日本プロ麻雀協会の第16期女流雀王が決定する。
去年と同じくたった1人の勝者に対して、3人のサンタさんが決定する瞬間、結構酷な話である。
改めて現在の状況は以下の通り。
順位 | 名前 | ポイント |
1 | 朝倉 ゆかり | 206.8 |
2 | 竹居 みつき | 158.7 |
3 | 水崎 ともみ | -63.1 |
4 | 佐月 麻理子 | -302.4 |
朝倉、竹居のどっちかが勝者となる可能性がやはり高い。
佐月は現実的にはかなりきびしい、
そして水崎だが、まあ厳しい事に変わりはないがこれくらいの条件ならクリアしてきた例はいくつかある。
というか、去年の朝倉がまさにそうだったわけで。
さて水崎といえばよく覚えているのは第12期女流雀王決定戦である。
大崎が協会史上初となる3回目の女流雀王戴冠となったこの年、
最後までその大崎に食らいついたのが彼女だった。
※詳しくは協会観戦記の方をご覧ください。
http://npm2001.com/joryu/12-joryu/12-joryu3.html
15回戦中14回戦の開始時
大崎 初音 +138.0
水崎 ともみ +12.5
冨本 智美 +11.3
眞崎 雪菜 △161.8
首位の大崎に対して、水崎・冨本が残り2回でまくれるかという勝負、
そしてオーラスを迎える頃には冨本が箱下寸前まで点棒を減らして厳しい位置に、
それに対してこの半荘に大崎の着順さえ上回れば望みをつなげる水崎、
オーラスにて以下のように5100点差を突き付けられていた。
冨本(東家) 3400
水崎(南家)22100
眞崎(西家)47300
大崎(北家)27200
そこに中盤にて以下の手牌
四五六①②②③③④④④⑤⑥4 ドラ 七
4を切れば①④⑦待ち。
ただしリーチしても条件を確実に満たせるのは①のツモor大崎からの①でのロンのみであとは裏ドラ期待。
一方で①を切れば4単騎待ち聴牌。
ダマでも大崎直撃なら逆転、リーチをすればどんなアガリでも無条件。
苦しい待ちだが親の冨本はオリない以上は河に出る可能性はあるし、冨本が聴牌での連荘もありえる。
長考の結果、
既に大崎が役牌をポンしているのもあり、水崎は4切りで①④⑦の3面待ちリーチに踏み切る。
そして数巡後に④を大崎から直撃、
裏ドラが1枚でも乗れば2着逆転となり最終戦にも現実的な目があったが・・・・
四五六①②②③③④④④⑤⑥4 ロン④ ドラ 七 裏 8
事実上、勝負が決した瞬間であった。
「まあ仕方がない・・・」が見てた正直な感想である。
ここで3面待ちリーチをした以上、大崎からの直撃は見逃せない。
そういえば2017年度の最強戦では似たような局面で裏にかけての見逃しがあった。
これに対してネットで「裏が乗らなきゃ叩かれるし、ツモあがれば賞賛される」との意見を見かけたが、僕としちゃ全く否である。
lこの例からすればここで倒さないのなら、①を先に切るべきだし、
最強戦にしても辛らつな私見を言えばあそこで倒さないならもっと違う手牌進行をすべき゚だったと見るし、
最後の裏ドラというオプションまで考えての進行プランというのは全くもって否定される筋合いはないのである。
ただまあそこにあった「終わってしまった」という事実、
観戦者よりも本人が大きく落胆していただろう。
観戦していた会場の空気もとてつもなく重かった。
あれから4年、今年こその雪辱なるのか、
厳しい位置ではあるが本人の気迫は並々ならぬものではなかろうか。
まあただ現実的なメインは朝倉と竹居というのも事実。
朝倉が史上初の4回目の戴冠となるか、竹居の初戴冠なるか、
まさに女王vs新鋭という位置づけの戦い。
ちなみにこの構図を見て個人的に思い出すのは、
第6期女流雀王戦(もう11年前かw)の最終半荘。
当時既に女流のトップだった崎見百合と、新鋭だった上田唯との戦いである。
この時は崎見の圧勝だった。
僕も14回戦から観戦してたのだが、
ぶっちゃけ僕は15回戦東一局の途中まで見たあたりでもう「技術もメンタルも圧倒的に崎見が上」と感じたし実際にそのまま崎見が勝利、
技術面は勿論、タイトルの重みや勝ち方を知っている崎見の壁は高かった。
※まあそのうち気が向いたらこの回も記事も書いてみるか。
さて今年はどうなるか、
この日は暇なのでリアルタイムで楽しく拝見させていただく予定です(^^;)
ニコ生 http://live.nicovideo.jp/watch/lv309135094
Fresh! https://freshlive.tv/threearrows-ch/174311