今日、1/14は日本プロ麻雀協会のプロ試験らしい。
自分が受けたのがもう20年前とかって考えると、ちょっと色々と感慨深い点がある。
さて、ちょっと会社員麻雀プロを22才の時からやってる身として、
「会社員は何歳くらいから麻雀プロ始めるのがいいか」って点について、自分の人生振り返りながらちょっと思うとこを書いてみようかと。(あくまで会社員視点)
ちなみにネガティブ要素もパラパラある長文記事なので、
そういうの嫌いな人は読まないのを勧めますw
まあ結論から書けば
「麻雀強くなりたきゃ早ければ早い程いい。けど客観的には35当たりからを推奨。」
が本音です。
前提として言いたいのは、
「20~30前半をどこで過ごしたか、何に力を入れたかは、多分当事者の想像を超えるレベルで大事」
ってことですね。
理由は色々とあるんですが、
一番大きいのは「人間社会は結局価値の等価交換から成り立ってる」という点です。
何かの価値ある物を人からもらうには、何かの価値を相手に提供する必要がある。
若い内ってこれがぴんとこないのです。
「若さ」っていう強烈な価値を持っており、それを無意識に周りと交換できるから。
つまりこの時期って「世間がなかなか提供してくれない価値ある情報や経験が無償レベルで得られるボーナス時期」なわけですね。
これは麻雀ごときについても例外じゃない。
この時期に業界に揉まれて価値ある情報得続ける、多分本当のレベルで強くなるにはこの経験が必須になってしまうでしょう。
ここを過ぎると世間は「若さに代わる価値」を求めてくる。
その時に自分の中に蓄積された技術知識や人脈がある人ってやっぱ強い。
今後もそれを利用して価値ある情報を得続けらえる。
特に価値ある技術情報は、自分も価値ある情報を持ってないと得にくい面も多い。
お金とか人脈とかとでの交換になると相手が「低価値の情報を出しても問題ない相手」と考えるケースがあるからです。
麻雀ってゲームは絶対指標が存在せず評価が難しい点が多い分、他人との情報共有と検討がものすごい大事なゲームです。
なので若い時期をこの業界で過ごしていない人が、競技の本質を理解するレベルで強くなるのは結構難しい部分があるのは事実でしょう。
無論例外もごくわずかにいるし、ネットでの情報収集・交換ツールが充実してきた近年ではこの前提も多少は崩れつつあります。でも知識はとにかく「経験」って問題も考えるとやっぱ差はでる。
でも「じゃあ若いほどいいじゃん」と言われればそれはNOで、
上記の理論は会社員にも当てはまるからです。
いやむしろ会社員の方が当てはまる、と言った方がいいかもしれない。
早い内にきっちり勉強して基礎知識得て、現場で多くの情報を得て、価値ある職歴を構築した人間ってやっぱり強いわけで。
結局「両方とるのは難しい」ってのが現実としてあるわけで、
どっちを取るかと言われれば、
自分の人生振り返ると「若い内は仕事しといたほうがいい」になるわけですね。
収入基盤しっかりさせた方がそりゃどう考えてもいい。
麻雀プロってのは残念ながら基本本業にはなりえません。
それを無しえてるMリーガーってのは麻雀プロとはちょっと立ち位置が異なる部分があり、
競技選手が研究の先に目指す終点って物とは言い難い事も考えると、
会社員は本業でしっかり基盤を得て職歴の利子みたいな形で安定して食えるレベルになったのちに麻雀プロをやってみるくらいがちょうどいいんじゃ、と
「客観的には」思うのです。客観的にはw
ここからは自分についてのお話。
知ってる人は知ってると思うのですが、
ハーバード大学が75年にわたり研究し続けた「人は何が幸せか」という問いの答えとして、
「金・富・健康ではなく”同じ志をもつコミュニティで頼り頼られ生きること”」という物があります。
競技麻雀界ってコミュニティは僕にとって間違いなく人生に不可欠なだったと考えると、
「もっと若い頃は仕事に励んどけばよかった」という後悔と、
「若い時分を麻雀界で過ごせてよかった」という思いは、
正直にどっこいどっこいなのです。客観的には前者のはずなんですけどねw
ただ個人的に一つアドバイスをするなら、
「向いてないと思ったら一度すっぱりやめてみるべき」です。
僕自身の経験を言えば、どんなに最初は楽しいと思った事も数年やってみると結構情熱ってうせます。
逆に言えば僕の人生で10年以上にわたりいまだに楽しく続けられているのって競技麻雀くらいのものです。(それですら熱量の上下がありますが)
4年たって「惰性で続けてる」と思ったらすっぱりやめる、
そこから数年たってまたやりたくなったら続ければいい、
くらいに考えるのが健全だし、
「仕事もプライベートも麻雀プロをやめたって充実してる」くらいに自分を保てる人って、僕は尊敬しますね。
うん、やっぱり一番言いたいのはここでしょう。
「麻雀に自分を依存せずいつでも辞めれる自分を目指す。これが麻雀ライフも充実させる事につながる。」
矛盾しているようですが、会社員が麻雀プロやる際の真実ですね。
2023年時点では、ですが。
そう考えると、頭脳競技の世界に生きて生計たててる将棋や囲碁の選手の方って、どういう心境で戦ってるんだろう、
って本音が気になる部分がありますね。。。