「武中さん。こんにちわ。」
『ああ、キバヤシさん。今日も何か御用ですか?』
「以前に書いた以下の記事あったじゃないですか?
下手なのに強い人、上手なのに弱い人 その1
下手なのに強い人、上手なのに弱い人 その2」
『ああ、ありましたね。』
「その中で”イケメンは麻雀が強く見える。嘘のようだが本当の話。というか、巷の雀力評価なんてそれ位テキトーだ”っておっしゃってましたね。」
『はい。言いましたね。』
「じゃあ、麻雀プロの多くは、少なくとも武中さんは、どのように他人の実力を評価してるんでしょうか?その方法ってなんですか?」
『難しい質問ですねえ・・・・』
「あれ、即答できないとは珍しい。」
『はい。実は僕自身も”自分がどれくらいの数の打ち手の麻雀の実力を正当に評価できているか?”と聞かれると凄い困ります。
そりゃまあ”ある程度の粒度の評価”ってなるまあまあ数はいるかもしれないですが。(いやこれすら自信が100%ではないけど)
でも自信をもって”この人の強さのレベルを知っている”と名言出来る相手なんて本当に限られますね。』
「そんな物なんですか・・・」
『理由は主に二つあって。
まず理由1、
麻雀の実力って減点法=どれ位ミスをしないか、で計らなきゃいけない点があるんです。
つまり正確な判断を下すにはそれなりのサンプル観察をして、その中で”どんなミスをしたか”、”どれ位の数ミスしたか”のミスの度合いを見るのが不可欠だからです。
つまりかなりの回数をみた中でないと正確な判断ができないんですよ。』
「あー、、、つまりサンプル数を省略するのが難しい=時間が絶対にかかるわけですね^^;」
『はい。”どれ位ミスをしたか”って視点はどうしても”細かい実力評価”にかかせませんので。
んで理由2、
打ち手の実力や雀風って1,2年たてば結構変わってしまうことです。これは競技選手としての勉強を続けてれば当たりまえ。
つまりこれによって”数年前なら実力を正確に把握してたけど今はワカラン”ってケースが結構あります。』
「前もそんな話されてましたね^^;」
『まあつまり僕としても”●●年前のAさんの実力はそれなりに細かく把握してた”ってケースはあります。現時点で把握が出来てる人間もちょっとはいるかもしれない。
でも常に正確に把握できてる相手なんて考えるまでもなく皆無です。
一時点で把握する事すら世間のイメージよりかなり高いハードルであり、しかもそれが出来た時点は相手の実力も常に変わってるケースが大半ですから。』
「・・・なんか聞いてるだけで非現実的な作業の気がしてきました。
でもまさかそれじゃあ実は世間のプロ同士は全然お互いの実力を見極めていない、って事ですか?」
『いや、それは違います。
ここまで述べてきたのはあくまで”物凄い正確に計る”って前提です。
最初に言った通り、もっとアバウトでよければ結構簡単に把握できる部分はあります。
そしてそれによって”細かく計るまでもない”って判明する人がほぼほぼ大半だからこそ、”細かく計る事の必要性自体が低い”、ってのもありますよ。
(まあ何も考えずテキトーに他人の実力語ってる人が多くいるのも事実の一つではあるけど。)
」
「じゃあその方法について教えてください^^」
『まあ方法というか考え方ですけどね。じゃあせっかくなので。
キバヤシさんにとっては正直あまり役に立たない話かもしれないですが。
ただここで書いた事以外にもサークル毎の文化の違いとかいろいろな背景があって、実力評価って本当に難しいんですよ^^;』
続く