follow us in feedly このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年2月12日月曜日

決勝という特殊状況への対応(16期雀竜位決定戦2日目より)

今年の雀竜位決定戦、2日目10回戦のオーラスにて、
競技麻雀ならではのちょっと面白い状況が発生した。

7:59:23頃より
http://live.nicovideo.jp/watch/lv310554329
https://freshlive.tv/threearrows-ch/186776

オーラス(南4局1本場)を迎えて以下の状況
点数ポイント
江崎4400088.7
坪川-1100-6.2
西ヨンス17700-60.5
斎藤39400-23

トータルトップ江崎がこの半荘も1位をとるのはいよいよ避けたい3者、
江崎がラス親である事を考えるとこれが最終局なのは明白。
頼みの綱は江崎と4600点差の斎藤俊、
そんな中で斎藤に以下の聴牌が入る。

二三七八九⑥⑦⑧23499 ドラ四


一は既に彼自身が切っているフリテンだが状況を考えるとこれを曲げない手は無い、
というかここまでの手作り自体がフリテン覚悟のドラそば受けである。

斎藤はもちろん、坪川・ヨンスとしてもこのまま江崎にトップを取られるよりは斎藤に捲くって欲しいのは自明の理。
坪川の手はもう形にならない為一発目から無筋を差込に行った。
ヨンスも状況的には同じだったががこちらは牌姿が良く、江崎からの6400直撃もできる可能性があるゆえに更に悩ましい。


結局、
他家は差し込みをする事ができず(フリテンだから当たり前だが)、
斎藤はツモる事ができず、
江崎のトップを許す結果となる。

がここで解説の堀慎吾大先生も言っていた通り、
タイトル戦の終盤にさしかかる超特殊条件化だからこそ、坪川・ヨンスにもっと取れる戦術があったのが面白かった。

①北家の斎藤に一回でも多くのツモが回るように、とにかくチー・ポンを入れる事
そのためにも坪川はヨンスが鳴けそうな牌を意識的におろす事が必要、
また坪川もヨンスも出来る限りチーを入れられるように、牌の横のつながりを意識して鳴ける牌を出来る限り多くしながら進行すること

②ドラを増やす為のカンをする事
特に斎藤のツモ番も増やせる大ミンカンは出来ると大きい

まあ傍から観戦者として全体俯瞰できる立場に居るとこういった事をすぐ意識も出来るが、実際に卓に座ると出来るかは別物、
結局ヨンス・坪川ともにこの点は完璧に立ち回れなかったのもあり、上述の通り江崎トップで終了となった。

普段の麻雀だとあまり起きないこういった判断がフルに必要になる局面、
「難しいなあ」「面白いなあ」と思う一方で、
「いよいよこの決勝も煮詰まってきたな・・・」と思った瞬間である。

ちなみにこの前局の江崎先生、
トータルトップかつ2着目でむかえたオーラス0本場にて3巡目でこんな聴牌

次巡出た二での3900は平然とスルーして、
直後に引いた中にてリーチして2巡後にツモ4000オール、

まあこのスルー判断は点棒状況的にも至極自然、
個人的には「二をツモったら2000オールおとなしくあがるかな?ツモ切り?フリテンリーチ?」位が関心だったけど。
それにしてもこの局面でこの聴牌を入れられる事自体が持ってる^^;
他家3人からすりゃ心折れる瞬間ってヤツですね。
「そこで折れてる場合じゃない」ってのが決勝とはいいつつも。

現在以下の通り江崎が一歩抜けてリードしているが、まだまだこれくらいなら最終日で逆転は十分可能な状況、
https://twitter.com/ClubNPM/status/962281882846048256

最終日は2/18(日)に以下URLにて、
第16期雀竜位誕生の瞬間を是非ご視聴ください^^

http://live.nicovideo.jp/watch/lv310554446
https://freshlive.tv/threearrows-ch/186781