くらいでそうな権利を目指す戦いともいえるわけです。



さてそれでは改めて今回の決勝メンバーについて。

まず今回の本命が誰かと言われれば、アンケート取るまでもなくこの男でしょう。

松本吉弘(まつもとよしひろ)

知名度・実績ともに今回のメンバーの中で頭数個抜けた存在、最高峰のA1リーガーにしてMリーグでも渋谷ABEMASにて活躍中、まさに業界を代表するトッププロの一人です。

今期の雀竜位についていえば、もともとA級最終戦前までは残留すら危ういポジションだった所から最終戦で驚異の大トップ(88300点)をとり決定戦に滑り込んだ彼、その点も含めて他4人がおそらく一番警戒する選手になるでしょう。第25期發王に続くビッグタイトル獲得なるか。



3年目のリベンジに燃える選手

吉田航平(よしだ こうへい)

第17、18期に続く3年連続の決定戦進出となる彼、近年の雀竜A級で一番安定した成績を残している男の一人です。(防衛戦を含めずの3年連続決定戦というのはひょっとしら協会初かもしれない。覚えていないが・・・)

ですが決定戦についていえば上記の2年ともに最下位という屈辱的な結果。

僕個人としては「2年連続で勝ちまくってるA級は放送されず、フルボッコにされている決定戦だけばっちり放送でさらされてる悲しい立ち場の男」、、とか思ったりもします。まあこれは彼だけでなく決勝で敗れる選手の宿命みたいなものですが。

3度目の正直なるか。



末岡広(すえおか ひろし)

17期後期デビューであり競技麻雀界では特に目立った実績はまだ無い男。

ですがネット麻雀天鳳では「でんつう」というIDで十段に到達しており名も通ってます。ネット強者によく言われる「いい意味で、あまり目立ったことはせず、実直にやれることをやっていく強者」との評判もあり本決定戦でのダークホース。



富永修(とみなが しゅう)

デビューは第7期、今回が競技生活12年目にして初のタイトル戦決勝進出となる男。放送対局も今期初体験であり、麻雀に関してはベールに包まれている点が多い。(僕の中では"しっかりした対応する人だな"と麻雀見て思った事もあるのだが、それも10年以上前なので最近についてはほぼ情報0)

とにかくマイペースな競技活動を続けている男ゆえ、宣材写真とかがネットに一切なかった。協会のプロフィール写真位しかなかった。なのでもう一枚写真をあげておきます。写真右の横顔が彼です。

お気づきの人もいるかもですが中央の花嫁は協会の吉倉万里、つまり彼は「まりもの旦那」です。皆さん覚えておきましょう。個人的には嫁含めてそこそこつながりもある男なので応援してたりします。


そして最後は現雀竜位である大浜岳(おおはま がく)

※画像中央で鎮座している男です

リーグ変動の激しさが特徴である雀竜にて昨年まで14回A級参戦という協会記録を持っていた「協会1雀竜位Aに愛されている男」、昨年はついに頂点に上り詰め、狙うは勿論連覇。

ちなみに競技実績について言うのであれば、彼は雀竜位以外にもオータムCSやチャンピオンロードのグラチャン大会と協会公式タイトルを3種類とってます。

競馬ゲームウイニングポスト2で例えるなら、今年度矢島が達成した偉業をクラッシック3冠とするなら大浜のこれは交流3冠とでも言うべきか。(解る人には解るネタ)

上記の例だとちょっと凄さが伝わらないかもなのですが、矢島・大浜以外に協会公式タイトルを3種類取ってる男は本当にわずかなのでこれは大浜のコンスタントな実績を証明している事例と言えるでしょう。今回は相手がMリーガーの松本なので本命にはなりませんが対抗印は文句なくあげられると個人的には思ってます。



さて改めて今期の雀竜位決定戦、2月6日、7日、14日の3日間で今期の雀竜位が決まります。初日放送のURLは以下です。ご視聴・TS是非に。


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