follow us in feedly このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年8月23日木曜日

最先端デバイスがもたらす変化

ちょっと興味深いツイートを先日みた。


AppleWatchは腕時計と非常に似た形状ながらスマホと同様の機能を持っている。(詳細は実はよく知らん・・・w)
まあ上述のケースについてはただそれでラインでも見てただけかもしれないが、
これをつかってやろうと思えば「通し」と言われるようなイカサマが出来るかもしれない。
①対局者がAppleWatchを付ける
②協力者が相手の待ち等をラインで連絡
③対局者は届いたメッセージをさりげなく腕時計見る形でチェック
ただ現実的には②の送信行為を効果的かつ即時にやるのが大変だろう。でも可能性としては十分にありえる。
漫画「天牌」で携帯電話とローズを使った「通し」というのがあったが、それよりももっとスマートな方法だろう。


ITデバイスの進化というやつは、我々の日常生活に思いもよらない変化、今まで想定していなかったケースを生むことがしばしばある。
それに関連した僕が大学生の時の思い出話をちょっとしたいかと。

さて、今の20代の学生とかには信じられないかもだが、
僕が大学生1,2年の頃は試験中に携帯電話は机の上においてもOKだった。
しかもちょっといじる位なら何も言われなかった。

今となっちゃウソみたいな話である。
「そんな事したらカンニングし放題だろ!」と思うだろう。
でも当時はOKだったのだ。

何故かというと、
当時普及していた一般的な携帯電話の性能では
「携帯電話に大容量のメモを入れる」
「携帯電話でネットを見る」
これが出来なった為である。

当時携帯はただ電話するための道具だった。
付属したメール機能も、送受信できるのは50文字程度だった。
つまり「こんなものを机の上に置いたところでカンニングなんかできない」と大学側はタカをくくっていたのである。

これが劇的に変わったのが2000年頃、
Docomoの「iモード」が特に有名だが、
ネット検索が可能、何より数百・数千文字のemailが送受信できる、
そんな最先端デバイスが世に出てきた事だ。これにより携帯の用途は従来からおおきくかわったのである。

ところがリリース当初の広く普及する前は、そんなものがあると大学側は認識しきってなかった。
一方で最新流行に敏感な若者がこれににどんどん機種変更をしていき、携帯に数百文字以上の情報を簡単に打ち込めるという事実、それに対する大学側のガードの甘さに気づく。
そしてカンニング用の長文emailを携帯に打ち込み、「時計のかわり」と称して携帯を机の上において、堂々とカンニングしながらテストをうける、こういう行為が結構されていたのだ。
まあ大学側もバカではないので1年くらいで「携帯禁止」という文言がテスト時の注意に追加されたが。


昨年、日本将棋連盟は携帯デバイス機器の対局会場持ち込みを禁止とする規則を発表した。
昨今のデバイスの小型化、高性能化、これは麻雀界としてもけして他人事ではないのかもしれない。
もしもこの先時代が進めば、麻雀AIをAppleWatchにて利用して打つという事も出来るかもしれない。
そうでなくてもAppleWatchを2台使って上述の「通し」をするというのは、もうやろうと思えばできる行為だろう。
そういった事を防ぐためにも、我々競技選手や団体運営がそういった状況を把握して必要な対応をしてかなきゃいけないんだろうーな、
と思ったお話でした。

ちなみに余談、
先述の携帯電話利用禁止が出たのち、
カンニングが出来なくなり困った大学生達が何をしたかというと、
今度は小さいメモにテストの答えを書いた物、つまり「カンニングペーパー」を作成する行為がかなり横行する事態となったのである。
最先端デバイスを封じられた若者が行き着く次の手段が古来の超アナログ手法ってのが、見ててちょっと面白かった。
そんな大学時代の思い出。