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2020年11月3日火曜日

従来の"観戦記"ってのはもはや今では不要だと思うのです

 そういえば久々に観戦記書きました。

第19期雀王決定戦6回戦観戦記


さて、

「お前これ書いておいていきなりこの表題のブログか」

と突っ込みが起きそうな中続きを書きますw


もう個人的には観戦記って無くしてもいいんじゃ?と結構思う所が多いのです。

正確に言えば「これだけ競技麻雀界の状況が目まぐるしく変化してる中で、"10年前と同様の観戦記"はもう要らないんじゃ?」

でして。



ちょっと昔の話をしましょう。

競技麻雀がネットでバンバン放送されるようになったのって、ほんとについ数年前からなんです。

10年くらい前から各団体の最高峰タイトル決勝とか本当に一部はネットで流れてましたが、

今では各団体のリーグ戦もどんどんネットで放送されてるし、

特に2年前から始まったMリーグ、開催期間は毎日新しい勝負が提供される日々になってます。 

とにかく競技麻雀ファンは手軽に対局を見ることができる素晴らしい時代、

でも一昔前は全く違う環境だったわけですね。


ではそれ以前の競技麻雀マニアがどのように競技麻雀について知っていたかと言えば、

・対局会場に足を運んでじっくりと観戦

・近代麻雀等の記事

・観戦記

だったわけです。


特に観戦記は

・現地に行く必要が無い

・各対局の細かい内容を知れる

・麻雀プロの考察を知ることが出来る

そんな媒体として重宝されておりました。



が今や状況はその当時から大きく変わっております。

上述の通り対局の内容は動画で簡単に見れるし、

そして麻雀プロの考察も解説が色々とお話してくれる、

それらがある以上そもそも観戦記の需要自体が激減してしまっているわけですね。


何より10年前、5年前と今では競技麻雀界で行われているイベントの数も桁違いになっている。

10年前ならとあるタイトル戦等の話題は1,2か月経っても目新しい話題でしたが、

今ではどんどん新しい話題に上書きされる時代、

10年前みたいに対局後一か月たって観戦記をあげたとしても、

「何を一昔前の話題を、、、」と感じる人が多いし、

それでも従来のような観戦記を作る必要性があるのか?と聞かれればこれはかなり疑問が残るところなわけです。

実際問題、団体によってはここ数年はもう観戦記を出していないケースが結構見られたりしてるのもこの状況を見ての事かと思われます。


それでも現代において観戦記を書くとしたら、求められるのは

・試合が終わって数日以内(=話題の鮮度が落ちる前)に出す

・対局動画がある前提でダイジェストの位置づけになりえる物(かつ単体としても楽しめる読み物)

が最低限の条件かと思うわけです。


Mリーグが出来た時、

観戦記が翌日にはWeb記事になるように出ている点を見た時は「流石だなあ、、、」と思った事をよく覚えとります。

翌日には次の対局が放送されるような環境下、数日後に観戦記記事が上がっても「何をいまさら」になるわけだし。

内容も素晴らい物が多い。書き手の主観がバリバリ入りつつ客観的意見も多くて、”観戦記を出す”って事に対して主催側が如何に気を使ったかがよくわかるものになってます。



さて協会ではそんな中でも対局一か月後くらいに1万文字くらいかけて事細かに内容を伝える観戦記を引き続き作ってたわけです。

個的には正直「時代に合わないしいっそ辞めちゃえばいいのに、、、」と思っていたのですが、

これが去年の雀竜位から方針を転換。

1半荘ごとに短い観戦記を勝負が終わった翌日あたりにすぐ出す形に変わったわけです。

ここら辺は協会上層部も僕以上に考えるところがあって今回の経緯に至ったんだろうなあ、とか思ったわけで、それには多くの執筆者の協力が必要なため、微力ながら去年から協力しいているわけでありました。


ただ一方で「これも時代の流れか」とちょっと寂しさを覚えたわけでありました。

今でも昔のような勝負の内容を事細かに書いた観戦記を愛して止まないファンがいるとしたら、そういう人たちには悲しい時代になるのかもしれません。

そして昔のように決勝卓を多くのギャラリーが囲んで観戦した時代、これも2度と来ないのかもしれない。


家でお菓子食べながら4人の手牌を簡単に俯瞰出来て説明してくれる人もいる、

便利になったと思う反面で、

あの頃感じた決勝会場の対局者とギャラリーが作る重い空気を二度と感じる事は出来ないかと思うと、

それはそれでちょっと切ない。

以上、個人的な考えを書きなぐった雑記でありました。