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2020年9月11日金曜日

日本プロ麻雀協会の一年で一番長い週末について 2020

コロナウィルスの影響で色々な例外措置や延期はあった物の、
今年も日本プロ麻雀協会のA1リーグ(2018年までの呼称はAリーグ)は無事に開催され、明後日9/13(日)が最終節となる。

毎年同じ週末にA2リーグも最終節が開催され来季のA1リーガーが決まるこの週末が、日本プロ麻雀協会の一番長い週末と呼ぶべき2日間というわけだ。

今年もA1リーグ最終節の各卓の展望について書いてみようかと。
2017年とか2018年とか2019年についての参考記事は以下の通り(2017年は協会ツイッターの記事のみだけど)



さてまず、
今年のA1リーグ9節終了時のスコアは以下の通り。

そしてこの順位に基づく最終節の卓組は以下


改めてだが、
A1リーグは決定戦進出3人と降級3人という枠になっており、
それを3卓であらそう関係上、各卓の各人の位置づけはかなり明確になってくる。

特にそれが顕著なのは残留争い。
協会A1では規定により9節時点の順位で卓組が決まる中、下位3名(13,14,15位)はそれぞれ別卓に配置され年間最終戦となる5回戦目を打つ事が出来ない仕組みとなっている。
これは他の12名が5回戦目を打つ際にの残留条件が数字でかなり明確になる事を意味しており、残留の為の大きなハンデを背負った状態といえる。

参考例として昨年度の最終戦前に提示されていた情報、

このように着順から点数まで明確な条件が見えてしまうわけだ。

実際に上記で記事リンクをまとめている2017年、2018年、2019年の3年間、A1において最終戦を抜け番で迎え残留をした選手は一人もいない。
たかだが3年間の数字だし、今年とは大分条件の差もあるが、ある程度のハンデという点は事実だろう。

さて展望を。
まず全体について言えば

① 熾烈な残留争い 
上で書いた事をいきなり覆すが、今期はその3年続いてる傾向が破られる可能性も十分あると思われる。
大きなマイナスを抱えた「降級確定者」が一人もおらず 最下位の小川ですら残留ボーダー迄80P程度と十分に自力残留可能な状況、この混戦具合も考えると抜け番の誰かが最終戦開始時点で残留を決めているケースもありえるかもしれない。
10位~15位の6人が約100P差のなかでひしめき合っており現実的にはこの中から3人の降級が出る可能性大、だが8位の西村や9位の松本すらまだ100%安全とは言い難い状況でもある。

注目はやはり14位の鈴木たろう。
協会史上最多となる4回の雀王獲得を含んだAリーグ13期連続在籍中の王者が今年初めて降級の危機を迎えている。その結末はいかに。 

②ほぼ固まりつつある決定戦争い
下位がダンゴ状態の一方で上位は比較的ポイントに差が開いた状況、首位矢島と2位の金はかなり楽なポジションといえるだろう。
注目はやはり最後の枠を争う吉田と田内の争いだが、昨年は似た状況から渋川難波が大勝して決定戦に滑り込みをしているだけに無論まだ波乱もありえる。

上記踏まえて各卓の展望

【A卓】  
順位 登録名  ポイント
1 矢島 亨  407.4
6 須田 良規 54.7
7 仲林 圭  -32.7
12 宮崎 和樹 -174.0
13 阿賀 寿直 -205.0 

この卓といえばやはり残留ボーダーの13位争いが焦点、今年は1期の阿賀と3期の宮崎というベテラン同士がその席を争う。
ちなみ阿賀は今年A1在籍13年目、これは須田・たろうと並ぶ現A1リーガートップの数字、その更新に向けての思い入れもあるだろう。
7位の仲林は100%安全とは言い難い立場ゆえ、比較的残留確定に向けた動きをすると予想される一方で須田は比較的安全圏、奇跡の決定戦進出を狙いに行くと思われる。

【B卓】  
順位 登録名  ポイント
2 金 太賢  342.0
5 渋川 難波 91.2
8 西村 雄一郎 -50.6
11 角谷 ヨウスケ -136.2
14 鈴木 たろう -224.4

金とのポイントが離れてはいるが降級の心配はほぼない渋川、昨年同様に最終節大爆発での決定戦進出を狙いに行くと予想されるし、金もその渋川を徹底マークした戦いとなるだろう。
そしてその他3人は今期の混沌とした残留争いを象徴するポイント状況、 11位の角谷は勿論だが8位の西村もけして安全圏とは言い難い。特に角谷はたろうをマークしつつもある程度は自分のポイント確保が必要となる。

【C卓】  
順位 登録名  ポイント
3 吉田 基成 233.9
4 田内 翼  127.7
9 松本 吉弘 -59.5
10 武中 進  -131.5
15 小川 裕之 -258.0

一番現実的な決定戦最後の1枠争いの卓、「田内が吉田をかわせるか」が焦点。
だが一方で最下位の小川も1トップで残留ボーダー近辺に近づくこのポイント状況、武中だけでなく松本もまったく安全な立場とは言い難く残留争いも激しい。


と、こんな所でしょうか。
※昨年同様、出来る限り客観的にお伝えしましたw

現実的に自分の降級の可能性は30%ちょい位ですかね。
これでも8節終了時は50%以上だったから大分マシにはなったけど、2年連続このキリキリした状況で迎える最終節・・・・
残りたいなあ(T_T)

まあそして毎年の事なのですが、
全ての結果が出た後にはなかなか言えないセリフとなってしまっている可能性があるので先に書いておきます。

同卓者の方々、
スタッフの方々、
応援してくれた方々、
今年も一年ありがとうございました。
対局はやはり楽しい。
こんな状況下だからこそそれを強く噛み締めた一年でした。
どんな結果になっても来年も頑張ろうと思っとります。

9/13(日)、
今年は観戦は不可、かつ生放送も特に無いですが協会ツイッターで速報が流れますので皆さんお楽しみに!