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2017年6月7日水曜日

素人は不安に耐えられない

言うまでもなく、麻雀に必勝法のようなものはない。
あるとすれば、勝つ確率を高める何かだが、それは一朝一夕で辿り着くようなもんではない。蓄積なのだ、長年の経験の。

しかし、ビギナーはすぐそれを手にしようとする。
いや、しようとするだけでなく、掴んだような気にさえなったりする。
すぐ、確信めいたものをかかげたがるのだ。

無論、そんな確信は付け焼き刃。
しかし、自分で辿りついたアイディアは、本人にとっては特別だったりして、たいした考えでなくても大変な閃きに感じられ、何の吟味もなくあっさりそれに従おうとする。

疑い続けること、不安であり続けることが、競技選手として生き残るためにもっとも必要な心構えなのに、素人ほどそれをすぐ捨てる。言い換えれば、すぐ腹をくくる。すぐ「これで負けたらしょうがない」という口をきく。白黒をつけるタイミングが一つも二つも早い。

ビギナーは耐えられないのだ。勝ち負けや、自分のレベルがわからないという不安・葛藤、そんな時間が長く続くことに耐えられない。
そんな状態よりいっそ、ハッキリさせた方がいいと考える。仮に負けが確定することになろうとも。それが素人の習性だ。



カイジにて利根川がEカードで言った台詞(一部編集)。 まあこの時利根川は実はイカサマをしているので「よく言うわ」なんですが、、この指摘はなるほどと思える。

麻雀というのは何度も言うように実力と結果の因果関係が酷く見えにくい。
だからこそみんな「自分の実力」という物に非常に疑心暗鬼である。

特に競技選手やフリーで打つレベルの人になると、
「自分は少なくとも”それなりには打てる”」という考え、自分への承認欲求は結構すごい。
「自分は●●なのだから下手ではないはず」ととにかく理由を見つけたがり、
このゲームについて色々な視点から切りつけて「自分はこのゲームの事をわかっている」と自分や他人に言い聞かせたがる。

が、実際にはそんな甘い物じゃない。
本当の実力なんて簡単につくものじゃない。
メンタルについても、そんな自信はちょっとした出来事ですぐに揺らぐ。

「どうしたらいいか」なんて僕にもなんともいえないし、書くにしても長くなりすぎるので今日はやめとくが、
一ついえるのはキッチリ勉強する事、
本を読んで他人と議論して、それをひたすら繰り返す、
これだけである。

結局麻雀の実力は自分の力だけじゃ身につかない。
強いメンタルは「さぼらなかった」という一種の自分への信頼でしかえれないのである。

以前に別記事でかいがたが、
競技選手をつづけるならまず
自分が”ある程度”強いと認めていて、相手も自分を”ある程度”強いと、認めている相手、
そう確信をもてる相手を作る事である。

それが居ないのであれば、
何年競技やっててもスタートラインから大して動いていない可能性があるので、
今からでも遅くないから作る事を試みるのをお勧めしたい。

そんな事を思った昼下がりであった^^; メシ食うかな