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2018年2月16日金曜日

4割打者理論

野球では打者の成績は年度ごとに集計され、
ヒットを打った割合を「打率」として集計・評価される。
この打率が3割台の場合は「3割打者」、
4割台の場合は「4割打者」となる。

さてプロ野球において3割打者とのいうのは毎年数人見かけるが、
4割打者というのは昨今お目にかかれない。


日本プロ野球史上ではそもそもシーズン4割打者というのは一度たりとも出ていない。
今後100年たっても多分出ないのではないだろう。
それくらい難しい記録である。

ただ一方で米プロ野球だと13回記録されている。
特に「球聖」と呼ばれた名手「タイ・カッブ」は3回マークしている。
が最後に4割打者が生まれたのは1941年、
以降の75年ほど誕生していない。
現在となっては日本と同じくアンタッチャブルな領域である。

さてこれはどういう事か?
タイ・カッブのようなすごい選手がこの70年ほどは生まれていないという事か?

実はそうではなくて、
「競技全体が成熟した証拠」「合理的な技術が認知・普及した証」なのである。
競技としての歴史が浅く研究が進んでいない分野の場合、
全体のレベルのばらつき(標準偏差)というのは大きくなる傾向がある。

発展途上のスポーツでは各々が色々な方法を試す。
例えばスキーのジャンプでは今のような板をV字に合わせて前傾姿勢をとるのではなく、
腕をばたばたを鳥のように動かすのが良い、という説があった時代も存在した。

ただそんな中でいくつかのやり方が施行されると、
おのずと成績の善し悪しが解れる。

つまりカッブのような天才が現れる。
そして周りの多くの人はそういった天才の技術を模倣しだす。
その中で競技の合理性についての研究が進み、レベルも平均化していくのである。

そして結果として「各選手の技術」と「業界トップの技術」差は年々小さくなり、
最終的に4割打者のような突出した成績は出現しなくなるのである。(野球の場合は投手・打者の役割の差はあるが)


さて麻雀でもこれと似たような現象がこの20年位で起きているのではないか?
というのが個人的な仮説である。
20年前までは麻雀についての戦術研究というのは統計的、科学的観点からはほとんど進められていなかった。
そもそも「統計」と言えるようなデータ自体が存在していなかったし、
各人の技術を検証するような土壌さえ、一部の競技選手にしか与えられていなかったわけである。

近年の色々な環境の変化によってこれは劇的に変わり平準化されてきている、
多くの一般愛好家もネットを利用した研究により目も技術も肥えた人が増えた中、
フリー雀壮での平均着順というやつも平準化されてきていても不思議ではない。

にも拘わらず、
強者=平均着順2.2台という説がいまだに一般的にささやかれるのが個人的には本気で違和感しかないw
たとえ20年前はそうだったとしても、4割打者がへっていたの同様に現在は絶滅してるって考えがあんまり巷で聞かない。

というかそもそも「強者=平均着順2.2台」ってネット麻雀とかの統計データが一般的に普及する遥か前から都市伝説のように言われている印象があるが、
一体どこの誰が最初に提唱しだしたのか、個人的にはすごい疑問である。
近年統計データとか幾つか見ると1万回以上の試行回数でそれを確保できてる人って本当にごく僅かで、もう絶滅種クラスに見えてくる^^;
ちなみに僕も1500回くらいならキープできた事はある。運が良ければ3000回位なら行けるかもしれない。言い方を変えれば1000回って母集団として「その程度」、ってのが僕の見解。

ちなみにそれにもかかわらず、
巷に「自称2.2台」をちょくちょく見る点については以下の記事参照。 http://susumutakenaka.blogspot.jp/2017/06/blog-post.html

まあちょっと話が脱線したが、
野球の4割打者理論で言えば、この10年ほどで麻雀の標準偏差もだいぶ少なくなってると思われる中で、
20年前の各打ち手の平均着順、
10年前の各打ち手の平均着順、
それぞれどうなってんだろ。
とかちょっとだけ思ったのでありました。

いやまあ、
そもそも平均着順って強さの目安としてダメな点もあるけどさ。
だって麻雀ってトータルを争うゲームであって着順争うゲームじゃないからね。
それはもう前にもびっしり記事書いたので今回は割愛!
http://susumutakenaka.blogspot.jp/2017/06/blog-post_9.html