ちょっと気がむいたので唐突に書いてみようかとw
約10年以上前に発刊された麻雀界の衝撃の一冊
まあこの本についてのレビューを昔頼まれたけど、
書いた内容が大幅カットされた悲しい過去もあるのでw
はじめに言っておきたいのが、
僕が今まで読んだ中で一番他人にお勧めする麻雀戦術著書は「超入門 科学する麻雀」だという点です。
各ページの戦術論は少々昔の物で、今更感もあるし現代では古い物もある。
でも現代でも有効な戦術は多々書いてあるし、
何より所々にある、とつげき東北氏・小林剛プロらの会話部分の内容がすばらしいから。
この本読んでみると、戦術よりもまず麻雀というゲームの本質をしっかり理解できる、そう思います。
そして勝率を上げるために有効度が高い情報をきっちりピックアップし、有効度が低い情報をきっちり切り捨てている。
戦術とかをもっと覚えて特に上級者とかへのステップアップをしたいと考えている方に特にお勧めしたいし、
麻雀プロでも読んでみて損はしない一冊だと思います。
ただ一方で、
この本は麻雀プロの目からするとちょっと問題点を孕んでいます。
それは上述の「有効度が高い部分のピックアップと、有効度が低い部分の切り捨て」です
この本は僕から見て、
「いかに少ない労力(勉強量)で勝率を上げる事ができるか?」
という点に重点が置かれている本なんですね。
よってこの本の内容を基にプロの戦術や思考を理解しようとすると少々誤解がうまれます。
※というか冒頭の通り、そういう現場を何回か見てきました。
麻雀には確かに勝率を上げる上で、
効果が高く・明確で解り易いポイントが幾つか存在しております。
代表的なものは①自分の手牌組み②点棒状況の把握、と言ったところでしょう
ここだけに注力してまずしっかり勉強すれば、かなり勝率を手早く上げられるのは事実です。
科学する麻雀の基本スタンスもまさにそこにあります。
「出来る限り少ない労力(勉強)で効率的な対価(勝率)を得る」という考えな訳です。
ところが麻雀をギリギリまで強くなりたい人ってなると話は別なのです。
労力云々よりも、実力の上積みを考えます。
たとえば代表的名なのが「読み」。
麻雀プロはこれについて結構な勉強量をさく人が多い。不確定要素が多いだけに特に。
でも実際の勝率にどれだけ直結するかと言うと、上述の物に比べて微小だとおもわれます。
不確定要素が多く、勝負への影響機会も少ない、勝率を上げる上での有効度という観点では勉強に見合わない要素かもしれない。
だからこそ科学する麻雀ではそれを枝葉切りしている
でも麻雀プロは平均着順を0.01でも上げる要素を常に模索して、「小さなメリットしかない」と切る事はあまりしないんです。
それが冒頭でいう「ベースの違い」という奴ですね。
ただまあこれは逆に言うと以下の様にもいえます。
「麻雀には、明確に解りやすくしかも勝率を上げやすいポイントがある、一方で実は労力に見合わないポイントもある」
つまり「もっと強くなりたい」と思う中級者の方等が、いきなり「読みの勉強」から入るのは、個人的にはちょっと否定したいですね。
先に抑えるべきポイントがあるのでは、と。
さて改めてまとめ
科学する麻雀の戦術は、
上述のようにコスパの点では非常に優れていると思います。
50の労力で70の強さを、70の労力で80の強さを身につける事が出来る優れものです。
ただ競技選手が最終的に目指す強さって、
80の労力で83の強さを
100の労力で100の強さを、という考えが基本だと個人的には思う訳です。
どんなに効果が低い情報でも簡単には枝葉切りしないのです。
まあ個人的にはまずは枝葉を切ってみて、そのあと徐々に生やすのが、一番バランス良いと思いますかね。
そんなお話でした
さてこの記事書いて思い出したのですが、
以前に麻雀戦略論についての記事を書いたのがすっかり放置されてましたね・・・・・
http://susumutakenaka.blogspot.jp/2016/10/blog-post_4.html
そろそろ続き書きますか。