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2020年1月28日火曜日

第18期雀竜位決定戦がいよいよ始まる その1

※文中敬称略

仕事が一年で一番忙しい時期故にブログも放置気味、
皆さんどうもお久しぶりです。
まあ色々と書きたいネタがあるので2月にはぼちぼちまたアップしますが、
とりあえず雀竜位A級が終わり、
当方敗退(降級)しました。。。。。
いやもう、結構心に刺さる負け方だったので、書きたい事もあるのですがそれはまた後に。

https://twitter.com/ClubNPM/status/1221047717050245122

んで、そのA級の勝利者と現雀竜位の5名による決勝が今週2/1(土)から始まるので、
今回の日記ではその面々について書こうかと。
というわけでここから先は観戦記モードで各選手の紹介をします。


「あの時あそこで勝てていれば」

競技を長くやっている選手にはこの手の自責が1つや2つはある物だ。
若い時分にたまたま勝ち上がった準決勝や決勝、
ここで未熟ゆえのミスや色々な理由で敗退した時、多くの選手はそこまで自責の念を抱かない。
「次頑張ろう」とまずは考えるし、それが正しい。

が、
その後長く競技を続けるほど大体の選手は自分が逃したチャンスの大きさを思い知る。
大きなタイトルの決勝は勿論だが、準決勝ですら長くやるほどそう簡単に得られるチャンスではない事を実感するからである。

あの時に感じた「次」は簡単には来ない、永遠に来ないかもしれない、
長く競技を続けるほど、その事実を知るほど、今の自分への自責の念は強くなる性質が一部ある。
ひょっとしたらこの選手もその思いを今も抱いてるのではないだろうか。

千貫 陽祐(せんがん ようすけ)
雀王戦A2リーグ所属、入会は第8期であり今期で競技選手歴も10年を超えている。
が、実は彼は競技の世界自体にはもっと古くから携わっている。


彼の名が競技麻雀界で知られたのは、第4回野口賞。実に16年ほど前だった。
若手の登竜門として当時から知られていたこのタイトル、
第4回の決勝で本命と目されていたのは既に業界のホープとして高い知名度をほこっていた現Mリーガー滝沢和典だった。
その声にこたえてこの年に滝沢は優勝、スターダムへの道を歩み続ける事になる。

そしてこの決勝でその滝沢を最後まで苦しめたのが当時無名のアマチュア選手こそ千貫だった。
その非常に珍しい苗字から、彼の名前はこの時なんとなく業界で知られる事となる。
※彼はその後の6期も野口賞でも決勝に行くが、ここでも優勝はできず。

そんな彼は日本プロ麻雀協会の門をこの決勝の約5年後に叩く事になる。
「今になってか・・・」
珍しい苗字故に彼の事は新入会者の名前を聞いた瞬間にすぐに解った。
プロになるという選択肢を麻雀界に携わっていてもすぐにとらない人というのはたまにいる。
現雀王の堀慎吾、そして千貫はまさにそれだった。
競技自体にはマイペースで携わり続けながら、
生活環境などの問題もあり本格的に選手の看板を背負う事はなんとなく避けていた中、
あの決勝から長い時間を経て意を決した、という所だろうか。

その後粛々とプロ活動をつづけた彼、
だが順調に昇級は重ねながらも大舞台には縁がなかった。
そして今回の決勝という舞台は彼にとって2回目の野口賞決勝以来なんと約13年ぶり、
滝沢との戦いに敗れてからは16年という歳月が流れている。


あの決勝、
千貫の中でどのような思いがあるだろうか。
もしあの時滝沢でなく千貫が勝っていたとして、どうなっていただろう?
多分滝沢はその後も順調に麻雀界の中心で活躍を続けていたと思う。
彼のカリスマ性は簡単には折れなかっただろう。

千貫はどうだっただろう?
勝っていたらひょっとしたらすぐにプロになっていたかもしれない。
業界の期待の若手になっていた未来があったかもしれない。
まあ今となっては埒のあかない空想だが。

ただ一つ言えるのは、
長い時間をかけて久々にチャンスを得た彼の今回にかける決意は並々ならぬものなのは容易に想像ができる、
という点である。
のらりくらりと競技をしている人というのはそもそも選手を10年も続けない。
いうならこの決勝は、
そんな彼の10数年におよぶ競技麻雀へのリベンジではなかろうか。
そんな風にも見えてしまう。


ちなみに過去に放送などに出る機会も少なかった千貫の麻雀に対するデータも実は少ない。
よって僕も彼の打ち方のタイプというのはよく知らない。
キリっとした正統派を思われる見た目の彼だが、
過去の対局で「なんだこの捨て牌?」って感じの技を結構やられた経験もあり、
実は凄いトリッキーファイターなのかも、とか色々と考えたりする。
そんな彼の正体が垣間見えるのではないか、という点がこの2/1から始まる決勝の注目ポイントと言えるだろう。

さて、
千貫について「競技麻雀へのリベンジ」という言葉を先ほど使ったが、
一方で「雀竜位決勝」という舞台にリベンジをもくろむ男、これが今回の挑戦者の中に2名いる。
というわけで次はその2人を紹介しつつ、
もう残った全員もこんな長々とは書かずにさらっと次の記事でまとめて紹介する予定
続く

決勝1日目URL
https://freshlive.tv/threearrows-ch/275682