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2016年11月7日月曜日

私見にともなう麻雀プロ紹介その3:小倉孝



http://mj-news.net/mjpro/pd/2015080218655


正直にあまりのベタ誉めっぷりに、
自分で読んでいて気持ち悪くなった部分もあり、
そのまま封印してやろうかとも思ったのですが、
労力が悲しいのでアップしてみようと思うw




以下本文:



人間の歴史を見てみると、
とあるジャンルにおける研究や技術の全体レベルが、
一人の天才の出現によって一気に数十年・数百年分進歩した事例というのが幾つか見受けられる。

万有引力を発見したアイザック・ニュートン
時計の歴史を200年早めたといわれるアブラアム=ルイ・ブレゲ
ボクシング界伝説の王者シュガー・レイ・ロビンソン

個としての実績は勿論、
その分野の全体レベルを劇的に引き上げた功績は現在でも語られている。


・・・・と、まあこんな偉人と比べるのはあまりにもあまりにもオーバーなのだが^^;、
小倉孝がもしも日本プロ麻雀協会にいなかったら、
現在の協会員達の麻雀レベルや研究は数年は遅れた物だったのではないか、
個人的にはそう思っている。

協会に三期前期で入会した彼は瞬く間に雀竜位戦を勝ち上がり、
そのまま第三期雀竜位に輝いたのだが、
その過程における彼への評価はお世辞にも高いとはいえなかった。

とある東大を出た麻雀プロが対局が終わった後の酒の席で
「新人の小倉ってヤツが酷かった。何でもかんでもリーチして全部あがられたわ・・・」
と嘆いていたのをよく覚えている。
※ちなみにその数年後、彼は協会トップクラスの小倉支持派になっていた。コウモリ野郎めw

当時の麻雀界では
「リーチ=防御ができないリスクのある行為=愚形リーチはご法度」という古くからの考えににとらわれる者が多い中で、
役あり愚形も平然とリーチをする彼の戦術は発想の外だったのである。

しかし彼が雀竜位を取り、奇しくも同時期にかの有名な「科学する麻雀」が発行されると、
協会内では「小倉の最先端の麻雀を分析しよう」という者が増える事になる。
僕も当時は彼に色々と刺激を受け、その打ち筋や考え方を分析し、真似ようとしていた。

そんな中で麻雀界では当時、「小倉リーチ」「協会リーチ」という単語をよく耳にしたものである。
というか今でもたまに聞く。

これは「協会のプロ達が打つような軽々しいリーチ」という揶揄だった。
前述の考え方もまだある中で、愚形でも張ったら積極的にリーチをかける協会員達の打ち筋は批判される事も多かった。
まあ確かに今考えると打ったら損な軽がるしいリーチもあったかもしれない。

でも僕は
「協会リーチ=大して考えてない浅いリーチ」って言い方は否定したい。

あの時代も今も含めて
「協会リーチ=協会員が戦術に対する固定観念に捉われず、ちゃんと損得を考えて判断して打つリーチ」
と言いたいかな。

あと小倉と昔話した中で、
僕個人的には小倉リーチ(≒協会リーチ)とは、
「愚形リーチをかけたい訳じゃない。
なるべく愚形にならないように考慮をした進行が重要。
特に2シャンテンへの戻しはしっかり損得考えるべき。
でもその進行の中で結局愚形で張ってしまったのであれば、
いちいち崩すよりもリーチしてしまった方が得な事の方が多い。
だから大体リーチ」
とも言いたい。
長くてすみませんw

そして改めて見てみると、
あの頃小倉の麻雀を研究していた協会員達って、
今でも結構第一線で現役を続け活躍している人が多いと思う。

それはやはり当時麻雀について熱心だった若手ほど彼についての研究をしていた事のあらわれかもしれない。
まあ打ち方こそあの頃と大幅に変えてる人が大半だけど。

ちなみに今でも彼を認めていない協会のベテランは一部にいる。
でもそれは彼がそれだけ注目を集めた選手だという事ですかね。

最後に、
僕の目から見たら協会史上一番の天才はやっぱ彼です。
彼に匹敵する天才となると、その数年後に出会う仲林圭、さらに数年後に出会う渋川難波あたりなんですが。
それでもやっぱり彼がNo1ですね。
小倉孝の凄さはタイトルとかの数字以上の所、協会にもたらした影響の部分にある。
これが今日の結論かな。
まあ数字上も十分すごいんだけどさw

ちなみに昔協会の後輩にこんな質問した事があります。
①麻雀研究が進んでいなかった時期において革新的な打ち方をして実績を出した小倉
②麻雀研究が進んだ近年において最先端の打ち方と高い技術で実績を出した渋川
皆さんどっちが凄いと思います?
まあどっちも凄いんですけどねw