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2019年12月1日日曜日

麻雀も人狼も関係ない雑学話 その18:「PayPayなら使える」という店がやたら増えてる件について考えてみた

僕は生粋のキャッシュレス派で、現金は基本使わない。
というかこれだけ色々なポイント制度が乱立している現代、
現金を生活の主に置き続ける理由があるとしたら、
「周りにキャッシュレス対応店舗がない」
「自己管理の為(現金じゃないと無駄遣いしそう)」
位しかなく、
”なんとなく”で現金使い続けてる人たちは思いっきり損してるわけで。

さて、
そんな現代において話題になっている物の一つが「QR決済」でしょう。
クレジットカード、電子マネーに続く第3デバイスとして近年多くの会社が参入しており、
PayPay、楽天Pay、LinePay等、もはや使う側からすると「なんでこんなに乱立してるんだ」と言いたくなる状況下になってます。
各会社がシェア1位をめざしてポイント還元もやりまくってるので、
これらを多数使って恩恵受けてるちゃっかりした人もいるのではないでしょうか。

ちなみに僕の意見を先に書いておくと、
生活の中で既にクレジットカードをバリバリに使ってるキャッシュレス派の人は、
今更QR決済に手を出す必要性はあまりないと考えます。
消費者側としてはこれらはそこまで大きな差はないし、上記の還元施策も徐々に落ち着きつつあるので。
まあ生活で一円でも得したい人は、これらの特性やキャンペーンを全部抑える事ができればベストではありますが。

んで、
ここからはちょっと消費者側とは違う目線の記事になるのでその前にその点についての僕の持論書いとくと
「PayPay」と「楽天Pay」だけはクレジットカード派でも入れといて損ないと思います。

理由として
・「基本現金だがPayPayだけOK」という店は結構出てるし今後も増えると思う(こういう店でクレカを使えるようになる)
・楽天Payは数あるQR決済の中で一番節約につなげられるポイントが多い


さて改めて、
今回はPayPayについて”面白いな”と思った点、
なぜ「PayPayだけは使える」という店が増えているのか?
という点について書きたいかと。
※「楽天PAYを使った節約方法」は今回は書きません。後日気が向いたときに、、、w

皆さん、
こんなのを最近飲食店でよく見たことありませんかね?


これはPayPayの決済用QRです。これが張ってあるor置いてある店はPayPayで決済ができます。
注目すべきはこれを出してる多くの店で「クレカも電子マネーもダメ。楽天PayもLinePayもダメ。だけどPayPayならOK」という事になっている点、その理由です。

ちなみに僕は
・PayPayだけ使える
・各会社のQR決済何でも使える
という店は何件も見てきましたが、
・PayPayは使えないけど楽天Payは使える or LinePayは使える
というお店は見たことが無いです^^;

実はこれには、
PayPayはシステムをあえて不完全な形にすることで、
店への導入をすごい簡単にできるようにしている、
というIT技術視点での工夫があるため、と僕に見えてます。

さてそれを説明するにあたり、
QR決済の手順を簡単に説明しましょう。
QR決済はスマホアプリで行いますが、その際に
①店がリーダーでスマホに表示されたQRを読み込む
②店が表示したQRをスマホで読み込み
の2種類の方法で決済がされます。

①についてはほぼすべてのアプリが同じです。差はありません。
問題は②のアプリでの読み込み、
これがPayPayだけは以下の通り他と明確に違いがあります。

手順PayPay他社
1店側のQR表示店頭に店別QRを置く
(店情報のみ)
各会計毎に機械がQRを作成して表示
(店情報、会計金額)
2スマホの読み込み携帯で読み込む携帯で読み込む
3金額入力手で金額入力無し
(QRに設定済みの為)
4決済完了通信通信

御覧のようにPayPayは利用時に金額の入力が必要です。
つまり一手間かかるんですね。

がこの一手間を加えることで、
”店側に会計ごとにQRを表示される機械が不要=店用の固定QRだけ張り出しとけばOK"、
という形を実現してるわけです。
つまり表示用の機械もバーコード読込機も必要ありません。
だからこそ店側の費用や手間で差をつけることが出来き、多くの店に急速普及ができてるわけですね。
※実際にPayPay導入の店側手数料は完全無料がうたわれている。


この仕様差が意図したものなのか、たまたまなのかは正直にわかりません。
実際「PayPayはセキュリティとか人的ミスのリスクが高い」とも取れますし。
ただ個人的には「うまい事考えたなあ」と。

そもそも、
冒頭で書いた通りQR決済は消費者側にとってはクレカと大差はなく、
これのウリは「店舗側がクレカや電子マネーと比べて低コストで導入できる」って点、消費者より店舗に対する物が大きくあるわけです。
その中で「金額入力くらい手で人間がやればよくね?そうすればコスト思いっきり下げられるし」って考えてシステムのバランスを構成し
そのおかげで現状を見るにQR決済市場でのスタートダッシュって意味では大いに成功しているのではないかなと、と見えるわけですね。

システム開発すると全体バランスって大きなテーマの一つです。
自分も開発やってて「これくらい手でやればよくね?そうすればコスト大きく削れるのに」って思った経験は多々ある。
その経験からも、もしもPayPayがこのままシェアのトップを走り続けて10年後くらいに独占市場を作ったら、
システム導入の成功例として大学の授業とかで取り扱われる題材になるかもな、
と思ったのでありました。

以上、システム屋が幾つかのQR決済を使って、
現状PayPayだけ使えるお店がやたら増えてる背景について考えた雑記。


最後に参考までに、
最初の方で書いた通り、僕も「クレカを使えない店でクレカ決済をする為」にPayPayは使ってます。クレカ派ゆえにQR決済を不要と考えてる人は入れてもいいと思います。
まあYahooTポイントカードだともっと得するんですが僕はANAマイル派なのでそれはやってません^^;