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2017年11月24日金曜日

「努力を続けてればいつか勝てる」というのは間違いだが、それでも続けているわけで

第42期最高位決定戦は村上淳さんの三度目の戴冠という形で決着した。
まあ正直に18回戦でもはや決着はついたかのような内容であったので、
19回戦、20回戦はまだ見ていないのだが、
おそらくは村上さんらしい緻密で安定した試合運びだったに違いない。
改めておめでとうございます。

https://twitter.com/saikouisen/status/933643256566489088

さて、
競技麻雀の「G1タイトル」「ビッグタイトル」の定義というのもあいまいといえばあいまいだが、
村上さんが2010年以降に獲得しているビッグタイトル数は現役選手の中でおそらくNo1だろう。
最高位3回、最高位Classic2回、第8回日本オープン、という成績だけでもすごすぎる。

ただ一方で、
その村上さんをもってしても初タイトル獲得には13年の歳月を費やしているという事実もある。

初めてとったビッグタイトルである「第8期日本オープン」、
周りの人たちから見てもその当時すでにトップ選手として業界に長くその名を知られていた村上さんは文句なく優勝候補本命だったし、
その場にいた改めて多くの人が「実力を考えれば遅すぎる初タイトル」と感じたと思う。

本人からもその悲願達成の喜びは随所にあふれていたし、
僕も優勝スピーチを聞いてちょっと泣きそうになった。
でも優勝した本人よりも圧倒的に号泣している坂本正志を見てドン引きして踏みとどまったがw

http://npm2001.com/nihonopen/8-nop.html

13年は長いといえば長い。
でも一方でこの業界に、実力を高く評価されながらも無冠の選手が数多くいることも考えると、
「本当に長いのか?」と聞かれりゃ僕には良く解らない。

若手の子たちとかは村上さんみたいな超トップ選手を見て、
「自分もAリーグ行きたい」「自分もタイトル取りたい」と考えるのは自然な思考なのだが、
「一生かけても取れない方が普通」だという事は覚悟しなきゃならないという点はちょっとここに書いときたい。
「あの村上さんですら13年」と考えてみてほしいわけだ^^;
特に協会の若手は松本とか江崎あたりを見て勘違いすると痛い目に(ry

何かに挑戦したら確実に報われるのであれば、誰でも必ず挑戦するだろう。
報われないかもしれないところで、同じ情熱、気力、モチベーションをもって
継続しているのは非常に大変なことであり、私は、それこそが才能だと思っている。

将棋の羽生善治先生の名言
麻雀なんかにあてはめたら怒られるかもですがw
それでもまあやり続ける、それが競技なんでしょう。

しかし考えてみると、
村上さんは上記の2010年の初タイトルからの数年はすごい勢いでタイトルとり続けている。
そういえばRMUの阿部孝則さんも似たようにデビュー10年以上はタイトルに一切縁がなかったが、第2回日本オープン獲得後は鳳凰位3連覇を達成してたりする。
でも一方でRMUの河野高志さんみたいに、プロになる前からG1タイトル取って、プロになった後もとんとん拍子で昇級してタイトルを取り続ける人もいる。

「麻雀にガレナーがあるかはわからないが、競技選手の勝つ時期・負ける時期にはガレナーがある」
数年前に飲み会でふざけて言ったセリフなのだが、こうやって色々とみると案外ある!、、、のかもしれないw
タイトルっての結局は水物といえば水物なのだろう。
来年以降も村上さんのガレナーが続くんですかねえ^^

あっ、
ちなみに僕が村上さんの対局で一番感動したのは以下の記事にも書いた決勝です。まあ村上さん負けましたけどねw
興味のある方はどうぞ

http://susumutakenaka.blogspot.jp/2016/12/1-36.html