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2017年10月24日火曜日

序盤に重要なスキルが終盤は害になるケースがある というお話

以前にこんな記事を書いた
「実は終盤よりも序盤の方が選択が難しい」
アナログゲームには
「序盤」「中盤」「終盤」という段階があり、
一つのゲームでありながら、各段階で求めらるスキルは実は結構異なる、という内容だ。
https://susumutakenaka.blogspot.jp/2017/07/blog-post_21.html

麻雀というゲームは総合力のゲームである。
序盤の達人であり終盤の達人、という人が真の王者ではあるが、
そこまでのレベルというのは競技選手でもそうはいない。
というか人間である以上は好き嫌い=スタイルというのが確立される中で、
どうしても得手不得手も発生する。
将棋のトッププロでさえこの傾向があるというのだから、
麻雀にもあって当然だろう。

たとえば現在第16期雀王決定戦を戦っている面子だと金太賢とか、
僕の目から見てかなり終盤力が強いと思うが、序盤が結構不可思議だったりもする。
注意:
といっても一般的なレベルに比べれば、その道の真の強者は不得手のジャンルも一般人以上には上手くこなす。
これは当たり前

そしてこういった序盤、終盤をうまくこなす1つのコツがある。
「序盤は視野を広く浅く、終盤は視野を深く狭く」
という基本スタンスだ。


そう両者はまったく逆の視点を求められるケースが多い。
だからこそ冒頭のような状況が発生しうるのだ。
そしてこういった序盤・終盤の思考の切替が極めて上手い人というのは、やはり強い。



麻雀の場合、
局単位について考えてみると、
序盤については色々な可能性を示唆するが、
終盤になるともはや「攻め or オリ」といったシンプルな選択が迫られる局面が多いし、
時間的制約(巡目)を無視して手代わりを悠長に待てばそれこそ大きな損をする事が多い。

半荘単位等で考えると

例えばこんな配牌をもらったとして
二五九①⑦⑧⑨468白白發 ドラ9

東1局であれば全体を俯瞰して考えるべきであり、
スピード・打点のバランスを考えて①か二あたりを切るのが無難だろう。

でも点数状況という制約が出てくる終盤だと、
スピードに意味がない局面では全体俯瞰するよりも手役側の視点を強く置くのが大事だし
打点に意味が無い局面ではその逆になる。

オーラスアガリトップなら①九あたりが第一候補になるだろうし、
満貫条件であれば五や4あたりが第一候補にもなりえる。

このように「色々なポイントを考える」よりも
目の前にある状況に的を絞ってそれに必要な情報をより精査することが大事であり、
全体視点を持ち込む事は無意味=害のケースが多々あるわけだ。
結局そこのスキルの切り分けが出来なければ全体を効率的には運べないわけである。


人狼ゲームについてもちょっと考えると(あんま良く解らないけどw)、
序盤に求められるのは盤面の整理能力や縄数カウント、
いかに色々なケースを追いつつ全体を俯瞰できる選択ができるか。
でも後半になると、会議時間も限られ決め打ちも必要になる。
こうなるともはやレアケを追う細かい視点は害になるケースがあって(時間の浪費や方向性のブレを生む)、
大体の方向性を把握した上で、各自の黒要素や自分の白要素をアピールする事が求められる、
と個人的には思ったりする。


伝わりますかね?言いたい事。

引き出しの多さは大事、
そして求められる引き出しは様々、
でもこれらを状況によって上手く使いこなす事が大事、
この理論がよく言われるのは、
アナログゲームのそういった性質が起因している。

そんなお話でした。




いや、この間フリーで同卓したお兄さんの「たられば論」があまりにも凄かったのでちょっと愚痴として書いてみましたw
「こうしとけば」「ああしとけば」ってひたすら喋られて、
その中で3連勝されましたけどね!
(ーー;)
(ーー;)
(ーー;)