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2019年8月30日金曜日

マイクロソフトが麻雀界にもたらした衝撃(Suphxの件)

昨日、
麻雀業界関係者にとって衝撃的なNEWSが世間をにぎわせた。

マイクロソフトの AI Microsoft Suphx  (Super Phoenix) が、
日本のオンライン麻雀対戦プラットフォーム「天鳳」(https://tenhou.net/) において AI として初めて 10 段を達成。
https://news.microsoft.com/ja-jp/2019/08/29/190829-Mahjong-ai-microsoft-suphx/

将棋や囲碁で近年話題になっているAIソフト、
麻雀でも「爆打」等のソフトが話題になったりしていたが、
この度日本のネット麻雀で現在一番勢いがある「天鳳」にて人間でもごく一部の人しか達成していない10段に麻雀AIのSuphx が到達。

僕は天鳳をほとんどやった事が無いので(最高段位2級)詳しくは知らないが、
過去にこれを達成した人数の少なさや、今まで10段が誕生するたびに業界で話題になっていた事情からだけでも、この凄さは多少は解る。
 

そしてそれ以上にこのニュースについて驚いた点は大きく二つ。
まず一つ目は、
かのマイクロソフトが日本では親しまれているが世界的にはごく一部のマニアしかいないであろう日本のリーチ麻雀を研究材料として扱った点である。
囲碁とか将棋ならまだしも麻雀ですからね。。。
これも近年のMリーグをはじめとした業界の活動が世間に注目されている証拠であり、
業界の人達の長年の努力の結果なのかもしれない(特に藤田社長の)

そして二つ目が、
「麻雀という不完全情報だらけのゲームでコンピューターソフト適用ができるとは・・・」という点。

当方は本職はITエンジニアの麻雀プロ故、その両方の視点からこれがいかに難しいかが本当によくわかる(つもり)。
麻雀みたいに「優劣のほぼ無い選択」「優劣つけがたい選択」がとにかく多い、いわば「気まぐれな選択」が多数出るゲームにおいて、これをロジックに落とし込むというのが出来るのか、、、という点しかり、
麻雀みたいに結果と選択の優位性が直結しない、いわば「クソゲー」にてAIにどれが「正解」かを正確にインプットできるのか、、、という点しかり、
興味が尽きない事だらけである。

冒頭の記事の中でも書かれている点だが、
これを落とし込むためのロジックというのがSuphxの中で組まれているらしいが一体だれがどのように作ったのは凄く興味深い。
 

さて最後に参考までにちょっとした記事を紹介したい。
1996年に将棋棋士の間でとられたアンケート「コンピュータがプロ棋士を負かす日は?」である。
http://mune1232007.blog121.fc2.com/blog-entry-2330.html

故・米長邦雄氏の「永遠になし」という回答が有名だが、
10年後という回答もあり、
人によって考え方がまばらだった点が伺える。
ただ現実的にAIが将棋棋士を上回った日は彼らの平均予想よりずっと早かった、そんな感じが見て取れる記事である。

将棋界ではこのようにAIが徐々に徐々に人間を超えていった一方で、
囲碁ではGoogleのAlpha碁がいきなり世界チャンピオンを負かしていた。
このニュースを見た時に知り合いの囲碁棋士(タハック)に話を聞いたら、
「いきなり出てきて世界チャンピオン負かすんだから、悔しさなんてないし衝撃というか唖然とするレベル」と言ってたっけ。

今回の麻雀AIの件も、
「まさかいきなりそんなのが出るとは」としか言いようがない話である。

もしもさきほどの将棋棋士向けと似たアンケートを麻雀プロの中で2年前にとってたとしたらどうなったのだろう?
僕は多分「来るとしても30年後」とか答えただろうし、
まさかこんな結果をいきなり突き付けられる日が来るとは多くのプロが夢にも思わなかっただろう。
 

来年あたりに「Suphx vs トッププロ」みたいな企画が出たり、
麻雀プロがSuphx3人を相手に天鳳で対局して牌譜分析をする一人研究が主流になったりとか、するんですかねえ。。。。

この20年、
色々な変化がおきた麻雀界に、また一つの変化の兆しが訪れたかもしれない、
そんなNEWSでありました。