2020年の最強戦は、RMU代表でありMリーガーでもある多井隆晴プロの優勝で幕を閉じた。
https://kinmaweb.jp/archives/122438/2
優勝コメントでご本人が語っていた通り、最強戦は多井さんが常々自分の尊敬するプロとして名を挙げている故・安藤満の悲願のタイトルである。
「最強戦と安藤満」という題目だけで記事一つになってしまうレベルなので今回は詳細は省くが、多井隆晴の最強戦優勝に安藤さんの姿も重ねた競技のオールドファンは僕だけではないと思う。
さてちょっとこの決勝における別のメンバーについて触れてみたい。
決勝卓で4位だった本田朋広プロについてである。
ここからはあくまで僕個人の勝手な見解なのだが、
今回の決勝で優勝への可能性、いわゆる分岐点が一番多かったのは多井さん、次が本田さんだったのではないか、というのが正直な感想である。
本人も明らかにミスとして挙げていた放銃はまあヒューマンエラーの類なのだが、
その前の東場での2回の和了逃し等、決勝卓という事を踏まえて強気に踏み込めばあがりをさらえてた可能性もあるように見えた岐路があったように見えている。
ちなみにこれは別に「良い」「悪い」の問題ではない。
そもそも上記の局面はイチかバチかの勝負もリスク回避もどっちも考えられる局面だったし、
本田さんは連盟のグランプリMAX優勝経験もありこういった踏み込みの重要さは心得てる人だろうし、
それ以前に本田さんの守備力が無ければ決勝卓に行くことも難しかったことを考えると、
これはもう「分岐点」と呼ぶ以外にない物なのである。
ただこの決勝を見ていて、競技麻雀打ちの攻撃と守備のバランスの難しさについて改めて思ったのであった。
決勝という舞台ではある意味狂気に近い攻撃性が求められる一方、そこにたどり着くまでには守備力が強い味方になったりして、永遠のテーマだなあと、、
いやまあ、多井さんのコメントきいてると「そんな事考えるより麻雀プロたちはもっと勉強して全スキル磨け」と言われてる気もするのだがw
さて、改めて歴代女流雀王の面々を考えてみる。
歴代最多4回の優勝を誇る朝倉ゆかりと言えば比較的守備のイメージがあるが、
それ以外の優勝者は大体攻撃タイプというイメージの気がする。
朝倉に次ぐ優勝3回を誇る大崎初音はリーチ主体のキレッキレの攻撃派の印象、
近年の優勝者である豊後葵や冨本智美あたりも攻撃よりの印象、
そして今回の決勝メンバーであり歴代女流雀王獲得者である2名も間違いなく攻撃派、と思われる。
逢川恵夢(あいかわめぐむ)
17,18期を連覇中の現女流雀王。
目指すはもちろん朝倉・大崎・眞崎も達成していない前人未到の3連覇である。
若干速攻派の印象もあるが、別に打点を見ないわけではない、
そして押すときは地の果てまで押すイメージ。(本人はいや、私守備派です!とかいうかもしれないが、、?)
佐月麻理子
第14期女流雀王、そして第26期麻雀マスターズというオープンG1タイトルの優勝経験もある。
こちらも押すときは地の果てまで押すイメージ。(本人はいや、私守備派です!とかいうかもしれないが、、?)
というか改めて歴代優勝者を見て見ると、
女流の攻撃派の代表格がずらっと並んでるように見えるのは俺だけ?
当人たちがどう言うかは知らないが、、w
そしてそんな女流雀王の歴史に新たに名を刻むべく参戦する2名
大島麻美
昨年度に次ぐ2年連続の決勝進出。
第2回女流モンド新人王戦優勝で突如としてモンドの舞台にデビューし、その勢いのままに第16回女流モンド杯を制覇、
協会公式戦の優勝経験こそないが、実績は十分の選手である。
ちなみに昨年の記事でも書いたが、14期前デビューの彼女が優勝した場合、12期以降デビューの選手としては初の女流雀王優勝者となる。
https://susumutakenaka.blogspot.com/2019/11/18.html
最後に澄川なゆ
第9期前期デビュー。
キャリア10年目にして初めて掴んだ公式戦決勝の舞台、
実績では他3人に劣るが、女流雀王はもちろん雀王戦にもこの10年足しげく参戦しておりB1リーグ(当時名B2)での参戦経験もある彼女、経験は十分。
ジャイアント・キリングを起こす条件は十分に整ってるように見える。
大島、澄川が攻撃派が幅を利かす女流雀王の歴史に待ったをかけるか?
、、、と言いたいのだがそもそもこの二人もゴリゴリの攻撃派だったら同じだがw
大島については何回か対局を見ているが(ゴリ押しタイプという印象は無いかも)、
澄川については本当にデータが無いだけに楽しみともいえる。
放送は以下URLです。ぜひご視聴ください。
OPENREC
https://www.openrec.tv/live/nqz5wqy1dzv
ニコニコ生放送
https://live2.nicovideo.jp/watch/lv329246474
YouTube(1回戦のみ無料)
https://www.youtube.com/watch?v=IvZoqaA25pk
ちなみにちょっと気になって調べてみたら、朝倉ゆかり、大崎初音の両名がいない決勝は、第6期以来13年ぶりだそうです。
W鈴木が不在の決勝も1~17期ではたったの2回(第1,4期のみ)とトンデモな状態だったのですが、
こっちもなかなかの数字ですね、、、、、