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2018年5月16日水曜日

勝ってる時に歯を食いしばる難しさ

ちょっと前にツイッターでこんなアンケートをとった

①会社から報酬を貰える事になりました。
今貰えば100万ですが、しばらく待つと増えるor減る可能性があるとの事です。
②会社に罰金を払う事になりました。
今払えば100万ですが、しばらく待つと増えるor減る可能性があるとの事です。
さて貴方はそれぞれどう対応しますか?

https://twitter.com/s_takenaka0821/status/991872049176952832


まあ
会社が社員に罰金請求したらそもそも労働法違反とか、
結局はトータルでの損得を計算してどっちかを決めるべき、
ってのが正解っちゃ正解ですが今回調べたかったのは、この設問をぱっと見た時の人間の心理動向

んで結果はリンク先をご参照なのだが、
ここで一番「想定どおり」と思ったのが、
①の”受け取り”について、9割弱の人間が「即」を選んでいる点である。

ここから改めて主張したのが、
人間の動かしがたい深層心理の一つに「目の前にある利を確定させたい」という意識がある点、
それにより人間は勝負事をやるときに「勝ちたい」ではなく、「負けたくない」という願望が強く働くケースが多い点である。

そしてこれが
「リードしているときは早々の撤退」
「負けているときは粘る」
という行動を引き起こすことになりがちになる、
この点は行動心理学でも語られてたりするし、無論麻雀でもそれはいえる。

ある程度麻雀のロジックを覚えた中級者レベルを前提に考えてみると、
負けてる時にあっさりとアガラスをする人、
思い切った戦法でラス抜けを目指す人(トップ争いを邪魔しちゃいけないという謎の美学を持つ人もいるが)、
この点は結構人により分かれる。

ところがこの両者とも、
リードを作ってトップ目に経つと、その後はリードの遵守のみを考える人が両タイプにおいても大半を締めたりする。
そこだけは一様に足並みをあわせる不思議な傾向が結構ある。

いわば負けるときは各自の方法で歯を食いしばってその挽回もしくはリスクヘッジをするが勝ってるときは一様に利確に徹するのである。



が、
これはやはり麻雀のゲーム性を把握しきれていない=トータルで観ると非常に不味い戦法である。

回数無制限のフリー雀荘であれば、勝ちというのは結局負けたときへの貯蓄である、という側面がある。
一方でタイトル戦などであればトータル通過を考えると一回のトップから先の事も考えて、そこからの加点についての言及が物凄い重要になる。(特にワンデー大会)

言うなら熟練者というのはその点を熟知し、
勝っている時も負けている時も自分のルールに則り常にリスクとリターンを考慮して歯を食いしばってる人、とでも言うべきか。

負けてる時に歯を食いしばるのは誰でも出来る。既に苦しいわけだから。
ただ楽な時に歯を食いしばり、必要なリスクも読み取って勝負する、
これは上述のような「トータル勝負」「目標の達成」という意識とそれを達成する技術を持って始めてできる。
そしてこれこそが上級者と中級者の境目の一つ


と先月の麒麟児のこのシーンを読んで思った、
そんなお話でした^^

麒麟児やっぱ面白い。
いまの近代麻雀で読んでるの一八先生とこれ位。